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卒業論文 - 桜美林大学

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筆 者 は、 基 金 は 一 般 の 市 民 との 繋 がりや 交 流 が 少 ないのではないかと 考 え、 課 題 を「 市<br />

民 へのアプローチの 強 化 」に 設 定 した。 基 金 は 今 後 、 海 外 だけではなく 日 本 にいる 市 民 、<br />

つまり 私 たちとの 繋 がりを 強 化 させる 必 要 があると 考 える。<br />

この 課 題 は 筆 者 が 大 学 在 学 中 に 経 験 した 基 金 でのインターンで 感 じたことであり、 理 由<br />

は 大 きく 2 つある。<br />

第 1に、 筆 者 は 基 金 という 国 際 文 化 交 流 機 関 を大 学 に 入 って 初 めて 知 った。インターン<br />

に 応 募 しようとするまで、 国 際 文 化 交 流 を 日 本 の 中 心 となっ て 促 進 させている 機 関 がある<br />

ということを 知 らなかった。その 時 、なぜそのような 機 関 が 広 く 私 たち 市 民 に 知 られてい<br />

ないのだと 思 った。そして、 基 金 の 存 在 が 国 民 にあまり 知 られていないことは 問 題 なので<br />

はないかと 強 く 感 じた。もっとより 多 くの 市 民 が 基 金 の 存 在 を 知 り、その 上 で 活 発 に 国 際<br />

交 流 のイベントに 参 加 したり、 海 外 の 文 化 や 人 を 知 ったりできればよいのにと 思 った。 基<br />

金 はもっと 市 民 に 対 して 広 報 活 動 をし、 存 在 をアピールするとよいのではないかと 考 えた<br />

のでこの 課 題 を 設 定 した。<br />

第 2 に、インターンでの 活 動 中 、 市 民 との 交 流 が 少 なかったことを 理 由 に 挙 げたい。<br />

筆 者 は 基 金 のスタッフの 一 員 として、 基 金 が 主 催 する 国 際 美 術 展 のトリエンナーレの 手<br />

伝 いをインターンの 研 修 として 2 週 間 経 験 した。 筆 者 は 横 浜 の 関 内 にあるトリエンナーレ<br />

に 参 加 する 国 内 外 のアーティストの 泊 まるレジデンスの 管 理 の 補 助 をした。<br />

問 題 は、そのレジデンスの 1 階 にある 小 さな 美 術 の 資 料 室 に 一 般 の 人 があまり 入 ってこ<br />

なかったことであった。その 資 料 室 はトリエンナーレや 現 代 アートについて 書 かれている<br />

チラシや 資 料 がたくさんあり、 一 般 の 人 に 開 放 されていた。 筆 者 はそのような 場 所 が 関 内<br />

や横 浜 に 住 む 人 に 基 金 やトリエンナーレを 知 ってもらう 大 きなチャンスであると 思 ってい<br />

た。しかし 筆 者 が 通 っている 期 間 に 一 般 の 人 が 入 ってくることは、とても 少 なかった。<br />

以 上 のようなことを 経 験 し、 今 以 上 に 国 民 に 基 金 の 存 在 を 知 ってもらい、 特 定 の 人 だけ<br />

ではなく、 広 く 一 般 の 市 民 とともに 国 際 文 化 交 流 を 行 っていく 必 要 があるのではないかと<br />

思 った。「 市 民 へのアプローチの 強 化 」を 目 指 していくことで、 日 本 全 体 としての 国 際 文 化<br />

交 流 への 意 識 を 高 めていくことが 大 切 であると 考 える。<br />

2) 国 際 交 流 機 関 の 課 題 と 活 性 化 する 市 民 活 動 の 現 状<br />

次 に、 実 際 に 国 際 文 化 交 流 機 関 が 抱 える 市 民 との 課 題 や、 現 状 についてみていきたい。<br />

(a) 市 民 の 参 加 を 望 む 国 際 交 流 機 関<br />

多 くの 日 本 の 国 際 交 流 機 関 は、「 事 業 への 新 しい 参 加 者 を 増 やす」ということを 現 在 直 面<br />

する 課 題 として 国 際 交 流 基 金 が 実 施 したアンケートに 答 えている 13 。 特 に 回 答 数 の 多 かった<br />

任 意 団 体 に 関 しては、その 課 題 に、「 地 域 住 民 の 関 心 、 参 加 を 向 上 させること」も 同 様 に 課<br />

題 として 重 要 視 している。つまり、 多 くの 機 関 が、 地 域 に住 む 住 民 の 参 加 者 を 増 やし、よ<br />

り 活 発 なイベントの 開 催 を 目 指 そうとしているのがわかる。<br />

このように 非 国 家 レベルの 主 体 も 市 民 の 積 極 的 な 事 業 への 参 加 を 目 指 している。この 課<br />

題 達 成 のためには、まず 政 府 による 主 体 が 市 民 にその 存 在 を 示 し、 日 本 の 国 際 文 化 交 流 の<br />

社 会 観 や 職 業 観 を 養 っていくプログラムである [ 桜 美 林 HP 2006,10,25] 。<br />

13 本 節 のアンケート 結 果 は 国 際 交 流 基 金 (2006)「 国 際 交 流 活 動 団 体 に 関 する 調 査 」の 39<br />

頁 参 照 。アンケートの 対 象 は 日 本 国 内 で 国 際 交 流 活 動 を 行 っている 1982 団 体 である。<br />

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