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JAEA-Review-2010-014.pdf:27.34MB - 日本原子力研究開発機構

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<strong>JAEA</strong>-<strong>Review</strong> <strong>2010</strong>-014<br />

A-3 観測結果<br />

①研究所用地近傍(DH-2,15 号孔)の全水頭の変化<br />

DH-2 号孔においては,7 月の水圧観測プローブの点検作業および観測区間の変更による数日間の<br />

欠測期間を除き,1 年間を通してほぼ継続的な観測データが得られている。DH-2 号孔の観測結果を図<br />

A-2 に,DH-15 号孔の観測結果を図 A-3 に示す。なお,図中では間隙水圧を換算し全水頭の変化とし<br />

て示し,全水頭は標高で表記した。<br />

観測結果を見ると,全ての観測区間で概ね同じ全水頭を示し,立坑掘削に伴う変化量もほぼ等しい。<br />

研究坑道の作業の期間と全水頭の変化を比べると,換気立坑での発破および換気立坑深度 200m ボー<br />

リング横坑でのボーリング孔掘削に伴う湧水によると思われる全水頭の変化が確認できる。ここでみられ<br />

る全水頭の変化は主立坑沿いに分布する低透水性断層の南西側のボーリング孔である MSB-3 号孔の<br />

深部(土岐夾炭累層基底部~花崗岩上部),05ME06 号孔浅部および 07MI09 号孔とほぼ同じ傾向であ<br />

る。また,茨城県沖地震によるに伴う全水頭の変化も確認できる。この地震に伴う変化は 07MI09 号孔お<br />

よび研究所用地内 MSB-3 号孔の深部でも確認されている。<br />

DH-15 号孔においては,5 月上旬,10 月中旬,2 月上旬および 3 月中旬の水圧観測機器のメンテナ<br />

ンス作業による数日間を除き,1 年間を通してほぼ継続的な観測データが得られている。<br />

観測結果を見ると,全ての観測区間で概ね同じ全水頭を示し,その変化量もほぼ等しい。研究坑道で<br />

の作業と全水頭の変化の関係では,研究アクセス坑道での湧水に伴う全水頭の変化が確認できる。ここ<br />

で見られる全水頭の変化は主立孔沿いに分布する低透水性断層の北東側のボーリング孔である MSB-1<br />

号孔の深部(土岐夾炭累層基底部~花崗岩上部)および 07MI08 号孔深部(観測区間 No.7~11)と同じ<br />

傾向である。<br />

②広域(DH-7,9,11,13 号孔)の全水頭の変化<br />

DH-7 および DH-9 号孔においては,両孔ともに 1 月下旬頃に観測を再開し約 2 箇月間の観測データ<br />

が得られている。DH-7 号孔の観測結果を図 A-4 に,DH-9 号孔の観測結果を図 A-5 に示す。なお,図<br />

中では間隙水圧を換算し全水頭の変化として示し,全水頭は標高で表記した。<br />

観測結果を見ると,両孔ともに観測再開後に急激な全水頭の変化はなく,概ね一定の全水頭を示す。<br />

今回の観測再開時の全水頭は,DH-7 号孔の試錐調査時の水理試験での全水頭(間隙水圧)および<br />

DH-9 号孔の試錐調査時の水理試験での全水頭(間隙水圧)と概ね一致している。また,DH-9 号孔にお<br />

いては 2005 年度に実施した採水作業時に計測した全水頭と概ね一致している。これらのことから,両孔<br />

においてはボーリング調査以降,全水頭の変化はほとんどなく,一定であったものと推測できる。<br />

DH-11 号孔においては,6 月下旬および 1 月下旬の水圧観測プローブの点検作業および観測区間の<br />

変更による数日間,9 月上旬の機器の動作不良による点検・再設置作業による数日間の欠測期間を除き,<br />

1 年間を通してほぼ継続的な観測データが得られている。観測結果を図 A-6 に示す。<br />

観測結果を見ると,2007 年度には 1 年間に約 5m の全水頭の低下が生じていたが,2008 年度には 1<br />

年間に約 2m の全水頭の低下が生じた。<br />

DH-13 号孔においては,7 月下旬に観測を再開し,9 月上旬,10 月上旬に水圧観測プローブ再設置<br />

作業による数日間の欠測期間があるものの,約 8 箇月間の観測データが得られている。観測結果を図<br />

A-7 に示す。<br />

観測区間ごとに結果を整理すると,No.1,4,5 では全水頭の低下傾向を示すが,No.7 では概ね一定の<br />

全水頭を示した。ただし,2006 年 7 月の観測休止前と 2008 年 7 月の観測再開時の全水頭を比較すると,<br />

約 2 年間の間に 5~8m 程度の全水頭の低下が生じている。<br />

DH-11 号孔の 2007 年度からの全水頭の低下の要因については,4.1.3(2)1)②に述べた観測結果の<br />

整理を実施したが,研究坑道掘削作業や地震発生時間と全水頭の変化開始時間との相関が確認でき<br />

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