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卒業論文 - 桜美林大学

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中 央 アジア 諸 国 )との 関 係 づくりを 目 指 そうとしている。 従 来 、カウンシルは 発 展 途 上 国<br />

への 援 助 や、 西 欧 諸 国 との 関 係 促 進 を 主 な 事 業 としていたが、 現 在 それらの 見 直 しが 行 わ<br />

れ、 今 後 は 市 場 経 済 移 行 国 への 支 援 などの 事 業 を 目 指 そうとしている。 理 由 は、カウンシ<br />

ルの 広 範 囲 にわたる 文 化 ・ 教 育 促 進 能 力 や 実 績 などが、 市 場 経 済 移 行 国 のニーズに 合 って<br />

いると 考 えられるからである。その 他 、 海 外 事 務 所 の 拡 大 より、 現 在 ある 事 務 所 を 見 直 す<br />

ことも 目 指 されている。 現 在 は 個 々に 活 動 している 海 外 事 業 所 であるが、それらの 質 を 充<br />

実 させることが 挙 げられている。そして 最 後 に、 新 世 代 を 担 う 若 者 たちをターゲットにす<br />

るということも 目 指 されている。 主 な 内 容 としては、カウンシルとドイツのゲーテインス<br />

ティテュートと 共 同 で、 両 国 の 若 者 を 対 象 として、 英 国 のステレオタイプへ 対 抗 するプロ<br />

グラムを 開 始 することが 決 まっている。<br />

第 3 節 比 較 して― 参 考 となる 点 ―<br />

カウンシルの 事 業 から 基 金 に 参 考 になる 点 がいくつか 挙 げられる。<br />

第 一 に、 両 者 とも 自 国 の 言 語 を 海 外 で 普 及 させることに 力 を 入 れているので、カウンシ<br />

ルの 英 語 や 英 国 の 情 報 発 信 の 技 術 などは 参 考 にするとよいのではないかと 考 える。 特 にイ<br />

ンターネットを 使 った 言 語 習 得 や、 情 報 提 供 を 促 進 させようとしている 点 をより 細 かく 日<br />

本 に 取 り 入 れてみるとよいと 考 える。 基 金 も、その 存 在 や 事 業 内 容 をより 自 国 や 海 外 にま<br />

ず 知 ってもらうことが 必 要 であると 考 えるので、インターネットは 大 いに 活 用 すべきであ<br />

る。<br />

第 二 に、カウンシルが 英 国 の 情 報 を 発 信 する 相 手 を 若 者 に 絞 っている 点 が 今 後 参 考 にな<br />

る点 だと 感 じた。 国 際 文 化 交 流 や 各 国 の 情 報 発 信 の 対 象 や 方 向 性 を 明 確 にすることにより、<br />

相 手 に 合 わせた 内 容 の 情 報 が 提 供 できると 考 える。 漠 然 と 自 国 や 海 外 の 文 化 の 情 報 を 流 す<br />

のではなく、 誰 に、どんな 情 報 を 流 せばいいのかを 考 え、ターゲットを絞 って 活 動 してい<br />

くことも 必 要 だと 考 える。 日 本 も 今 後 参 考 にし、 主 に 学 生 にあたる 若 者 にむけて 事 業 を 展<br />

開 させていくとよいと 考 える。 筆 者 が 若 者 に 絞 る 理 由 は 二 点 あり、 第 一 に 多 くの 学 生 に 早<br />

くから 海 外 への 興 味 を 持 ってもらい、より 多 くの 時 間 を 費 やし 海 外 文 化 への 理 解 を 深 めて<br />

いって 欲 しいからである。 第 二 に、 特 に 今 後 の 国 際 社 会 を 担 っていく 者 がふさわしいと 考<br />

えるからである。 筆 者 は、より 多 くの 学 生 が 自 ら 海 外 文 化 に 対 する 興 味 を 持 ち、その 違 い<br />

の 理 解 に 励 んでいくことが、この 先 続 いていく 国 際 文 化 交 流 の 活 性 化 に 繋 がるのではない<br />

かと 考 える。<br />

第 3 章 政 府 による 国 際 文 化 交 流 機 関 の 市 民 参 加 の 課 題 と 対 策<br />

本 章 では、これまでの 国 際 交 流 基 金 の 活 動 を 通 してみられる、 現 在 の 基 金 の 課 題 と 現 状 、<br />

それに 対 する 対 策 について 論 じていく。 筆 者 は、 今 後 の 主 な 課 題 は、「 市 民 へのアプローチ<br />

の 強 化 」にあると 考 えており、その 理 由 や 具 体 的 な 問 題 点 や 現 状 、および 国 際 交 流 基 金 が<br />

取 るべき 対 策 について 述 べていきたい。<br />

第 1 節 市 民 へのアプローチの 必 要 性<br />

1) 課 題 設 定 の 理 由 : 基 金 での 国 際 学 インターン 12 を 経 験 して<br />

12 国 際 学 インターンとは、 桜 美 林 大 学 の 国 際 学 部 の 正 規 の 科 目 として、 学 部 生 が、 国 際 協<br />

力 、 国 際 交 流 機 関 、 国 際 NGO などの 事 務 所 で、 一 定 期 間 の 就 業 経 験 を 持 つことによって、<br />

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