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石川 正敏(いしかわ まさとし) ユビキタス・ラーニングの ... - 東京成徳大学

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石 川 正 敏 (<strong>いしかわ</strong> <strong>まさとし</strong>)<br />

准 教 授<br />

専 門 分 野 / 情 報 科 学 、データベースシステム<br />

奈 良 先 端 科 学 技 術 大 学 院 大 学 情 報 科 学 研 究 科 を 単 位 取 得 退<br />

学 。 博 士 ( 工 学 )。 東 京 農 工 大 学 大 学 院 工 学 府 情 報 工 学 専 攻<br />

ユビキタス&ユニバーサル 情 報 環 境 専 修 特 任 助 教 、 東 京 成 徳<br />

大 学 経 営 学 部 助 教 を 経 て、 平 成 25 年 現 職 。<br />

著 書 :「 地 域 研 究 のための 現 地 情 報 収 集 支 援 システム」アジ<br />

ア 遊 学 , 勉 誠 出 版 No.113<br />

<strong>ユビキタス・ラーニングの</strong> 実 現 に 向 けて<br />

新 任 ということで、 今 回 は 私 が 現 在 行 っている 研 究 の 紹 介 をします。ご 存 知 の 方 も 多 いと<br />

思 いますが、タイトルのユビキタスとは、「 同 時 にどこにでもある」という 意 味 で、IT の 世<br />

界 ではコンピュータの 存 在 を 意 識 させない 環 境 を 表 すユビキタス・コンピューティングが<br />

有 名 です。つまり、ここで 目 指 すユビキタス・ラーニングとはいつでもどこでも 学 習 可 能<br />

な 環 境 のことです。<br />

多 くの 反 復 練 習 が 必 要 な 語 彙 (ごい) 学 習 は、このユビキタス・ラーニングに 適 した 対 象<br />

といえます。 少 しの 空 き 時 間 に 場 所 を 選 ばない 語 彙 学 習 を 実 現 するために、iPod などのモ<br />

バイル 機 器 の 利 用 を 想 定 し、そのためのツールを 開 発 しました。 語 彙 学 習 では、 単 語 帳 の<br />

ように 単 に 綴 りと 意 味 だけを 眺 めるより、 発 音 や 単 語 を 連 想 させる 絵 や 動 画 も 同 時 に 見 た<br />

り 聞 いたりした 方 がより 高 い 学 習 効 果 が 得 られることを 幾 つかの 実 験 で 確 認 しています。<br />

ただし、このような 動 画 や 音 声 からなる 教 材 は 学 習 したい 単 語 と 意 味 を 組 み 合 わせた 数 だ<br />

け 必 要 であり, 教 員 など 一 部 の 人 々だけで 用 意 するには 限 界 があります。そこで、 現 在 行<br />

っている 研 究 では、 学 習 者 自 身 が、 絵 あるいは 5 秒 程 度 の 動 画 を 用 意 すれば、 発 音 や 字 幕<br />

をつけた 教 材 を 簡 単 に 作 ることのできるツールを 開 発 しました。さらの 学 習 者 同 士 で 教 材<br />

の 交 換 や 教 材 の 評 価 を 行 うことを 支 援 するためのウェブサイトも 構 築 しています。 今 後 は、<br />

このような 教 材 による 語 彙 学 習 の 効 果 を 高 めるために、 学 習 者 による 教 材 評 価 や 教 員 から<br />

のアドバイスを 有 効 に 活 用 するための 方 法 について 検 討 します。<br />

ユビキタス・ラーニングは、いつでもどこでもというだけではなく、ウェブサイトによる<br />

教 材 共 有 のように、だれとでもつながって 教 え 合 うことのできる 学 習 環 境 であると 考 えら<br />

れます。このような 学 習 環 境 は、インターネットや 無 線 通 信 網 が 整 備 され 多 様 なコミュニ<br />

ケーションが 可 能 になったからこそ 実 現 できるものです。 今 後 は, 語 彙 学 習 以 外 の 分 野 に<br />

おける 学 習 でも 利 用 され、 教 え 合 うことによる 新 しい 知 識 の 共 有 や 発 見 、さらには 学 習 動<br />

機 の 向 上 と 継 続 につながれば 嬉 しく 思 います。<br />

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バングラデシュの 旅 行 記<br />

2010 年 10 月 、 機 会 にめぐまれバングラデシュでの 野 外 調 査 に 同 行 しました。 今 回 は、<br />

研 究 等 の 堅 い 話 は 抜 きにして、バングラデシュの 様 子 などを 書 いてみようと 思 います。<br />

バングラデシュと 聞 いても 国 名 だけしかしらないという 人 も 多 いと 思 いますので、まず<br />

は 簡 単 にご 説 明 します。バングラデシュは、インドの 東 側 にあり、 日 本 の 4 割 程 度 の 面 積<br />

に 約 1 億 6 千 万 人 の 人 々が 住 み、その 半 数 近 くが 1 日 1 ドル 以 下 で 生 活 している 最 貧 国 の<br />

一 つです。ただ、 近 年 、これまで 世 界 の 工 場 と 言 われてきた 中 国 の 人 件 費 の 上 昇 をにらん<br />

で、バングラデシュへ 工 場 を 移 そうとしている 企 業 が 増 えていることから、 今 後 、 経 済 の<br />

様 相 は 大 きく 変 わることが 予 想 されます。<br />

さて、 今 回 は、バングラデシュの 交 通 の 様 子<br />

をご 紹 介 しましょう。 私 が 同 行 した 研 究 グルー<br />

プの 移 動 はすべて 車 でしたが、 町 中 では、 車 (バ<br />

ス・タクシー) 以 外 に、リキシャと 呼 ばれる 人<br />

力 車 、3 輪 タクシーなどの 移 動 手 段 があります。<br />

もちろん 大 半 の 人 々は、 徒 歩 で 移 動 しています。<br />

バイクもちらほら 見 かけますが、 普 通 の 自 転 車<br />

は 見 かけませんでした。 農 村 部 では 馬 車 等 も 利<br />

用 されていると 思 いますが、 今 回 は 目 にするこ<br />

とが、ありませんでした。また、 線 路 があった<br />

ので 列 車 も 運 行 していると 思 うのですが、ほと<br />

んど 運 行 されていないためか、 線 路 はあたかも 歩 道 と 化 していました。<br />

さらに 都 市 部 では、 信 号 らしい 信 号 がなく、<br />

車 も 人 も 移 動 したいように 移 動 しているために<br />

渋 滞 と 言 うよりも、 混 乱 と 表 した 方 がよいよう<br />

な 状 態 の 場 所 が 多 数 ありました。 一 方 、 農 村 部<br />

では、 渋 滞 というものはありませんが、その 代<br />

わり 道 路 の 混 雑 状 態 にかかわらず、どの 車 もめ<br />

いっぱい 速 度 を 上 げて 走 っていました。さすが<br />

に、ドライバーもなれているようで、 私 たちも<br />

それなりに 信 頼 していたのですが、 対 面 通 行 の<br />

道 路 では 対 向 車 がいるのに、 追 い 越 しのために<br />

反 対 車 線 に 出 るドライバーには 度 肝 を 抜 かれま<br />

した。このような 状 況 は、 昼 間 であればまだしも、 街 灯 がほとんどない 夜 間 の 道 路 でも 変<br />

わらないため、さらに 危 険 な 状 況 になります。よくこれで 事 故 が 起 きないものだと 思 って<br />

いたのですが、 私 たちがバングラデシュ 滞 在 中 にも 夜 間 にバスが 橋 から 川 に 転 落 して 死 者<br />

がでるなどの 大 事 故 が 起 きていたようです。<br />

最 貧 国 の 一 つに 挙 げられるバングラデシュではありますが、このような 交 通 状 況 になる<br />

ほど、どこ 見 ても、 人 、 人 、 人 と 非 常 に 活 気 にあふれていました。ただ、 次 に 行 く 機 会 が<br />

あったときには、この 様 な 交 通 状 況 だけは、 少 しでも 改 善 されていればうれしいと 思 いま<br />

す。<br />

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