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InSAR に含まれる対流圏伝搬遅延 : ノイズの場合と ... - 北海道大学

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17<br />

本 研 究 ではより 空 間 分 解 能 の 高 い 数 値 気 象 モデルを 用 いて 1km 分 解 能 での SAR 取 得 時 に 合<br />

わせた 計 算 , 及 び KARAT を 用 いた 波 線 追 跡 法 による 遅 延 量 の 計 算 を 行 っていることで, 従 来<br />

よりもより 良 い 補 正 効 果 が 期 待 された. しかし 後 述 するように, 本 研 究 で 適 用 した 7 つの 事 例<br />

では 必 ずしもうまく 補 正 出 来 ているとは 言 い 難 い.<br />

2.4.3 KARAT/WRF 計 算 値 を 地 形 非 相 関 シグナルのモデルとする 方 法 : Method 2<br />

2.4.1 節 の 地 形 相 関 大 気 補 正 法 でも 2.4.2 節 の calibration 法 でも 観 測 データからは 独 立 なデー<br />

タを「モデル」にする 点 では 基 本 的 な 考 え 方 は 同 じである. これらの 手 法 で 異 なるのは 地 形 相<br />

関 大 気 補 正 法 ではモデル (DEM) を 定 数 倍 してバイアス 値 を 加 えたものを, <strong>InSAR</strong> データから<br />

引 いたときに 残 差 が 最 小 になるようにモデルの 定 数 倍 とバイアス 値 を 決 めているのに 対 し,<br />

calibration 法 ではモデル (ここでは WRF/KARAT の 計 算 値 ) の 定 数 倍 とバイアス 値 を 考 慮 して<br />

いない 点 である. つまり calibration 法 においてはモデルにかかる 定 数 は 1 倍 でバイアス 値 が 0<br />

を 仮 定 している. そこで calibration 法 で 得 られたモデルを 地 形 相 関 大 気 補 正 法 の 標 高 値 のよう<br />

に 見 なして 定 数 倍 とバイアス 値 を 考 慮 するという 発 想 が 生 まれる. しかし KARAT で 遅 延 計 算<br />

を 行 う 際 には, WRF ( 空 間 分 解 能 1km) で 得 られたデータを <strong>InSAR</strong> の 空 間 分 解 能 に 合 わせて 空<br />

間 内 挿 をしたうえで, さらに 高 空 間 分 解 能 な DEM を 用 いて <strong>InSAR</strong> の 各 ピクセルでの 標 高 値 を<br />

決 めてレイトレーシングを 行 っているため, KARAT/WRF で 推 定 される 遅 延 量 には, 2.4.1 節 で<br />

説 明 した 標 高 相 関 遅 延 と 同 じ 理 由 で 高 空 間 分 解 能 な DEM を 参 照 したためによる 地 形 相 関 成 分<br />

が 必 ず 現 れてくる. 数 値 気 象 モデルを 利 用 する 最 大 の 利 点 は, 地 形 非 相 関 成 分 の「モデル」が<br />

得 られることである. このような 考 えを 考 慮 し, 我 々は KARAT と WRF による 計 算 値<br />

Dmaster D slave<br />

を 地 形 に 相 関 した 成 分 H と 地 形 に 相 関 しない 成 分 N に 分 け, これらをモデル<br />

としてそれぞれの 係 数 倍 と <strong>InSAR</strong> データとの 差 の 2 乗 和 が 最 小 になるように 最 小 二 乗 法 を 用 い<br />

て H , N それぞれへの 係 数 を 定 数 項 も 含 めて 求 めて 補 正 量 を 計 算 する 方 法 を 新 たに 提 案 する.<br />

KARAT と WRF による 計 算 値 を H , N に 分 離 するために, まず KARAT と WRF による 計 算 値<br />

を 観 測 値 , DEM をモデルと 見 なして, 観 測 値 との 残 差 が 小 さくなるように DEM の 定 数 倍 とバ<br />

イアス 値 を 最 小 二 乗 法 により 推 定 する. これにより 求 まった DEM の 定 数 倍 のモデルを 地 形 に<br />

相 関 した 成 分 H , KARAT と WRF による 計 算 値 から DEM の 定 数 倍 のモデルを 引 いた 残 差 を 地<br />

形 に 相 関 しない 成 分 N とする. この 方 法 による 補 正 ではモデルのバイアス 値 を a 0<br />

, H , N に<br />

かかる 係 数 をそれぞれ a 1 , a2<br />

とすると 次 のように 表 せる.<br />

<br />

<br />

a0a1HaN<br />

c o r r e c t 2<br />

<br />

(8)

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