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JAEA-Research-2010-034.pdf:16.23MB - JAEAの研究開発成果 ...

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<strong>JAEA</strong>-<strong>Research</strong> <strong>2010</strong>-034<br />

質量粒子法は安定解の精度や計算負荷が、配置粒子数に大きく依存することから、要素数の多<br />

い大規模領域かつ長期間の解析を行う際には非効率となることが予見されていた。そこで、解析<br />

精度と計算効率の確実性の観点から、移流計算に並列処理機能を付加している。並列処理は、ス<br />

レッド並列プログラミングのための API(Application Programming Interface)の OpenMP を用いて、<br />

移流による質量粒子の座標検出のための移行計算とバンドマトリクス法による連立一次元方程式<br />

の解法をサブルーチン化した。図 3.5-2 に示すような三次元領域要素を用いた試計算により、系<br />

内の質量保存が確保され、且つ CPU 数に応じて計算時間が大幅に改善されたことを検証している。<br />

試計算は領域の中心から半径方向に温度勾配を生じさせた条件で、所定の水頭および固定濃度に<br />

基づいて溶液の浸潤に伴う物質移行を計算したものである。<br />

1CPU数に対する計算効率<br />

1CPUに対する計算効率<br />

10.0 10<br />

1,080要素,29,160粒子(3×3×3×1080)<br />

9.0 9<br />

8.0 8<br />

7.0 7<br />

6.0 6<br />

5.0 5<br />

全計算時間<br />

4.0 4<br />

高速化<br />

3.0 3<br />

2.0 2<br />

8CPU 1/6~7<br />

1.0 1<br />

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10<br />

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10<br />

CPU数<br />

CPU数<br />

- 29 -<br />

領域内の質量<br />

9.5<br />

9.4<br />

9.3<br />

9.2<br />

9.1<br />

9.0<br />

8.9<br />

8.8<br />

8.7<br />

8.6<br />

8.5<br />

×10-2<br />

9.50E-02<br />

9.40E-02<br />

9.30E-02<br />

9.20E-02<br />

9.10E-02<br />

9.00E-02<br />

8.90E-02<br />

8.80E-02<br />

8.70E-02<br />

8.60E-02<br />

8.50E-02<br />

図 3.5-2 並列処理機能の検証<br />

質量保存<br />

0 50 100 150 200<br />

時間(日)<br />

時間(日)<br />

(3)分散項の取り扱いについて<br />

空間の幾何学情報については THAMES の有限要素メッシュを流用するものの、PHREEQC では<br />

差分法的に計算することから、計算点の不整合(節点-要素濃度変換による誤差の蓄積)が見ら<br />

れていた。このため、THMC モデルでは分散項について、解析領域を有限な小さなコントロール<br />

ボリュームに分割し、基礎式として支配方程式の積分形式を用い、コントロールボリュームの境<br />

界で積分された質量として扱う有限体積法(Ferziger J. H.ほか、2003)を適用することで両者の計算<br />

点を整合させた。図 3.5-3 に示すように、解析領域を n 個の格子を用いてコントロールボリュー<br />

ムを定義し、その中心点に計算点を割り当てており、図 3.5-4 のように有限要素メッシュの要素<br />

がコントロールボリューム、有限要素六面体の各面が境界、要素重心が格子に相当する。また、<br />

任意の多角形により構成される非構造格子を用いた有限体積法を基本とすることで THAMES に<br />

おいて設定される有限要素メッシュの重心を非構造格子の格子点と扱うことができ、これにより、<br />

従来の節点-要素濃度変換が不要となるだけでなく、有限要素メッシュの物性値や境界条件を流<br />

用可能である。<br />

図 3.5-3 有限体積法格子の概念図

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