17.07.2013 Views

JAEA-Review-2010-014.pdf:27.34MB - 日本原子力研究開発機構

JAEA-Review-2010-014.pdf:27.34MB - 日本原子力研究開発機構

JAEA-Review-2010-014.pdf:27.34MB - 日本原子力研究開発機構

SHOW MORE
SHOW LESS

Create successful ePaper yourself

Turn your PDF publications into a flip-book with our unique Google optimized e-Paper software.

<strong>JAEA</strong>-<strong>Review</strong> <strong>2010</strong>-014<br />

観測データの整理としては,研究坑道内の主な作業と間隙水圧の変化を対比し,間隙水圧の変化の<br />

要因を確認している。一例として, 2008 年 5 月 7 日~2008 年 5 月 20 日の期間における 05ME06 号孔<br />

No.7~11 の間隙水圧の変化と研究坑道内の作業を図 4.1.3-8 に示す。なお,図中では間隙水圧を全水<br />

頭に換算し,表記している。この期間に生じている全水頭の低下は主立坑での発破作業とほぼ同じ日時<br />

に生じていることから,これらの全水頭の低下は主立坑での発破によるものと考えられる。また,茨城県沖<br />

地震と中国四川地震の直後に全水頭が上下に変動しているが,地震の発生日時から長期的な全水頭<br />

の変化が生じる傾向は見られない。<br />

研究坑道内の主な作業と 05ME06 号孔,07MI08 および 07MI09 号孔の間隙水圧の変化をまとめたも<br />

のを図 4.1.3-9, 4.1.3-10, 4.1.3-11 に示す。なお,図中では間隙水圧を全水頭に換算し表記した。<br />

05ME06 号孔においては,11 区間で観測を実施しており,8 月下旬の水圧観測プローブの点検作業に<br />

よる数日間の欠測期間を除き,1 年を通じてほぼ継続的な観測データが得られている。<br />

観測区間ごとに結果を整理すると, No.1~3 では主立坑掘削深度 230~250m 付近(4 月~5 月上旬)<br />

での発破に伴い 1m 程度の全水頭の変化(低下および回復)が生じている。その他の期間については特<br />

定の作業に伴う大きな変化は確認できないものの,期間全体を通して約 2m の全水頭の低下が生じた。<br />

また,深度 200m 換気立坑側ボーリング横坑でのボーリング孔の掘削に伴う湧水による約 6m の全水頭の<br />

変化が確認された。<br />

No.4~6 では主立坑深度 231.2~300.2m での発破に伴う全水頭の変化が確認できる。また,深度<br />

300m 予備ステージ掘削で行われた探り削孔(図中①)で約 5m の全水頭の低下が生じた。また,深度<br />

200m 換気立坑側ボーリング横坑でのボーリング孔掘削に伴う湧水により,約 3m の全水頭の変化が生じ<br />

た。なお,2008 年 12 月中旬頃から全水頭は上昇傾向を示している。<br />

No.7~11 では全水頭の変化は概ね同じ傾向を示し,主立坑深度 231.2~300.2m での発破に伴う全水<br />

頭の低下,および深度 300m 予備ステージ掘削での探り削孔(図中①~③)による全水頭の低下が生じ<br />

ている。また,No.7~11 においては,深度 200m 換気立坑側ボーリング横坑でのボーリング孔掘削に伴う<br />

湧水による全水頭の変化は確認できなかった。なお,図中④に示す全水頭の変化については,対応す<br />

る研究坑道内の作業が特定できていない。<br />

本孔では, No.1~3 で主に換気立坑側,No.4 以深で主に主立坑側での作業による全水頭の変化が<br />

生じた。<br />

07MI08 号孔においては,7 区間で観測を実施しており,電力供給に伴うトラブルやデータ回収に伴うト<br />

ラブル等により生じた欠測期間(2008 年 4 月 1 日~4 月 9 日,2008 年 6 月 2 日~6 月 11 日,2008 年 7<br />

月 12 日~7 月 24 日,および 2009 年 3 月 5 日~3 月 10 日)が生じた。<br />

観測区間ごとに結果を整理すると,No.1 で主立坑深度 230m 付近(4 月頃)での発破に伴う全水頭の<br />

変化が確認できる。また,深度 300m 研究アクセス坑道での湧水においても 1m 程度の全水頭の変化が<br />

確認できる。一方,2009 年 3 月頃に行われた主立坑連結部の発破に伴う全水頭の変化は生じていな<br />

い。<br />

No.2 では主立坑掘削深度 230~250m 付近(4 月頃から 5 月末)での発破に伴う全水頭の変化および<br />

深度 300m 研究アクセス坑道での湧水に伴う変化が確認でき,全水頭の変化量はいずれも No.1 よりは大<br />

きい。また,主立坑連結部の発破に伴う全水頭の変化が確認できる。<br />

No.3,4,5 では主立坑掘削深度 250~290m 付近(5 月末から 7 月中旬)に伴う全水頭の変化および深<br />

度 300m 研究アクセス坑道での湧水に伴う変化が確認され,深度 300m 研究アクセス坑道での湧水では<br />

最大約 15m の全水頭の変化が生じた。また,主立坑連結部の発破においても約 12m の全水頭の低下が<br />

生じた。<br />

No.6,7 では発破に伴う全水頭の変化は確認されなかったが,期間を通じて約 2.5m の全水頭の低下が<br />

- 43 -

Hooray! Your file is uploaded and ready to be published.

Saved successfully!

Ooh no, something went wrong!