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Kwansei Gakuin University Repository - 関西学院大学リポジトリ

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も驚きつつ,楽しく取り組んでいた.<br />

・ その処理速度を公表することにより,より一層ゲーム感覚で取り組むようになったが,どの数式を<br />

どの生徒に振り分けるか決めるなど,グループ内で話し合って最速値を求めるようになった.コミ<br />

ュニケーションがグループ内で,活発に行なわれるようになってきた.<br />

(3)グリッドコンピューティング<br />

授業回数:10回<br />

使用教材:自主教材(添付資料1)<br />

授業形態:グループ学習<br />

授業内容:この単元では,「グリッド」の概念を「グリッドコンピューティング」と言う教材を通して理解<br />

する.<br />

授業目標:グリッドの意味を理解すると同時に,その考え方を身近なものへ適応する能力を育成する.<br />

項 目:<br />

・ 実習問題は,problem1~problem10 まで事前に公表され,各問題内の数式の数が順に増加していく.<br />

生徒は,それらの問題を見ながら,どの数式をどの node で処理するのか,あらかじめ各 node の特<br />

性とこれから送信しようとする数式の特性を考慮しながらスケジューリングを作成し,その処理時<br />

間を評価する.最後の授業においては,公表されていない問題を3題与え,生徒が作成したスケジ<br />

ューラーを利用して処理速度を競い合わせる.<br />

・ 数式の数が少ないような場合は,処理速度が速い node に多くの数式を配信するようなスケジューリ<br />

ングを組む傾向が見られた.そのうち,数式の数が多くなり生徒たちは,処理速度が速い node ばか<br />

りに多くの仕事をさせるよりも,遅い node にもその特性にあった数式を送信する方が全体の処理速<br />

度が速くなるということに気がついてくる.どうして,処理速度が遅い node にも仕事をさせたほう<br />

が良いのか,生徒にとってとても不思議に感じたところであったように思う.やがて,相談しあい<br />

ながら,数式の特性と node の特性を見比べながらスケジューリングを行なうようになってきた.ま<br />

た,最後の時間にまだ与えられていない3つの問題にチャレンジするため,汎用性のあるスケジュ<br />

ーリングを作成するようになった.<br />

・ 一方,教師は,この現象が社会生活,組織においてどのような現象と対応つけることが可能である<br />

のか,具体的に多くの例<br />

① どのような組織であっても,その人材の特性を見ながら適材適所へ配分することにより,不要<br />

である人材はいない.したがって,配分する能力に大きく依存する.<br />

② 今ある資源を最も効果的に利用するには,処理速度が速い者も,処理速度が遅い者も,仕事が<br />

終わる時間がなるべく同じになるように配分すると良い.<br />

③ 現在,作業しているグループ自体がグリッドを考慮した構成になっている.<br />

・ 配分の仕方を少しでも変化させれば,処理速度が大きく変化することに感動していた.<br />

・ この単元も授業時数が足りなかったようで,もう少し十分に時間をかけることにより,もっと深く<br />

考察できたように思う.来年度に向けての課題であろう.<br />

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