28.01.2013 Views

JAEA-Research-2010-034.pdf:16.23MB - JAEAの研究開発成果 ...

JAEA-Research-2010-034.pdf:16.23MB - JAEAの研究開発成果 ...

JAEA-Research-2010-034.pdf:16.23MB - JAEAの研究開発成果 ...

SHOW MORE
SHOW LESS

You also want an ePaper? Increase the reach of your titles

YUMPU automatically turns print PDFs into web optimized ePapers that Google loves.

<strong>JAEA</strong>-<strong>Research</strong> <strong>2010</strong>-034<br />

緩衝材中の化学影響評価に向けた熱-水-応力-化学連成解析モデルの開発<br />

日本原子力研究開発機構<br />

地層処分研究開発部門 地層処分基盤研究開発ユニット<br />

木村 誠 *1 ・九石 正美 ※1 ・藤田 朝雄・中間 茂雄・鈴木 英明 ※2<br />

(<strong>2010</strong> 年 8月 2日受理)<br />

高レベル放射性廃棄物の地層処分において、廃棄体定置後から緩衝材が再冠水に至るまでの過<br />

渡的な期間にニアフィールドで形成される熱的、水理学的、力学的、地球化学的作用が相互に影<br />

響し合う複雑な場のうち、塩濃縮・析出現象をはじめとする緩衝材中の化学影響に重きを置いた<br />

熱-水-応力-化学連成解析モデルの高度化を進めている。本報告では,これまで高度化を進め<br />

てきたモデルで考慮されている連成事象の理論・法則や制約条件を整理した。また、米国ローレンス<br />

バークレー国立研究所で開発が進められている気液二相流を考慮した連成解析コード<br />

(TOUGHREACT)との比較解析を通じて,単相流と二相流モデルの違いによる解析結果への影響を<br />

評価した。さらに、これまで実施してきた塩濃縮試験結果を整理するとともに,解析モデルの適<br />

用性を確認するために,試験結果に対する検証解析を実施した。その結果,浸潤挙動や温度分布,<br />

移行元素濃度や鉱物の溶解沈殿挙動が傾向や幅ともに再現可能な範囲となったことから,不飽和<br />

緩衝材中の物質移行や地球化学反応を伴う塩濃縮析出現象に関する熱-水-応力-化学連成解析<br />

モデルとしての適切性を示唆する結果が得られた。さらに,幌延深地層研究計画で得られている<br />

調査結果に基づいた仮想的地質環境を設定し,ニアフィールドの解析を実施することで,ガラス<br />

固化体からの崩壊熱の発生や地下水の浸潤に伴う,ニアフィールドの化学的な環境の変化を定量<br />

的に例示した。崩壊熱の発生に伴う地下水の浸潤過程において,緩衝材内が不飽和状態にある期<br />

間内にはオーバーパックと緩衝材の境界で塩類が濃縮・析出し,長期的には濃縮塩類が溶解・逸<br />

散するというシナリオに整合する傾向を示す結果が得られた。<br />

本報告は、経済産業省資源エネルギー庁から受託した平成 19 年度地層処分技術調査等委託費(高<br />

レベル放射性廃棄物処分関連:処分システム化学影響評価高度化開発)、平成 20 年度地層処分技術<br />

調査等委託費(高レベル放射性廃棄物処分関連:処分システム化学影響評価高度化開発)、平成 21<br />

年度地層処分技術調査等委託費(高レベル放射性廃棄物処分関連:処分システム化学影響評価高度<br />

化開発)のうち、バリア複合化学環境影響調査として実施した「塩濃縮・析出現象評価技術の開発」<br />

の成果の一部である。<br />

核燃料サイクル工学研究所(駐在): 〒319-1194 茨城県那珂郡東海村村松 4-33<br />

※1 特定課題推進員<br />

※2 技術開発協力員<br />

*1 株式会社間組(元特定課題推進員)<br />

i

Hooray! Your file is uploaded and ready to be published.

Saved successfully!

Ooh no, something went wrong!