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InSAR に含まれる対流圏伝搬遅延 : ノイズの場合と ... - 北海道大学

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18<br />

本 論 文 ではこの 補 正 方 法 を 以 後 Method 2 と 呼 ぶ.<br />

2.4.4 Method 3 : スペクトル 分 解 に 基 づく Method 2 の 拡 張<br />

一 般 的 に 気 象 現 象 は 大 小 様 々な 空 間 スケールで 起 こるものであり, <strong>InSAR</strong> の 大 気 遅 延 量 につ<br />

いても 同 様 に 大 小 様 々な 空 間 スケールを 持 つと 考 えることができる. 数 値 気 象 モデルは, それ<br />

が 扱 う 空 間 領 域 と 分 解 能 のもとでは 名 目 上 はあらゆる 空 間 スケールの 大 気 現 象 を 再 現 しよう<br />

とする 筈 であるが, 空 間 スケールに 応 じて 再 現 性 に 違 いが 出 てくることは 十 分 あり 得 るであろ<br />

う. このことから, 2.4.3 節 での Method 2 による 方 法 をさらに 発 展 させ, 2 次 元 フーリエ 変 換 を 用<br />

いて 標 高 に 比 例 しない 成 分 N のスペクトルを 調 べて, 空 間 周 波 数 の 大 きい 成 分 から 小 さい 成<br />

分 まで N 1 , N<br />

2 , N<br />

3<br />

…とさらに 分 割 して, 上 記 Method 2 と 同 じようにそれぞれにある 係 数 a<br />

1 ,<br />

a<br />

2<br />

…を 掛 けて <strong>InSAR</strong> データに 合 うように 最 小 二 乗 法 で 補 正 量 を 推 定 するという 方 法 が 考 えら<br />

れる. この 方 法 でも Method 2 と 同 じように 定 数 項 a0<br />

と 地 形 に 相 関 した 成 分 H も 組 み 込 んで 補<br />

正 量 を 推 定 している. この 方 法 による 補 正 は 次 式 で 表 される.<br />

<br />

c o<br />

<br />

a0a1Ha2N1a3N2a4N3<br />

r r e c t<br />

<br />

(9)<br />

本 論 文 では N を N 1 ~ N 4 の 4 つに 分 割 して 補 正 した 結 果 について 示 す. また, この 補 正 法 を<br />

以 後 Method 3 と 呼 ぶ.<br />

なお, 最 近 Lin et al. (2010) は 地 形 相 関 大 気 シグナルに 空 間 スケール 依 存 性 が 見 えるのでは<br />

ないかとの 発 想 から, DEM を 幾 つかのスペクトル 成 分 に 分 けて, それぞれの 空 間 周 波 数 成 分 ご<br />

とに 2.2 節 のような 地 形 相 関 大 気 補 正 を 行 うことを 提 案 した. Lin et al. (2010) では 非 地 形 相 関<br />

大 気 成 分 は Turbulent mixing signal とされ, 数 値 気 象 モデルの 出 力 値 は 一 切 利 用 されていないが,<br />

本 研 究 で 提 案 した Method 3 は 数 値 気 象 モデルの 出 力 値 をスペクトル 成 分 に 分 割 する 点 で 異 な<br />

る.

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