Agrobacterium tumefaciens LBA4404 Electro-Cells

製 品 コード 9115
研 究 用
Agrobacterium tumefaciens
LBA4404 Electro-Cells
説 明 書
v201201Da

Agrobacterium tumefaciens(Rhizobium radiobactor)は、 自 身 の 持 つ Ti プ ラ ス ミ ド の 一 部 で あ る
T-DNA(transfer DNA)を 宿 主 植 物 の 細 胞 内 に 移 行 させ、 植 物 染 色 体 DNA に 挿 入 した 後 に T-DNA 上 の 遺
伝 子 を 発 現 させることにより、 感 染 部 位 にクラウンゴール(Crown gall)を 形 成 させます。この 仕 組 み
を 利 用 して、T-DNA 上 の 病 原 性 遺 伝 子 を 取 り 除 き、 選 択 マーカー 遺 伝 子 とともに 目 的 外 来 遺 伝 子 に 置 き
換 えることにより、 宿 主 植 物 の 細 胞 、 核 DNA に 外 来 遺 伝 子 を 移 行 させ(Agrobacterium-mediated gene
transfer)、 植 物 を 形 質 転 換 するバイナリーベクター 法 が 考 え 出 されました 1) 。
Agrobacterium tumefaciens LBA4404 株 はバイナリーベクター 法 の 開 発 者 であるオランダのライデン 大
学 の P. J. J. Hooykaas 教 授 らが 開 発 した 菌 株 2) で、T-DNA の vir 領 域 (T-DNA の 切 り 出 しから 移 行 に 関 わ
る 遺 伝 子 が 存 在 )のみを 含 むプラスミド pAL4404 を 保 有 しており、 植 物 の 形 質 転 換 での 多 くの 使 用 実 績
があります。
本 製 品 は、バイナリーベクター 法 に 使 用 されるベクター DNA を 菌 体 内 に 導 入 するためのエレクトロポ
レーション 法 3) 用 のコンピテントセルとして 調 製 されており、 得 られた 形 質 転 換 A. tumefaciens は 様 々
な 植 物 の 感 染 実 験 ( 形 質 転 換 実 験 )に 使 用 できます。
I. 製 品 の 内 容
Agrobacterium tumefaciens LBA4404 Electro-Cells
pRI 900 DNA *1 (1 ng/μl)
SOC 培 地 *2
40 μl × 5 本
10 μl
1 ml × 10 本
* 1:pRI 900 DNA: pRI 910 DNA( 製 品 コード 3261)からマルチクローニン
グサイトを 除 いたプラスミド DNA です。
* 2:SOC 培 地 の 組 成 : 2% Tryptone
0.5% Yeast extract
10 mM NaCl
2.5 mM KCl
10 mM MgSO4
10 mM MgCl2
20 mM Glucose
II. 保 存
- 80℃
注 意 : 保 存 は- 80℃で 行 ってください。 温 度 管 理 が 不 十 分 な 場 合 、 形 質 転 換 効 率 が 低
下 することがあります。そのような 事 態 が 予 想 される 場 合 は、 付 属 の pRI 900
DNA を 用 いて 形 質 転 換 効 率 を 確 認 の 上 、 使 用 してください。
液 体 窒 素 では 保 存 しないでください。
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III. 使 用 方 法
形 質 転 換 プロトコールの 例 (Bio-Rad 社 製 キュベットと Gene Pulser II の 組 み 合 わせの 場 合 )
1.Agrobacterium tumefaciens LBA4404 Electro-Cells の 入 ったチューブを 氷 上 でゆるや
かに 融 解 する。
2 形 質 転 換 に 使 用 するバイナリーベクタープラスミド DNA 1 μl(1 ng)と 融 解 したコン
ピテントセル 20 μl を 氷 上 に 置 いた 1.5 ml チューブに 加 え、ゆるやかに 混 和 する。
* 残 ったコンピテントセルを 保 存 する 場 合 は、ドライアイス/エタノールまたは
ドライアイス 中 で 再 凍 結 させ、- 80℃で 保 存 してください。その 場 合 、 形 質
転 換 効 率 は、 少 し 低 下 する 可 能 性 があります。
3.0.1 cm エレクトロポレーション・キュベット(Bio-Rad 社 製 )を 氷 上 に 用 意 する。
4.Gene Pulser II の Pulse 条 件 を 25 μF、200 Ω、2 ~ 2.5 kV にセットする。 *1
5.コンピテントセルと DNA の 混 合 液 をエレクトロポレーション・キュベットに 移 し、キュ
ベットを 軽 くたたいて 底 に 集 める。キュベットを Gene Pulser II にセットし、Pulse ボ
タンを 押 す。
6.キュベットを 取 り 出 し、SOC 培 地 *2 を 1 ml 加 え、14 ml 丸 底 チューブ(ファルコン・
ラウンドチューブ 等 )に 移 す。
7.30℃で 1 時 間 振 とう 培 養 し(100 rpm)、50 μg/ml カナマイシン *3 および 100 μg/ml ス
トレプトマイシンを 含 む LB 寒 天 培 地 へ 50 ~ 100 μl 播 種 した 後 、30℃で 48 時 間 培
養 する *4 。
* 1:キュベットの 種 類 、 遺 伝 子 導 入 装 置 の 種 類 により 条 件 は 異 なります。
Bio-Rad 社 の MicroPulser の 場 合 は、2.5 kV にセットしてください。
* 2: 他 の 培 地 で 置 き 換 えることもできますが、 形 質 転 換 効 率 が 落 ちる 場 合 があり
ます。
* 3: 使 用 するバイナリーベクタープラスミドが、カナマイシン 耐 性 以 外 の 場 合 は、
そのプラスミドに 適 した 抗 生 物 質 に 変 更 してください。
* 4:SOC 培 地 で 10 倍 希 釈 したサンプルと 原 液 の 両 方 を 播 種 することをお 勧 めし
ます。
IV. 形 質 転 換 効 率
III. 使 用 方 法 に 従 って、1 ng の pRI 900 DNA で 形 質 転 換 し、カナマイシンおよびストレプ
トマイシンを 含 むプレートでコロニーを 選 別 しました。
このとき、> 5 × 10 6 colonies/μg・pRI 900 DNA の 効 率 を 得 ました。
V. 参 考 文 献
1 )A. Hoekema, P. R. Hirsch, P. J. J. Hooykaas., and R. A. Schilperoort., (1983) Nature, 303,
179-180.
2 )G. Ooms, P. J. J. Hooykaas, R. J. M. V. Veen, P. V. Beelen, T. J. G. Regensburg-Tuink, R. A.
Schilperoort., (1982) Plasmid, 7, 15-29.
3 )S. Wen-jun and B. G. Forde (1989) Nucleic Acids Research, 17 (20), 8385
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VI. 関 連 製 品
pRI 909 DNA( 製 品 コード 3260 )
pRI 910 DNA( 製 品 コード 3261 )
pRI 101-AN DNA( 製 品 コード 3262 )
pRI 101-ON DNA( 製 品 コード 3263 )
pRI 201-AN DNA( 製 品 コード 3264 )
pRI 201-ON DNA( 製 品 コード 3265 )
pRI 201-AN-GUS DNA( 製 品 コード 3266 )
pRI 201-ON-GUS DNA( 製 品 コード 3267 )
VII. 注 意
・ 本 製 品 は 研 究 用 として 販 売 しております。ヒト、 動 物 への 医 療 、 臨 床 診 断 用 には 使
用 しないようご 注 意 ください。また、 食 品 、 化 粧 品 、 家 庭 用 品 等 として 使 用 しない
でください。
・タカラバイオの 承 認 を 得 ずに 製 品 の 再 販 ・ 譲 渡 、 再 販 ・ 譲 渡 のための 改 変 、 商 用 製
品 の 製 造 に 使 用 することは 禁 止 されています。
・ 本 説 明 書 に 記 載 されている 商 品 名 などは、 特 に 記 載 がなくても 各 社 の 商 標 または 登
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さい。
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