17.07.2013 Views

JAEA-Review-2010-014.pdf:27.34MB - 日本原子力研究開発機構

JAEA-Review-2010-014.pdf:27.34MB - 日本原子力研究開発機構

JAEA-Review-2010-014.pdf:27.34MB - 日本原子力研究開発機構

SHOW MORE
SHOW LESS

Create successful ePaper yourself

Turn your PDF publications into a flip-book with our unique Google optimized e-Paper software.

<strong>JAEA</strong>-<strong>Review</strong> <strong>2010</strong>-014<br />

① 岩盤ひずみ計測<br />

図 4.1.2-1 は,換気立坑の深度 200m~220m 区間で実施した立坑部プレグラウトの施工領域内に,プ<br />

レグラウト前からひずみ計(深度 216m)を設置して観測したひずみの発生状況を示すものである。プレグ<br />

ラウト作業の期間中に,同領域内では,方向によって若干大きさは異なるが,伸びひずみの量が 10~40<br />

μ程度観測された。これは立坑設計 3) で用いた岩盤のヤング率 50(GPa)を仮定すると 0.5~2(MPa)の内<br />

圧が発生したことになり,グラウト注入圧(最大 2MPa)とほぼ同じ値となる。<br />

図 4.1.2-1 プレグラウトによるひずみ発生の状況<br />

図 4.1.2-2 は,プレグラウトが終わり立坑切羽が進捗する段階において,立坑周囲の水平面内のひず<br />

み変化をひずみ計と換気立坑切羽の深度差(離れ)に対して示したものである。ここで,離れの値は鉛直<br />

方向の深度差を,立坑掘削径 (D=5.3m)で割った比で表し,ひずみ値は伸びを正として示した。すべて<br />

の計測において離れ0D 前後のひずみ急変が認められ,これは切羽通過時の応力再配分によるものと考<br />

えられる。また,図 4.1.2-2 中に示した方法で,切羽通過時のひずみ急変量を読み取ると,その絶対値は,<br />

立坑設計 3) で用いた物性値を入力とする岩盤の均質等方弾性解析の結果と概ね一致し,ひずみ計を設<br />

置した領域において,岩盤は定性的に均質等方な弾性体が示す挙動をしたと考えられる。また,発生し<br />

たひずみ量の大きさが弾性範囲内にあることから,当該領域(言い換えると,少なくとも立坑壁面から<br />

0.2D 離れた位置)では,発破や掘削による力学的損傷を受けていないものと推定された。<br />

また,図4.1.2-2のひずみ変化において,横軸が0D より小さい領域でのひずみ発生量(切羽到達前の<br />

先行ひずみ量)が切羽通過の影響が収束するまでの全ひずみ発生量に占める割合,すなわち応力解放<br />

率は 74%~120%であり,空洞が開いた後の変形は相対的に少ない。なお,応力解放率については<br />

4.1.5(2)の⑤でも述べる。<br />

- 29 -

Hooray! Your file is uploaded and ready to be published.

Saved successfully!

Ooh no, something went wrong!