01.05.2014 Views

卒業論文 - 桜美林大学

卒業論文 - 桜美林大学

卒業論文 - 桜美林大学

SHOW MORE
SHOW LESS

Create successful ePaper yourself

Turn your PDF publications into a flip-book with our unique Google optimized e-Paper software.

き 興 味 が 出 てくると 考 える。 今 後 は、より 市 民 に 対 して 日 常 的 な 身 近 な 外 国 人 との 異 文 化<br />

交 流 について 知 らせ、そして 国 内 外 の 文 化 やそれらの 違 いを 知 ることの 面 白 さに 関 して 知<br />

らせていくとよいのではないだろうか。<br />

第 2 節 ワンワールドフェスティバル: 市 民 参 加 と 協 働 の 一 つの 成 功 例<br />

筆 者 は、 以 上 に 述 べた 理 由 から、 今 後 の 基 金 や 行 政 による 国 際 交 流 機 関 は「 市 民 へのア<br />

プローチの 強 化 」が 必 要 であると 考 える。そして、そのために「 市 民 の 参 加 者 増 加 」を 一<br />

番 の 目 的 とした 対 策 を 今 後 目 指 すべきではないかと 考 える。 本 節 では 多 くの 市 民 の 参 加 者<br />

を 得 た 事 業 「ワンワールドフェスティバル」の 成 功 例 を 挙 げ、その 特 徴 をみていき、どの<br />

ような 対 策 を 目 指 していけばよいのかについて 考 えたい。<br />

1)「ワンワールドフェスティバル」について 14<br />

多 くの 市 民 やボランティアとのネットワークを 最 大 限 生 かした「 協 働 」 事 業 として 関 心<br />

を 集 めている「ワンワールドフェスティバル」という 事 業 がある。この「ワンワールドフ<br />

ェスティバル」は、 国 際 協 力 の 催 しとして 毎 年 大 阪 で 開 催 されている 事 業 である。 市 民 に<br />

広 く 国 際 協 力 の 大 切 さを 認 識 してもらい、 活 動 に 参 加 してもらう 機 会 を 提 供 しようとする<br />

目 的 で、ODA の 実 施 機 関 ( 国 際 協 力 機 構 JICA、 国 際 協 力 銀 行 JBIC)、( 財 ) 大 阪 府 国 際 交<br />

流 財 団 、( 財 ) 大 阪 国 際 交 流 センター、 関 西 経 済 4 団 体 などが 実 行 委 員 会 を 結 成 し、1993<br />

年 から 大 阪 城 公 園 や 花 博 記 念 公 園 観 見 緑 地 を 会 場 として 開 催 されている。 企 画 ・ 運 営 は、<br />

関 西 国 際 交 流 団 体 協 議 会 が 同 実 行 委 員 会 から 事 業 受 託 し、 関 西 を 中 心 に 活 動 する NGO や 国<br />

際 交 流 協 会 などで 運 営 委 員 会 を 組 織 して 担 ってきた。1993 年 から 実 施 されてきたこの 事 業<br />

の 主 な 成 果 としては、1 多 数 の 市 民 の 積 極 的 な参 加 、2 多 様 な 団 体 ・ 機 関 が 一 堂 に 会 し、<br />

主 体 的 に 参 加 、3 市 民 ボランティアの 成 熟 と 拡 大 、4 開 催 趣 旨 の 普 及 、5メディアとの 連<br />

携 、6 協 働 の 機 会 づくり、がある。<br />

そしてこのフェスティバルがとくに 評 価 されている 特 徴 としては、 主 体 的 で 多 様 な 実 行<br />

委 員 会 、 運 営 を 支 えるボランティアスタッフ、 企 業 との 連 携 の 3 点 があり、その 特 徴 は 以<br />

下 の 通 りである。<br />

(1) 主 体 的 で 多 様 な 実 行 委 員 会<br />

この 事 業 が 成 果 を 上 げているのは、 熱 意 のある 実 行 委 員 会 のメンバーとボランティアの<br />

運 営 によるものであると 言 える。 事 業 を 担 っている 実 行 委 員 会 は 実 に 多 様 である。 関 西 国<br />

際 交 流 団 体 協 議 会 会 員 をはじめ、 大 きな 政 府 機 関 (JICA,JBIC)から 小 さな 機 関 ( 事 務 所<br />

が 自 宅 という NGO)、 自 治 体 設 立 の 国 際 交 流 協 会 、 大 学 の 付 属 機 関 、 留 学 生 団 体 、 外 国 人<br />

支 援 NPO などというように 多 様 である。この 多 様 性 が 開 催 するプログラムの 内 容 を 豊 かに<br />

し、 幅 広 い 参 加 者 の 促 進 という 成 果 に繋 がっている。 特 にできるだけ 多 くの 団 体 が 会 議 に<br />

参 加 できるよう、 会 議 の 時 間 を 集 まりやすいよう 夜 間 に 設 定 している。この 一 堂 に 会 する<br />

場 をもつことで、 自 分 たちの 活 動 を 新 しい 視 点 で 見 ることができ、 発 想 の 転 換 にも 繋 がっ<br />

ている。<br />

(2) 運 営 を 支 えるボランティアスタッフ<br />

ボランティアの 熱 意 と 働 きもまた、この 事 業 の 支 えであり 成 果 に 繋 がっている。この 事<br />

14 本 節 は 榎 田 勝 利 編 著 (2004)『 国 際 交 流 の 組 織 運 営 とネットワーク』 明 石 書 店 、 第 9 章<br />

を 参 照 。<br />

20

Hooray! Your file is uploaded and ready to be published.

Saved successfully!

Ooh no, something went wrong!