シームレスアプリケーションプログラミングガイド 1 - Citrix Knowledge ...

シームレスアプリケーションプログラミングガイド
[タイトル]
シームレスアプリケーションプログラミングガイド
[ 概 要 ]
この 文 書 では、シームレス Citrix 環 境 におけるアプリケーション 関 連 の 問 題 のトラブルシューティングに
役 立 つように、アプリケーション 開 発 者 の 視 点 からアプリケーション 開 発 における 一 般 的 な 推 奨 事 項 を
説 明 します。
[ 対 象 ]
この 文 書 では、アプリケーション 開 発 者 、Citrix サーバーの 管 理 者 、ヘルプデスク 担 当 者 などの 業 務 に
従 事 するユーザーを 対 象 としています。また、この 文 書 では、ターミナルサービス 環 境 におけるアプリ
ケーションの 互 換 性 については 説 明 していません。ターミナルサービス 環 境 におけるアプリケーション
の 互 換 性 について 詳 しくは、Microsoft の 次 の 文 書 を 参 照 してください。
http://msdn2.microsoft.com/ja-jp/library/aa383490(en-us).aspx
この 文 書 の 一 部 の 内 容 では、ウィンドウの 作 成 、Windows メッセージ、イベント、API(Application
Programming Interface)などの Windows 上 のプログラミングに 関 する 知 識 が 必 要 になります。
ウィンドウ 処 理 については、MSDN の 次 の Web ページに 参 考 になる 多 くの 文 書 が 公 開 されています。
http://msdn2.microsoft.com/ja-jp/library/ms632595(en-us).aspx
[ 背 景 ]
ここでは、シームレスアーキテクチャのいくつかの 特 性 について 説 明 します。
図 1 は、アプリケーションウィンドウとシームレスサブシステム 間 の 双 方 向 の 安 定 した 通 信 フローを 示 し
ています。アプリケーションウィンドウへの 情 報 は Windows メッセージや API の 形 式 で 送 信 されます。
アプリケーションウィンドウからのメッセージは Microsoft Active Accessibility フックによって 生 成 され、
メモリマップトファイルとイベントを 介 してシームレスサブシステムに 送 信 されます。
[ 関 連 情 報 ]
この 資 料 は 米 国 の Citrix Knowledge Base で 提 供 している 情 報 をもとに 作 成 したものです。
Document ID: CTX115635
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図 1:
トップレベルウィンドウ:
シームレスサブシステムはトップレベルウィンドウとのみ 通 信 し、MDI(Multiple-document Interface)
子 ウィンドウやツールバーアイコンといったそのほかの 種 類 のウィンドウとは 通 信 しません。 通 常 シー
ムレスサブシステムは、EnumWindows WIN32 API で 取 得 したトップレベルウィンドウと 通 信 し、 親 /
オーナーウィンドウを 持 たないタイプのウィンドウとは 通 信 しません。
Active Accessibilityフック:
シームレスサブシステムは Microsoft Active Accessibility の 機 能 を 利 用 します。アプリケーションのトッ
プレベルウィンドウで 以 下 のいずれかのイベントが 発 生 すると、シームレスサブシステムに 通 知 が 届 き
ます。
• EVENT_OBJECT_SHOW
ウィンドウが 可 視 ウィンドウになった(ウィンドウ 作 成 後 を 含 む)
WIN32 API:CreateWindow(Ex)、ShowWindow
• EVENT_OBJECT_DESTROY
ウィンドウが 破 棄 された
WIN32 API:DestroyWindow
• EVENT_SYSTEM_FOREGROUND
ウィンドウがフォアグラウンド 表 示 になった
WIN32 API:SetForegroundWindow、SetActiveWindow
• EVENT_OBJECT_LOCATIONCHANGE
ウィンドウのサイズや 位 置 が 変 更 された
WIN32 API:MoveWindow、SetWindowPos
[ 関 連 情 報 ]
この 資 料 は 米 国 の Citrix Knowledge Base で 提 供 している 情 報 をもとに 作 成 したものです。
Document ID: CTX115635
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シームレスアプリケーションプログラミングガイド
これらのイベントの 発 生 を 最 小 限 に 抑 えると、サーバーのスケーラビリティとアプリケーション 全 体 のパ
フォーマンスが 向 上 します。
Active Accessibility について 詳 しくは、Microsoft の 次 の 文 書 を 参 照 してください。
http://msdn2.microsoft.com/en-us/library/ms697240.aspx
Windowsシェルが 存 在 しない 場 合 :
ICAシームレスセッション、ICA 固 定 ウィンドウセッション、およびRDPの「 開 始 プログラム」セッションは
すべて、WindowsのスタートメニューやWindowsデスクトップシェルに 表 示 されないターミナルサービス
デスクトップセッションです。これらの 種 類 のセッションでは、ほとんどのアプリケーションが 問 題 なく 動
作 します。しかし、 特 定 のAPIを 呼 び 出 すアプリケーションやWindowsシェルに 部 分 的 に 依 存 している
アプリケーションでは、 問 題 が 発 生 することがあります。
たとえば、エクスプローラのシェルGUIを 直 接 操 作 する 一 部 の 高 度 なシェルインターフェイスはサポート
されていないため、シームレスセッションでは 外 観 が 変 わる 場 合 があります( 例 :タスクバーアイコンが
表 示 されないなど)。
このようなインターフェイスの 例 としては、 次 のものがあります。
ITaskbarList http://msdn2.microsoft.com/en-us/library/ms631840.aspx
ITaskbarList2 http://msdn2.microsoft.com/en-us/library/ms631834.aspx
シームレスサブシステムは、 限 定 的 にシェルをサポートしています。
この 限 定 的 なシェルサポート 機 能 は、 以 下 の 構 成 要 素 からなります。
1. Shell_NotifyIcon
2. SHAppBarMessage( 注 :この API は 現 時 点 では 完 全 にはサポートされていません)
3. シェル 機 能 をサポートするウィンドウ( 通 常 エクスプローラデスクトップによって 作 成 されます)
例 :
[ 関 連 情 報 ]
この 資 料 は 米 国 の Citrix Knowledge Base で 提 供 している 情 報 をもとに 作 成 したものです。
Document ID: CTX115635
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シームレスアプリケーションプログラミングガイド
マウスメッセージのポスト:
ウィンドウの 移 動 時 やサイズ 変 更 時 には、アプリケーションにポストされる WM_MOUSEMOVE メッ
セージが 一 切 生 成 されません。これは、これらのメッセージをキャッシュしてパフォーマンスを 向 上 させ
るための、 仕 様 の 動 作 です。
注 :これらのメッセージを 有 効 にするには、FORCE RAW MOUSE EVENTS TO SERVERという
シームレスフラグを 設 定 します。
ウィンドウスタイル:
WS_POPUP スタイル、WS_VISIBLE スタイル、および WS_CLIPSIBLINGS スタイルのウィンドウは、
デフォルトではバルーンポップアップとして 扱 われ、シームレスクライアントサブシステムはこれらのウィ
ンドウの 親 ウィンドウをそれぞれの 隠 しウィンドウに 設 定 します。これにより、ウィンドウ 間 の 関 係 やタス
クバーアイコンの 外 観 に 関 する 問 題 が 発 生 する 場 合 があります。
[アプリケーションの 動 作 の 確 認 ]
シームレス Citrix 環 境 でアプリケーションを 実 行 すると、ワークステーション 上 でそのアプリケーションを
実 行 したときには 通 常 発 生 しないアプリケーション 自 体 に 関 する 問 題 が 明 らかになることがあります。
どのような 動 作 が 発 生 するかは、 問 題 の 要 因 によって 変 わります。
Windowsメッセージ:
シームレスサブシステムは、アプリケーションがシームレスセッションで 実 行 されている 時 以 外 にはあま
り 受 け 取 ることのない、 以 下 のようないくつかの Windows メッセージを 使 用 します。
これらのメッセージがアプリケーションで 正 常 に 処 理 されない 場 合 、なんらかの 問 題 が 発 生 することが
あります。またこれが 原 因 で、シームレスセッションでアプリケーションが 通 常 と 異 なる 動 作 を 示 す 場 合
があります。
たとえば、アプリケーションが WM_GETICON イベントを 受 け 取 ったときに、あるメモリ 割 り 当 てルーチ
ンを、 対 応 するメモリ 解 放 ルーチンを 呼 び 出 さずに 使 用 する 場 合 、そのアプリケーションによってメモリ
が 大 量 に 消 費 されることがあります。これにより、アプリケーションでエラーおよびアプリケーションのク
ラッシュが 発 生 することがあります。
[ 関 連 情 報 ]
この 資 料 は 米 国 の Citrix Knowledge Base で 提 供 している 情 報 をもとに 作 成 したものです。
Document ID: CTX115635
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シームレスアプリケーションプログラミングガイド
アプリケーションウィンドウには、 関 連 付 けられているアイコンを 取 得 するために 次 のメッセージが 頻 繁
に 送 信 されます。
WM_QUERYDRAGICON
WM_GETICON(ICON_BIGおよびICON_SMALL)
注 :これらのメッセージは、 次 のシームレスフラグを 設 定 することで 無 効 にできます。
SEND NO ICON CHANGES
DISABLE WM_QUERYDRAGICON MESSAGES
特 定 の 状 況 では、 以 下 のメッセージがポストされることがあります。
WM_NULL:ウィンドウが 応 答 しているかどうかをチェックするために 使 用 されます。
WM_CANCELMODE:SetForegroundWindowの 呼 び 出 しに 失 敗 したという 特 定 の 状 況 で 使
用 されます。
API:
以 下 に、シームレスサブシステムによって 使 用 される、アプリケーションがほかのプロセスからはあまり
受 け 取 ることのない Windows API を 示 します。
これらのメッセージがアプリケーションで 正 常 に 処 理 されない 場 合 、 問 題 が 発 生 することがあります。こ
れにより、アプリーケーションがシームレスセッションで 実 行 されている 場 合 に 通 常 と 異 なる 動 作 をする
ことがあります。
MoveWindow
SetWindowPlacement
SetForegroundWindow
ShowWindow( hWnd, SW_RESTORE)
SetWindowPos
[ 追 加 情 報 ]
Citrix Knowledge Centerの 文 書 CTX102584に 記 載 されているシームレスフラグに 関 する 設 定 を 使
用 すると、アプリケーションをシームレスセッションで 実 行 する 場 合 の 特 定 の 動 作 を 変 更 することができ
ます。
[ 関 連 情 報 ]
この 資 料 は 米 国 の Citrix Knowledge Base で 提 供 している 情 報 をもとに 作 成 したものです。
Document ID: CTX115635
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