13.07.2015 Views

2008 年野外巡検(根釧・知床巡検) - 地球惑星科学科 - 北海道大学

2008 年野外巡検(根釧・知床巡検) - 地球惑星科学科 - 北海道大学

2008 年野外巡検(根釧・知床巡検) - 地球惑星科学科 - 北海道大学

SHOW MORE
SHOW LESS

You also want an ePaper? Increase the reach of your titles

YUMPU automatically turns print PDFs into web optimized ePapers that Google loves.

北 海 道 大 学 理 学 部 地 球 科 学 科 3 年 生 カリキュラム<strong>2008</strong> 年 野 外 巡 検 ( 根 釧 ・ 知 床 巡 検 )日 程 :<strong>2008</strong> 年 10 月 1 日 ~6 日テーマ: 北 海 道 東 部 の 中 ・ 新 生 界 と 第 四 紀 火 山担 当 教 員 : 圦 本 尚 義 ・ 沢 田 健レポート 課 題 :1) 見 学 した 地 点 の 地 質 学 ・ 地 球 科 学 的 事 象 の 調 査 レポート( 実 習 で 観 察 したこと, 現 地 での 説 明 , 自分 で 調 べたことをもとにまとめる)2) 見 学 した 地 点 の 気 がついたこと, 興 味 深 かったこと。3) 巡 検 の 感 想提 出 期 限 :10 月 31 日 ( 金 )


● 巡 検 コース:10/1: 札 幌 10:00 発 →( 夕 張 登 川 )→ 赤 岩 青 巌 峡 →( 日 高 樹 海 ロード)→ 十 勝 清 水 → 帯 広見 学 地 点 1: 占 冠 村 赤 岩 青 巌 峡 ( 神 居 古 譚 帯 のチャート, 千 枚 岩 , 蛇 紋 岩 )見 学 地 点 2: 清 水 町 下 佐 幌 協 心 ( 潮 汐 堆 積 物 ・ 火 砕 流 堆 積 物 など: 池 田 層 群 最 上 部 と 芽 登 凝 灰 岩 )10/2: 帯 広 → 十 勝 川 温 泉 → 川 流 布 →( 白 糠 恋 問 )→ 釧 路 湿 原 → 釧 路 市 街見 学 地 点 1: 音 更 町 十 勝 川 温 泉 ( 十 勝 川 温 泉 井 の 泉 源 ,モール 形 成 の 褐 炭 層 )見 学 地 点 2: 川 流 布 ( 根 室 層 群 活 平 層 の K-P(K/T) 境 界 層 )見 学 地 点 3: 釧 路 湿 原 ( 湿 原 の 植 生 と 泥 炭 )10/3: 釧 路 → 昆 布 森 → 琵 琶 瀬 → 羨 古 丹 → 花 咲 岬 → 納 沙 布 岬 → 中 標 津見 学 地 点 1: 昆 布 森 ( 古 第 三 系 浦 幌 層 群 丁 寧 礫 岩 と 舌 辛 層 )見 学 地 点 2: 琵 琶 瀬 ( 根 室 層 群 霧 多 布 層 の 火 山 礫 岩 )見 学 地 点 3: 羨 古 丹 ( 根 室 層 群 尾 幌 川 層 の 堆 積 相 )見 学 地 点 4: 花 咲 岬 ( 根 室 層 群 シート 状 溶 岩 ・ 枕 状 溶 岩 : 車 石 )見 学 地 点 5: 納 沙 布 岬 ( 根 室 層 群 の 層 状 分 化 岩 床 )10/4: 中 標 津 →( 開 陽 台 )→ 野 付 崎 →( 羅 臼 港 )→ 知 床 熊 の 湯 → 知 床 峠 ( 羅 臼 岳 ) → 知床 五 湖 → オシンコシン 滝 → 網 走見 学 地 点 1: 野 付 崎 ( 鉤 状 砂 嘴 )見 学 地 点 2: 知 床 熊 の 湯 ( 間 欠 泉 ,ネイチャーセンター)見 学 地 点 3: 羅 臼 岳 ( 知 床 第 四 紀 火 山 )見 学 地 点 4: 知 床 五 湖 ( 南 岳 巨 大 崩 壊 と 知 床 五 湖 )見 学 地 点 5:オシンコシン 滝 ( 常 呂 層 群 のドレライト: 俵 石 )10/5: 網 走 → 硫 黄 山 → 屈 斜 路 湖 → 阿 寒 湖 → 雌 阿 寒 岳 → オンネトー → ( 足 寄 博 物 館 )→ 帯 広見 学 地 点 1: 硫 黄 山 ( 溶 岩 ドーム:アトサノプリ)見 学 地 点 2: 屈 斜 路 湖 (カルデラ 湖 , 湖 水 環 境 の 変 化 )見 学 地 点 3: 阿 寒 湖 (カルデラ 湖 )見 学 地 点 4: 雌 阿 寒 岳 ・ 阿 寒 富 士 ( 第 四 紀 火 山 )見 学 地 点 5:オンネトー・ 湯 の 滝 ( 酸 化 マンガン 鉱 床 )10/6: 帯 広 →( 日 高 樹 海 ロード)→( 夕 張 登 川 )→ 札 幌 14:00 着 予 定1


● 日 高 ・ 十 勝 :見 学 地 点 1(10/1): 赤 岩 青 岩 峡赤 岩 青 巌 峡 は、 占 冠 村 ニニウ 地 域 の 鵡 川 上 流 にある 渓 谷 で、 赤 色 や 青 色 をした 巨 岩 ・ 奇 岩 が 河 岸 に 広 がっている。この 地 域 は、 地 質 区 分 では 神 居 古 潭 帯 に 分 類 される。この 地 域 は、 今 から 約 一 億 年 前 は 日 高 地 向 斜 と 呼ばれ、 海 底 にあったと 考 えられている。 海 底 火 山 がいくつも 分 布 していて、それらの 火 山 活 動 が 元 となって、このような 巨 岩 や 奇 岩 が 作 られた。赤 色 の 岩 石 は 放 散 虫 の 殻 を 主 成 分 とする 放 散 虫 チャートで、 陸 からの 物 質 が 供 給 されにくい 遠 洋 性 の 環 境 下で 放 散 虫 の 遺 骸 が 堆 積 し 固 結 したものである。 中 には、 含 まれている 元 素 の 濃 度 の 違 いが 原 因 で、 青 色 ~ 緑 色をしたチャートもある。灰 色 の 千 枚 岩 は、 付 加 体 に 取 り 込 まれた 泥 質 岩 や 凝 灰 質 岩 などの 細 粒 堆 積 物 が 高 温 高 圧 下 で 再 結 晶 したもので、岩 石 に 千 構 造 があり、 薄 くシート 状 に 割 れやすい。また、 大 規 模 な 蛇 紋 岩 の 地 すべり 箇 所 も 観 察 できる。このあたりでは、メランジという 地 質 構 造 が 見 られる。 蛇 紋 岩 は 水 を 吸 って 脆 くなる 性 質 があり、 蛇 紋 岩 の 路 頭 は地 滑 りを 起 こしやすい。 比 重 の 軽 い 蛇 紋 岩 体 に 浮 力 が 働 くことでチャートや 千 枚 岩 のブロックを 巻 き 込 みながら 上 昇 して 全 体 を 持 ち 上 げたため、チャートや 千 枚 岩 のブロックが 蛇 紋 岩 の 中 に 混 在 している。これがテクトニックメランジという 付 加 体 に 特 有 な 地 質 構 造 である。赤 岩 青 巌 峡 のチャートは 放 散 虫 の 殻 を 主 成 分 とする 放 散 虫 チャートであり、 陸 からの 物 質 が 供 給 されにくい遠 洋 性 の 環 境 下 ( 深 度 3000~4000m)で 放 散 虫 の 遺 骸 が 堆 積 し( 放 散 虫 軟 泥 radiolarian ooze)、 固 結 したものである。チャートの 表 面 を 軽 く 水 で 濡 らしてルーペで 観 察 すると、 放 散 虫 岩 radiolariaite と 呼 ばれる 石 英質 のつぶが 観 察 できる。 放 散 虫 岩 は 透 明 ~ 黒 色 の 粒 子 (1mm 以 下 )である。※ 日 高 変 成 帯日 高 変 成 帯 は、 北 海 道 の 日 高 山 脈 沿 いに、 長 さ 約 140km 幅 10~25km 程 度 にわたって 露 出 している。 地 帯 構 造 区 分 上 は、 北海 道 中 央 部 の 日 高 帯 の 範 囲 内 に 位 置 する。 変 成 帯 の 北 側 には、 緑 色 岩 を 伴 う 陸 源 堆 積 物 からなる 白 亜 系 ― 古 第 三 系 が 分 布 する。変 成 帯 東 部 では 変 成 度 が 低 下 し、 白 亜 紀 最 末 期 ― 古 第 三 紀 の 厚 い 陸 源 堆 積 物 からなる 中 の 川 層 群 に 移 行 する。 一 方 、 変 成 帯 の 西側 は、 幅 10-20km 程 度 の 砂 泥 質 岩 、 玄 武 岩 、チャートなどから 構 成 される 白 亜 紀 の 付 加 体 に 接 する。日 高 変 成 帯 は、 主 帯 と 西 帯 に 区 分 される。 南 北 に 細 長 く 分 布 する 西 帯 の 岩 石 は、 変 成 したオフィオライト 岩 体 とみなされ、 東側 ほど 変 成 度 が 高 い。 一 方 主 帯 は、マイロナイト 帯 を 伴 った 断 層 によってポロシリオフィオライトおよびイドンナップ 帯 の 東 側に 接 する。変 成 帯 には、 塩 基 性 - 酸 性 の 変 成 岩 類 が 大 量 に 分 布 し、 変 成 岩 類 に 貫 入 しており、 特 に 変 成 帯 の 北 部 と 南 部 に 集 中 している。ソレアイトおよびカルクアルカリ 系 列 の 深 成 岩 体 が 存 在 する。 一 般 的 に、より 塩 基 性 の 岩 体 ほど 西 側 に 分 布 し、 特 徴 的 な 帯 状 配列 を 示 す。 小 松 ほかは、はんれい 岩 ― 閃 緑 岩 を、 下 部 はんれい 岩 ― 閃 緑 岩 、かんらん 石 はんれい 岩 ―はんれい 岩 、 上 部 はんれい岩 - 閃 緑 岩 に 区 分 した。さらに、 主 衝 上 断 層 にそってかんらん 岩 体 が 点 在 する。日 高 変 成 帯 の 地 質 概 略 図2


十 勝 平 野( 高 清 水 ・ 岡 ,2007)( 高 清 水 ・ 岡 ,2007)池 田 層 群池 田 層 群 は, 十 勝 平 野 の 丘 陵 部 を 構 成 する 鮮 新 ~ 更 新 統 で,いくつかの 特 徴 的 な 火 山 砕 屑 物 によって 下 部 ・ 上部 ・ 最 上 部 に 区 分 される( 岡 , , 2003). すなわち, 稲 士 別 凝 灰 岩 から 上 位 ~ 千 代 田 凝 灰 岩 の 下 位 までを 池 田 層 群下 部 ( 主 に 幕 別 台 地 の 東 部 に 分 布 ), 千 代 田 凝 灰 岩 から 上 位 ~ 芽 登 凝 灰 岩 の 下 位 までを 池 田 層 群 上 部 ( 主 に 長 流枝 内 丘 陵 や 幕 別 台 地 などに 分 布 ) および 芽 登 凝 灰 岩 から 上 位 ~ 段 丘 堆 積 物 の 下 位 までを 池 田 層 群 最 上 部 ( 主 に十 勝 平 野 の 中 央 部 と 西 部 台 地 に 分 布 ) とした( 岡 , 1999).5


見 学 地 点 2(10/1): 清 水 町 下 佐 幌 協 心 の 砂 利 採 取 場 および 畑 脇 の 崖 ( 潮 汐 堆 積 物 ・ 火 砕 流 堆 積 物 など)見 学 地 点 2 の 露 頭 には, 池 田 層 群 最 上 部 の 基 底 をなす 芽 登 凝 灰 岩 とその 上 位 のシルト 層 ・ 砂 層 からなる. この 露 頭 の 芽 登 凝 灰 岩 は, 2 つのユニットからなり, 炭 化 した 木 片 が 特 徴 的 に 散 在 する. 芽 登 凝 灰 岩 の 下 限 は 観察 できない. 下 部 のユニットは, 堆 積 後 の 大 きな 侵 食 によって 数 m ほど 削 り 込 まれており, 谷 状 の 形 態 をなす.芽 登 凝 灰 岩 のすぐ 上 位 の 地 層 は, 正 反 対 2 方 向 の 古 流 向 を 示 す 砂 層 の 見 られる 堆 積 組 相 B ( 上 部 潮 汐 干 潟 ) やC ( 下 部 潮 汐 干 潟 ) からなるため, 火 砕 流 の 堆 積 後 も 陸 化 していなかったと 考 えられる.見 学 地 点 2 の 柱 状 図 ( 高 清 水 ・ 岡 ,2007)見 学 地 点 1(10/2): 十 勝 川 温 泉 井 の 泉 源 の 見 学( 高 清 水 ・ 岡 ,2007 を 引 用 ): 十 勝 川 温 泉 利 用 の 始 まりは, 1900 年 ( 明 治 33 年 )に 自 然 に 湧 き 出 していた「ぬるま 湯 」を, 野 天 に 作 った 箱 風 呂 に 引 き 入 れて 加 温 したものといわれている( 浦 上 , 1999). その 後 , 1931 年 の 上総 堀 りによる 泉 源 開 発 や 1934 年 の 機 械 堀 りによる 44℃の 温 泉 の 掘 削 の 成 功 により 本 格 的 に 十 勝 川 温 泉 が 温泉 街 として 発 展 した( 福 田 , 1991).温 泉 は, 茶 褐 色 を 呈 し 腐 食 物 質 やその 可 溶 成 分 のフミン 酸 を 多 く 含 み, 通 称 モール 温 泉 と 呼 ばれており, 美人 の 湯 として 広 く 親 しまれている( 秋 田 ・ 柴 田 , 2005). その 後 , 開 発 ・ 利 用 が 急 速 に 進 み, 開 発 当 初 は 全 て 自 噴していたものの, 1980 年 代 半 ばには, 自 噴 量 の 減 少 , 自 噴 の 停 止 , さらには 水 位 の 低 下 といった 温 泉 資 源 の 枯渇 が 表 面 化 し, 1986 年 には 温 泉 資 源 の 保 護 対 策 が 打 ち 出 された. 水 位 の 低 下 は 鈍 化 したが, 現 在 もなお 続 いている( 岡 ,2000).6


十 勝 川 温 泉 は, 池 田 層 群 や 糠 内 層 に 胎 胚 する. 十 勝 川 温 泉 とその 周 辺 の 泉 源 は, 深 度 100~200m あたり( 池田 層 群 ) で 泉 温 45℃ 前 後 の 単 純 泉 が, また 深 度 600~700m ( 糠 内 層 か?)で 泉 温 42~56℃の 残 留 化 石 海 水 を 含んだ 温 泉 が 湧 出 する( 北 海 道 立 地 下 資 源 調 査 所 , 1979). 温 泉 の 化 学 的 な 特 徴 は, 1pH がアルカリ 側 によっていること, 2 残 留 化 石 海 水 の 影 響 を 受 けた 泉 源 を 除 くと, 全 固 形 物 量 は 140~160mg/l の 範 囲 内 で 非 常 に 低 濃 度であること, 3SO4 を 殆 ど 含 まないこと,4 灼 熱 減 量 および 色 度 などからみて, 有 機 物 を 多 量 に 含 む 温 泉 が 多いことなどであり, これらは 温 泉 が 岩 漿 性 起 源 ではなく, 一 般 的 な 地 下 水 が 加 温 されたあることを 示 すと 考 えられる( 北 海 道 立 地 下 資 源 調 査 所 , 1979). 十 勝 川 温 泉 周 辺 での 高 い 地 温 勾 配 ( 第 10 図 ; 若 浜 ほか, 1995) は, 十勝 平 野 深 部 の 糠 内 層 に 胚 胎 する 高 温 の 温 泉 が 十 勝 平 野 の 地 質 構 造 に 沿 って 東 へ 移 動 し, この 地 域 で 上 昇 したためと 考 えられている( 宮 川 ・ 馬 原 , 2005). 深 度 100~200m あたりの 単 純 泉 には 強 い 着 色 がみられ 腐 食 物 質 を含 む.これは, 温 泉 胚 胎 層 中 の 褐 炭 層 や 有 機 質 な 地 層 中 の 腐 食 物 質 を 含 む 地 下 水 が 起 源 であるためと 考 えられる.< 北 海 道 遺 産 モール 温 泉 のもと: 褐 炭 層 >モール 温 泉 とは、 植 物 起 源 の 有 機 質 を 含 んだ 温 泉 のこと。モールとは、ドイツ 語 で 湿 原 のこと。モール 温 泉 はかつて 世 界 で 2 箇 所 しかないと 言 われていた。その 一 つが 北 海 道 音 更 町 の 十 勝 川 温 泉 で 20 世 紀 初 頭 に 名 付 けられた。十 勝 川 温 泉 の 始 まりは、1900 年 に 自 然 に 湧 き 出 ていた「ぬるま 湯 」を 野 天 に 作 った 箱 風 呂 に 引 き 入 れて 加 温 したものと 言 われている( 浦 上 , 1999)。 温 泉 は 茶 褐 色 を 呈 し 腐 食 物 質 やその 可 溶 成 分 のフミン 酸 を 多 く 含 み、 通 称 “モール 温 泉 ”と 呼 ばれている( 秋 田 ・ 柴 田 , 2005)。1980 年 代 半 ばから 自 噴 量 の 低 下 かが 続 いており、 温 泉 資 源 の 枯 渇 が 進 んでいる。 現 在 は 対 策 が 施 されてはいるが、 水 位 の 低 下 は 続 いている。( 岡 , 2000)十 勝 川 温 泉 付 近 は 周 囲 から 水 が 流 れ 込 みやすい 地 形 であり、 植 物 が 分 解 される 過 程 で 水 分 が 多 いとゆっくりと 分 解 され 泥 炭 や 亜 炭 が 多 く 存 在 されたと考 えられている。 温 泉 水 は 亜 炭 中 のフミン 酸 という 有 機 物 質 が 溶 け 出 し、この 成 分 が 高 い 保 湿 力 と 美 肌 効 果 を 出 している。現 在 、 温 泉 が 形 成 されている 亜 炭 、 泥 炭 (モール)は、 約 4000 万 年 前 に出 来 た。また、 温 泉 水 を 形 成 する 水 にもその 秘 密 があり、 日 高 山 系 にある 花崗 斑 岩 の 影 響 で 皮 膚 洗 浄 、 柔 軟 効 果 、 保 湿 性 も 優 れている。モール 温 泉 が 出来 るのは、 次 の 条 件 が 必 要 である。1 周 辺 に 亜 炭 か 泥 炭 が 多 く 存 在 する。2アルカリ 温 泉 水 が 存 在 する。3 有 機 成 分 を 含 ませるだけのアルカリ 温 泉 水 の 量 と 接 触 時 間 などがあげられます。つまり、いくつかの 偶 然 が 重 なり、 水 と 植 物 と 土 が 長 い 年 月 をかけて 作 り出 した 自 然 の 産 物 である。7


山 本 ・ 石 渡 編 「 有 機 地 球 化 学 」図 石 炭 の 埋 没 に 伴 う 元 素 比 の 変 化 (Durand, 1983)。 腐 植 炭 データが 主 ,H/C の 高 い 点 は 腐 泥 炭見 学 地 点 2 (10/2): 川 流 布 ( 根 室 層 群 活 平 層 の K-P(K/T) 境 界 層 )川 流 布 について地 球 が 誕 生 して 46 億 年 。この 間 、 地 球 上 の 生 物 が 絶 滅 に 瀕 するような 環 境 異 変 が 数 千 万 年 毎 に 起 きている。約 6500 万 年 前 にも 小 惑 星 の 激 突 により 恐 竜 が 絶 滅 しており、その 証 拠 とされているのが、K/T 境 界 層 である。最 近 は 白 亜 紀 / 古 第 三 紀 (Cretaceous- Paleogene; K-P) 境 界 と 呼 ぶようになっている。K-P 境 界 層 は、 恐 竜 が 生 きた 白 亜 紀 と 哺 乳 類 が 発 展 した 古 第 三 紀 の 地 層 間 にある 薄 い 粘 土 層 である。この 時 代を 境 に 生 物 相 の 大 きな 変 化 が 見 られ、メキシコ・ユカタン 半 島 への 小 惑 星 衝 突 が 原 因 との 説 が 有 力 視 されている。その 衝 突 で 出 来 た 地 層 が、 十 勝 郡 浦 幌 町 川 流 布 の 北 海 道 有 林 内 にある。 国 内 はおろか, 東 アジア 地 域 で 唯一 の、 世 界 的 にもヨーロッパ 南 部 で 発 見 されているだけの 珍 しい 地 層 である。 小 惑 星 衝 突 時 の 粉 塵 の 中 にはイリジウムが 多 量 に 含 まれているのが 特 徴 であり、 川 流 布 のこの 層 でもイリジウムが 検 出 されている。川 流 布 は 北 海 道 の 道 東 に 位 置 する。 川 流 布 の 名 前 の 由 来 は 浦 幌 川 上 流 の 第 2 の 東 支 流 の 川 名 が 地 名 となった。明 治 の 地 図 ではカパルフプと 書 き、その 中 流 の 南 支 流 にモカパルフプと 書 いている。その 昔 をすなおに 読 めば(Kaoar-hup 平 たい・とど 松 )と 聞 こえる。それで、カパルプ(Kaoar・up)と 呼 ばれ、 仮 名 書 きでカパルプとなり「 川 流 布 」と 当 て 字 されたものだろう。『 北 海 道 の 地 名 』は、あるいはカパルプ「 平 たい 岩 (の 処 )・にある・もの( 川 )」ででもあったろうか。いずれから 名 付 けられたものか 不 明 である。浦 幌 町 HP より 引 用8

Hooray! Your file is uploaded and ready to be published.

Saved successfully!

Ooh no, something went wrong!