卒業論文 - 桜美林大学

る。
3) 日 本 研 究 ・ 知 的 交 流
基 金 は、 海 外 の 有 職 者 や 一 般 市 民 の 日 本 理 解 や、 海 外 の 有 職 者 同 士 のネットワーク 形 成
を 促 進 するため、 日 本 研 究 支 援 や、 知 的 交 流 の 事 業 を 行 っている。
日 本 研 究 の 例 としては、 海 外 の 日 本 研 究 者 に 対 してフェローシップの 供 与 や、 日 本 に 取
り 組 む 教 育 機 関 に 対 する 支 援 事 業 の 実 施 などを 行 っている。 基 金 は、 日 本 に 関 する 海 外 の
有 職 者 による 多 面 的 な 見 方 が、 現 地 で 広 がり、 共 有 されることを 目 的 として、それらの 事
業 に 協 力 している。 中 国 における 例 には、1985 年 に 設 立 した 北 京 日 本 研 究 センターがある。
同 センターは、 北 京 外 国 語 大 学 と 北 京 大 学 の2ヶ 所 に 設 けられている。 現 在 、 各 センター
には、 日 本 語 教 育 学 の 専 門 家 派 遣 、 大 学 院 生 ・ 研 修 生 の 招 へいや、 教 材 ・ 機 材 の 寄 贈 が 行
われている。
その 他 、 海 外 の 日 本 研 究 調 査 やウェブサイト 運 営 も 行 っており、 日 本 研 究 者 や 機 関 の 情
報 交 換 やネットワークを 促 進 している。
知 的 交 流 については、 世 界 や 地 域 に 共 通 する 課 題 への 理 解 を 深 めること、それらの 共 通
課 題 を 解 決 することを 主 な 目 的 としている。 基 金 は、さまざまな 分 野 の 知 的 リーダーが、
国 境 を 越 えて 協 力 、 共 同 して 取 り 組 む 研 究 などの 交 流 事 業 を 企 画 、 実 施 している。 基 金 は
これらの 知 的 交 流 を 通 じて、 多 角 的 な 国 際 相 互 理 解 を 推 進 することで、 世 界 の 発 展 と 安 定
にむけ 貢 献 しようとしている。 事 業 例 には、 中 東 に 対 する 関 心 の 高 まりの 中 の、 中 東 知 的
交 流 セミナーの 助 成 事 業 がある。 同 セミナーは 2004 年 に 行 われた 民 間 レベルの 人 たちによ
る 日 本 と 中 東 の 知 的 対 話 である。 基 金 は 同 セミナーに 対 し 支 援 を 行 い、これまで 圧 倒 的 に
乏 しかった 中 東 への 直 接 対 話 を 実 施 した。
今 後 の 事 業 展 開
今 後 、 基 金 は 前 述 した 主 な3つの 事 業 分 野 への 既 存 事 業 の 整 理 統 合 、そして 新 たに「 情
報 センター」を 新 設 するという 事 業 の 改 革 を 目 指 している。 前 者 は、3 事 業 グループ 制 を 確
立 し、 細 分 化 した 部 署 を 大 きく 目 的 別 に 再 編 して、より 柔 軟 な 動 きがとれるよう 一 体 化 し
て、 戦 略 的 な 展 開 を 可 能 とし、 内 外 のニーズに 対 応 していくことが 目 的 である。 後 者 の 目
的 は、 外 部 の 国 際 交 流 団 体 との 連 携 を 促 進 させることである。 国 際 交 流 の 事 業 の 情 報 提 供
や、 担 い 手 の 方 々への 事 業 仲 介 を 統 括 していこうとしている。その 他 、 運 営 上 の 改 革 とし
て、 人 件 費 を 削 減 して、 自 己 収 入 を 増 やし、 事 業 の 共 催 等 を 行 い 事 業 費 の 効 率 化 が 目 指 さ
れている。 事 業 の 共 催 を 通 じて、 他 団 体 との 連 携 を 深 めることもねらいの 一 つとして 考 え
ている。
第 2 節 ブリティッシュ・カウンシルの 概 要 と 活 動 内 容
概 要
ブリティッシュ・カウンシルは、1934 年 に、「 英 国 対 外 関 係 委 員 会 (The British Committee
for Relations with Other Countries)」として、 民 間 のイニシアティヴと 外 務 省 の 協 力 を 得 て
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