SEC - IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
SEC - IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
SEC - IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
You also want an ePaper? Increase the reach of your titles
YUMPU automatically turns print PDFs into web optimized ePapers that Google loves.
Software<br />
Engineering<br />
Center<br />
Information-technology Promotion Agency, Japan<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong>における<br />
H23 年 度 非 ウォーターフォール 型 開 発<br />
に 関 わる 活 動 成 果 の 概 要<br />
~アジャイル 開 発 を 適 切 に 採 り 入 れるためのポイントとアジャイル 開 発 の 事 例 ~<br />
<strong>SEC</strong>セミナー<br />
2012 年 5 月 23 日<br />
独 立 行 政 法 人 情 報 処 理 推 進 機 構 (<strong>IPA</strong>)<br />
技 術 本 部 ソフトウェア・エンジニアリング・センター(<strong>SEC</strong>)<br />
山 下 博 之<br />
Software Engineering Center<br />
1
アジャイル 開 発 に 関 する<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong>の 取 組 み<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
H21 年 度 H22 年 度 H23 年 度 H24 年 度<br />
課 題 抽 出<br />
非 ウォーターフォール<br />
型 開 発 研 究 会<br />
▲<br />
報 告 書<br />
非 ウォーターフォール<br />
型 開 発 に 関 する 調 査<br />
事 例 収 集 (1)<br />
▲<br />
報 告 書<br />
非 ウォーターフォール ▲ 非 ウォーターフォール<br />
型 開 発 WG 報 告 書 型 開 発 WG<br />
課 題 検 討 提 案<br />
実 証 / 模 擬 実 験<br />
検 証 ・ 改 善<br />
( 契 約 形 態 )<br />
大 規 模 開 発<br />
事 例 収 集 (2)<br />
普 及 要 因<br />
▲<br />
報 告 書<br />
▲<br />
報 告 書<br />
報 告 書 ( 公 開 中 )<br />
H21 年 度 版 http://sec.ipa.go.jp/reports/20100330a.html<br />
H22 年 度 版 http://sec.ipa.go.jp/reports/20110407.html<br />
H23 年 度 版 http://sec.ipa.go.jp/reports/20120326.html<br />
http://www.ipa.go.jp/about/press/20120328.html<br />
非 ウォーターフォール<br />
型 開 発 WG<br />
▲<br />
報 告 書<br />
▲<br />
報 告 書<br />
事 例 収 集 (3)<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 2
目 次<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
1. アジャイル 型 開 発 に 注 目 される 背 景<br />
2. アジャイル 型 開 発 の 特 徴<br />
3. アジャイル 型 開 発 活 用 に 向 けた 課 題<br />
4. 中 ・ 大 規 模 開 発 への 適 用 事 例<br />
5. 適 切 な 開 発 手 法 の 選 択<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 3
現 状 のソフトウェア 開 発 を 取 り 巻 く 課 題 (1)<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
ビジネス・ニーズへの 適 切 な 対 応<br />
‣ 他 社 に 先 駆 けた 市 場 投 入 が 必 須 で、それにより 徐 々に 明 確<br />
となるニーズを 迅 速 に 反 映 し 改 善 していくことが 必 要 な 分 野 の<br />
出 現<br />
‣ 顧 客 ニーズは 最 初 に 全 ては 把 握 できず、またビジネス 環 境 の<br />
激 しい 変 化 に 伴 いニーズも 変 化 するが、この 状 況 に 迅 速 な 対<br />
応 が 必 要<br />
→ 早 期 サービス 提 供 と 効 果 確 認 、ニーズ 変 化 への 俊 敏 な 対<br />
応<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 4
参 考<br />
アジャイル 型 開 発 手 法 の 導 入 理 由 ( 海 外 )<br />
25%<br />
20%<br />
22% 21%<br />
12%<br />
1.Time-to-Marketの 加 速<br />
2. 変 化 する 優 先 順 位 管 理 のため<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
15%<br />
10%<br />
5%<br />
0%<br />
加 Time-to-Marketの<br />
速<br />
管 変<br />
理 化<br />
の す<br />
た る<br />
め 優<br />
先<br />
順<br />
位<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
生<br />
産<br />
性<br />
向<br />
上<br />
10%<br />
の<br />
向<br />
上<br />
ソ<br />
フ<br />
ト<br />
ウ<br />
ェ<br />
ア<br />
品<br />
質<br />
9%<br />
融<br />
合<br />
ITと<br />
改 ビ<br />
善<br />
ジ<br />
ネ<br />
ス<br />
の<br />
6% 6%<br />
見<br />
え<br />
る<br />
化<br />
プ<br />
ロ<br />
ジ<br />
ェ<br />
ク<br />
ト<br />
の<br />
リ<br />
ス<br />
ク<br />
削<br />
減<br />
4%<br />
簡 開<br />
易 発<br />
化 プ<br />
ロ<br />
セ<br />
ス<br />
の<br />
3%<br />
そ<br />
の<br />
他<br />
2% 2% 2%<br />
の エ<br />
導 ン<br />
入 ジ<br />
/ ニ<br />
ア<br />
向 リ<br />
上 ン<br />
グ<br />
コ<br />
ス<br />
ト<br />
削<br />
減<br />
向<br />
上<br />
保<br />
守<br />
性<br />
/<br />
拡<br />
張<br />
性<br />
1%<br />
や<br />
る<br />
気<br />
改<br />
善<br />
チ<br />
ー<br />
ム<br />
の<br />
(VersionOne 社 アジャイル 開 発 の 現 状 調 査 第 3 回 2008より)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 5
現 状 のソフトウェア 開 発 を 取 り 巻 く 課 題 (2)<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
( 純 粋 な)ウォーターフォール 型 開 発 における 問 題 点<br />
‣ 初 期 段 階 では 必 ずしも 全 ての 要 求 内 容 は 確 定 しない<br />
‣ 誤 要 求 や 要 求 の 誤 解 が 総 合 テスト 段 階 で 判 明 すると、 多 大 な<br />
影 響<br />
‣ 開 発 途 中 で 要 求 が 変 更 されると、 対 応 が 非 常 に 困 難<br />
→ 要 求 確 定 部 分 からの 順 次 開 発 開 始 と、 妥 当 性 の 早 期 確 認<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 6
ウォーターフォール 型 開 発 の 流 れ<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
・ 全 体 の 要 件 と 計 画 を 初 めに 決 める → 計 画 駆 動 型<br />
・ 前 工 程 を 誤 りなく 完 了 させて、 次 の 工 程 へ 進 む<br />
要 件 定 義<br />
設 計<br />
コーディング<br />
テスト<br />
運 用<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 7
ウォーターフォール 型 開 発 への 疑 問<br />
・ 要 件 が 事 前 に 全 ては 決 まらない<br />
・ 要 件 の 誤 りが 最 後 のテストまで 発 見 されにくい<br />
・ 時 間 がかかり 過 ぎて 変 化 への 対 応 が 遅 れる<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
要 件 定 義<br />
チェック<br />
総 合 テスト<br />
分<br />
解<br />
機 能 設 計<br />
モジュール<br />
設 計<br />
チェック<br />
チェック<br />
機 能 テスト<br />
結 合 テスト<br />
合<br />
成<br />
コーディング<br />
単 体 テスト<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 8
要 求 の 固 定 が(ビジネス)リスクを 拡 大<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
要 求 が 固 定 されない<br />
↓リスク<br />
システム 開 発 スケジュール<br />
の 遅 延<br />
外 部 ビジネス 環 境<br />
ビジネス 戦 略<br />
要 求 を 固 定 化<br />
↓リスク<br />
外 部 ビジネス 環 境 の<br />
変 化 への 迅 速 な 対 応<br />
の 遅 れ<br />
内<br />
部<br />
状<br />
態<br />
IT 戦 略<br />
要 求<br />
ITシステム<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 9
現 状 のソフトウェア 開 発 を 取 り 巻 く 課 題 (3)<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
ソフトウェア 産 業 構 造 ( 多 重 下 請 構 造 ) 上 の 課 題<br />
‣ 開 発 者 ( 特 に 若 者 )の 参 画 意 識 ・ 達 成 感 が 低 い<br />
→ 開 発 の 過 程 と 各 開 発 者 の 役 割 や 成 果 を 可 視 化 し、 創 造 的<br />
な 開 発 スタイルを 採 り 入 れ、モチベーション 向 上 をはかる<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 10
参 考<br />
モチベーション… 科 学 的 実 証 の 結 果<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
報 酬 のインセンティブは, 視 野 を 狭 め, 心 を 集 中 させることから, 単 純 な<br />
仕 事 では 効 果 があるが,そうでない 創 造 的 な 仕 事 では 逆 効 果 .<br />
成 果 を 高 めるのは, 内 的 な 動 機 付 けに 基 づくアプローチ.<br />
すなわち, 重 要 だからやる, 好 きだからやる, 面 白 いからやる, 何 か 重 要<br />
なことの 一 部 を 担 っているからやる,というもの.<br />
仕 事 において 重 要 な 要 素 は 次 の3つ:<br />
• 自 主 性 … 自 分 の 人 生 の 方 向 は 自 分 で 決 めたい<br />
• 成 長 … 何 か 大 切 なことについて 上 達 したい<br />
• 目 的 … 私 たち 自 身 よりも 大 きな 何 かのためにやりたい<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
< 出 典 > Dan Pink on the surprising science of motivation<br />
ダニエル・ピンク 「やる 気 に 関 する 驚 きの 科 学 」<br />
モチベーションと 報 酬 の 関 係 性 を, 科 学 的 証 拠 に 基 づいて 丁 寧 に 説 明 .<br />
http://www.ted.com/talks/lang/ja/dan_pink_on_motivation.html<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 11
目 次<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
1. アジャイル 型 開 発 に 注 目 される 背 景<br />
2. アジャイル 型 開 発 の 特 徴<br />
3. アジャイル 型 開 発 活 用 に 向 けた 課 題<br />
4. 中 ・ 大 規 模 開 発 への 適 用 事 例<br />
5. 適 切 な 開 発 手 法 の 選 択<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 12
アジャイル 型 開 発 の 特 徴<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
アジャイル 開 発 は、 不 確 実 なビジネス 環 境 の 中 で 変 化 する<br />
ニーズへの 迅 速 な 対 応 を 目 的 としたソフトウェア 開 発 手 法 。<br />
この 目 的 を 達 成 するために、アジャイル 開 発 では、<br />
徐 々に 明 確 となる 顧 客 ニーズや 要 件 をシステムへ 反 映 し、プロジェクトマ<br />
ネジメント・リスクの 早 期 低 減 、 顧 客 側 と 開 発 側 のギャップを 解 消 。<br />
アジャイル 開 発 は、<br />
•「 顧 客 の 参 画 の 度 合 いが 強 い」<br />
•「 動 くソフトウェアを 成 長 させながら 作 る」<br />
•「 反 復 ・ 漸 進 型 である」<br />
•「 人 と 人 のコミュニケーション、コラボレーションを 重 視 する」<br />
•「 開 発 前 の、 要 求 の 固 定 を 前 提 としない」<br />
という 特 徴 を 持 つ。<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 13
参 考<br />
非 ウォーターフォール 型 開 発 の 例<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
非 ウォーターフォール 型 開 発 とは、 仕 様 を 開 発 前 に 固 定 し、それを 分 析 、 設 計 、テスト 等 のフェイズ<br />
を 順 次 踏 んでいくという1970 年 の Winston W. Royce の 論 文 「Managing the Development of<br />
Large Software Systems」でのウォーターフォール 型 以 外 の 開 発 モデルの 総 称 である。<br />
非 ウォーターフォール 型 開 発 の 例 として、 以 下 のものが 挙 げられる:<br />
・プロトタイプ (Frederick P.Brooks, Jr.-1975 年 「 人 月 の 神 話 」)<br />
・スパイラル (Barry w. Boehm-1988 年<br />
「A Spiral Model of Software Development and Enhancement」)<br />
・RAD (James Martin-1991 年 「ラピッドアプリケーションデベロップメント」)<br />
・RUP (Philippe Kruchten-2000 年 「ラショナル 統 一 プロセス 入 門 」)<br />
・アジャイル<br />
Evo (Tom Gilb-1976 年 「Software Metrics」)<br />
Scrum (Ken Schwaber-1993 年 「アジャイルソフトウェア 開 発 スクラム」)<br />
DSDM (1995 年 「DSDM ver1」)<br />
XP (Kent Beck-1996 年 「XPエクストリーム・プログラミング 入 門 」)<br />
FDD-Feature-Driven Development<br />
(Peter Coad-1997 年 「Javaエンタープライズ・コンポーネント」)<br />
Lean Software Development<br />
(Mary Poppendieck, Tom Poppendieck-2002 年 「リーンソフトウェア 開 発 」)<br />
Crystal Clear (Alistair Cockburn-2004 年 「アジャイルソフトウェア 開 発 」)<br />
EssUp-Essential UP<br />
(Ivar H.Jacobson-2005 年 「Rational Software Development Conference」)<br />
Kanban (David Anderson-2010 年 「Kanban」)<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 14
アジャイル 宣 言 における4つの 価 値<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
私 たちは,ソフトウェア 開 発 の 実 践 を 手 助 けする 活 動 を 通 じて,<br />
よりよい 開 発 方 法 を 見 つけだそうとしている.<br />
この 活 動 を 通 して, 私 たちは 以 下 のことを 重 視 する:<br />
1プロセスやツールよりも, 個 人 と 対 話 を<br />
2 包 括 的 なドキュメントよりも, 動 くソフトウェアを<br />
3 契 約 交 渉 よりも, 顧 客 との 協 調 を<br />
4 計 画 に 従 うことよりも, 変 化 への 対 応 を<br />
すなわち,1~4の 各 文 の 前 者 (「よりも」の 前 の 言 葉 )に 価 値<br />
があることを 認 めながらも, 私 たちは 後 者 (「よりも」の 後 の 言 葉 )<br />
の 事 柄 により 価 値 をおく.<br />
アジャイル 宣 言 (Agile Manifesto)<br />
アジャイルな 開 発 手 法 の 提 唱 者 17 名 が 集 まり,2001 年 に 発 表 .<br />
http://agilemanifesto.org/iso/ja/manifesto.html<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 15
参 考<br />
アジャイル 宣 言 の 背 後 にある12の 原 則<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
私 たちは 以 下 の 原 則 に 従 う。<br />
1 顧 客 満 足 を 最 優 先 し、 価 値 のあるソフトウェアを 早 く 継 続 的 に 提 供 する。<br />
2 要 求 の 変 更 はたとえ 開 発 の 後 期 であっても 歓 迎 する。<br />
変 化 を 味 方 につけることによって、 顧 客 の 競 争 力 を 引 き 上 げる。<br />
3 動 くソフトウェアを、2-3 週 間 から2-3ヶ 月 というできるだけ 短 い 時 間 間 隔 でリリースする。<br />
4ビジネス 側 の 人 と 開 発 者 は、プロジェクトを 通 して 日 々 一 緒 に 働 く。<br />
5 意 欲 に 満 ちた 人 々を 集 めてプロジェクトを 構 成 する。<br />
環 境 と 支 援 を 与 え 仕 事 が 無 事 終 わるまで 彼 らを 信 頼 する。<br />
6 情 報 を 伝 える 最 も 効 率 的 で 効 果 的 な 方 法 は、フェイス・トゥ・フェイスで 話 をすることである。<br />
7 動 くソフトウェアこそが 進 捗 の 最 も 重 要 な 尺 度 である。<br />
8アジャイル・プロセスは 持 続 可 能 な 開 発 を 促 進 する。<br />
一 定 のペースを 継 続 的 に 維 持 できるようにしなければならない。<br />
9 技 術 的 卓 越 性 と 優 れた 設 計 に 対 する 不 断 の 注 意 が 機 敏 さを 高 める。<br />
10シンプルさ(ムダなく 作 れる 量 を 最 大 限 にすること)が 本 質 である。<br />
11 最 良 のアーキテクチャ・ 要 求 ・ 設 計 は、 自 己 組 織 的 なチームから 生 み 出 される。<br />
12チームがもっと 効 率 を 高 めることができるかを 定 期 的 に 振 り 返 り、それに 基 づいて 自 分 たち<br />
のやり 方 を 最 適 に 調 整 する。<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 16
アジャイル 開 発 のモデル(1/2)<br />
顧 客 の 要 求 にしたがって, 優 先 度 の 高 い 機 能 から 順 に,<br />
要 求 ・ 開 発 ・テスト(・リリース)を 短 い 期 間 で 繰 り 返 しながら,<br />
システム 全 体 を 構 築 していく.<br />
原 則 として,<br />
事 前 に 開 発 の 詳 細 な 計 画 は 作 らず,<br />
時 間<br />
スコープ<br />
反 復<br />
時 間<br />
スコープ<br />
要 求<br />
開 発<br />
テスト<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
反 復<br />
(イテレーション)<br />
1~4 週 間 という 一 定 の 短 い 周 期 で 要 求 ・ 開 発 ・テストを 繰 り 返 しながら,<br />
動 作 可 能 なソフトを 作 り 上 げる.<br />
( 対 比 )<br />
<br />
<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 17
アジャイル 開 発 のモデル(2/2) - プロセスの 対 応 -<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
< 標 準 ><br />
ソフトウェアライフサイクル<br />
プロセス(SLCP)<br />
要 求<br />
開 発<br />
テスト<br />
( 部 品 )<br />
注 ) 図 形 のサイズは 意<br />
味 を 持 たない( 時 間 ,<br />
規 模 を 表 さない).<br />
< 実 際 ><br />
要 求<br />
開 発<br />
テスト<br />
ウォーターフォール 型<br />
大 きなプロセスを<br />
順 に 実 施 し,<br />
それを1 回 で 終 了<br />
アジャイル 型<br />
小 さなプロセスを<br />
行 き 来 しつつ 実 施 し,<br />
それを 何 回 も 反 復<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
注 ) 図 形 のサイズは 意 味 を 持 つ.<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 18
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
アジャイル 開 発 のプロセス・モデル<br />
( 調 査 結 果 に 基 づく)<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 19
調 査 事 例 から 導 かれた 開 発 プロセス・モデル(1)<br />
モデル1<br />
システム 運 用<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
企 画<br />
要<br />
求<br />
開<br />
発<br />
テ<br />
ス<br />
ト<br />
・・・<br />
要<br />
求<br />
開<br />
発<br />
テ<br />
ス<br />
ト<br />
・・・<br />
要<br />
求<br />
開<br />
発<br />
テ<br />
ス<br />
ト<br />
・・・<br />
要<br />
求<br />
開<br />
発<br />
テ<br />
ス<br />
ト<br />
・・・<br />
要<br />
求<br />
開<br />
発<br />
テ<br />
ス<br />
ト<br />
・・・<br />
要<br />
求<br />
開<br />
発<br />
テ<br />
ス<br />
ト<br />
第 1 反 復<br />
第 n 反 復<br />
第 1 反 復<br />
第 n 反 復<br />
第 1 反 復<br />
第 n 反 復<br />
第 1リリース<br />
• n=1のケースもあり。<br />
第 2リリース<br />
第 mリリース<br />
考 え 方<br />
シンプルな 基 本 形<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 20
調 査 事 例 から 導 かれた 開 発 プロセス・モデル(2)<br />
モデル2<br />
システム 運 用<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
企 画<br />
要 求 ・アーキテ<br />
クチャ 設 計<br />
・ 基 盤 開 発<br />
要<br />
求<br />
開<br />
発<br />
第 1 反 復<br />
テ<br />
ス<br />
ト<br />
・・・<br />
要<br />
求<br />
開<br />
発<br />
第 n 反 復<br />
テ<br />
ス<br />
ト<br />
・・・<br />
要<br />
求<br />
開<br />
発<br />
第 1 反 復<br />
テ<br />
ス<br />
ト<br />
・・・<br />
要<br />
求<br />
開<br />
発<br />
第 n 反 復<br />
テ<br />
ス<br />
ト<br />
第 1リリース<br />
第 mリリース<br />
• 比 較 的 大 規 模 システム/ 新 規 開 発 で 全 体 のシステム 構 造 が 不 明 確 なケースなど<br />
考 え 方<br />
拡 張 形 . 基 盤 ・ 共 通 部 といくつかの 機 能 部 とから 構<br />
成 されるソフトウェア( 右 図 )において, 最 初 にまず,<br />
基 盤 ・ 共 通 部 の 開 発 を 終 えた 後 , 機 能 部 群 につい<br />
て,アジャイル 開 発 を 行 う. 基 盤 ・ 共 通 部 が 確 固 とし<br />
ていないと, 追 加 ・ 変 更 時 の 機 能 部 への 影 響 が 大 き<br />
くなりすぎることを 避 ける.アジャイル 開 発 では, 基<br />
盤 ・ 共 通 部 の 変 更 は, 原 則 として 行 わない.<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
機<br />
能<br />
1<br />
機<br />
能<br />
2<br />
機<br />
能<br />
3<br />
機<br />
能<br />
4<br />
基 盤 ・ 共 通 部<br />
…<br />
Software Engineering Center 21
調 査 事 例 から 導 かれた 開 発 プロセス・モデル(3)<br />
モデル3<br />
システム 運 用<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
企 画<br />
要<br />
求<br />
開<br />
発<br />
第 1 反 復<br />
テ<br />
ス<br />
ト<br />
・・・<br />
要<br />
求<br />
開<br />
発<br />
第 n 反 復<br />
テ<br />
ス<br />
ト<br />
リリース 前<br />
テスト<br />
・・・・・・<br />
要<br />
求<br />
開<br />
発<br />
第 1 反 復<br />
テ<br />
ス<br />
ト<br />
・・・<br />
要<br />
求<br />
開<br />
発<br />
第 n 反 復<br />
テ<br />
ス<br />
ト<br />
リリース 前<br />
テスト<br />
第 1リリース<br />
第 mリリース<br />
・ アジャイル 開 発 では 反 復 ごとにリリースできる 品 質 までテストを 行 うことが 原 則 だが、<br />
各 リリース 工 程 前 に 行 う 重 点 的 なテストを 実 施 することがある。<br />
・ リリースは 複 数 回 繰 り 返 される<br />
考 え 方<br />
顧 客 やビジネスの 特 徴 から, 特 に 高 い 品 質 が 求 められたり, 品 質 がクリ<br />
ティカルであったりする 場 合 に,リリース 前 に 品 質 確 保 のための 特 別 のア<br />
クションを 実 施 する.<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 22
目 次<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
1. アジャイル 型 開 発 に 注 目 される 背 景<br />
2. アジャイル 型 開 発 の 特 徴<br />
3. アジャイル 型 開 発 活 用 に 向 けた 課 題<br />
4. 中 ・ 大 規 模 開 発 への 適 用 事 例<br />
5. 適 切 な 開 発 手 法 の 選 択<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 23
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
ユーザ 経 営 層 の 意 識<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 24
顧 客 ・ 経 営 層 は 開 発 への 一 層 の 関 与 が 必 要<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
顧 客 (ユーザ) 経 営 層<br />
ビジネス 環 境 が 激 しく 変 化 する 現 状 において,ITシステムに 関 し, 従 来<br />
のように 情 報 システム 部 門 に 任 せきりでは 適 切 に 対 応 できない. 開 発<br />
形 態 (*)にも 深 く 関 与 する 必 要 がある.<br />
(*) アジャイル 開 発 の 採 用 ,クラウドコンピューティングの 利 用 ,など<br />
< 経 営 層 の 責 任 ><br />
・ 情 報 システムに 関 する 理 解 の 増 進<br />
・ 迅 速 かつ 適 切 な 意 思 決 定<br />
・ 関 係 部 門 との 経 営 上 の 綿 密 な 調 整<br />
ベンダ 経 営 層<br />
俊 敏 な 開 発 の 実 績 を 武 器 に 受 注 を 狙 う 海 外 勢 等 に 対 抗 するためには,<br />
自 ら 俊 敏 な 開 発 を 実 施 できる 体 制 作 りに 取 り 組 むと 共 に,その 結 果 を<br />
顧 客 に 売 り 込 む 必 要 がある.<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 25
顧 客 ・ 経 営 層 が 開 発 上 で 考 慮 すべき 点<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
• 顧 客 ・ 経 営 層 は、アジャイル 開 発 の 採 用 を 決 断 した 時 点 で、 顧 客 がチー<br />
ムの 一 員 として 参 画 し、タイムリーな 意 思 決 定 を 行 ったり、 品 質 や 進 捗 状<br />
況 の 把 握 等 に 関 し、 主 体 的 に 開 発 に 関 わらざるを 得 ないということに 十<br />
分 な 理 解 と 覚 悟 を 持 つ。<br />
• アジャイル 開 発 においては、 反 復 の 都 度 、コードを 書 き 変 えていくスタイ<br />
ルが 採 られる。<br />
品 質 に 重 大 な 悪 影 響 が 及 ぶかどうかの 観 点 での、プロダクト 品 質 の 見 え<br />
る 化 が 必 要 。<br />
• アジャイル 開 発 の 特 徴 に 応 じた「 見 える 化 」 項 目 を 用 いて 開 発 プロジェク<br />
トとの 円 滑 なコミュニケーションを 図 り、アジャイル 開 発 採 用 の 本 来 の 目<br />
的 が 損 なわれないように 努 める。<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 26
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
ベンダ 経 営 層 の 意 識<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 27
顧 客 ・ 経 営 層 は 開 発 への 一 層 の 関 与 が 必 要<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
顧 客 (ユーザ) 経 営 層<br />
ビジネス 環 境 が 激 しく 変 化 する 現 状 において,ITシステムに 関 し, 従 来<br />
のように 情 報 システム 部 門 に 任 せきりでは 適 切 に 対 応 できない. 開 発<br />
形 態 (*)にも 深 く 関 与 する 必 要 がある.<br />
(*) アジャイル 開 発 の 採 用 ,クラウドコンピューティングの 利 用 ,など<br />
< 経 営 層 の 責 任 ><br />
・ 情 報 システムに 関 する 理 解 の 増 進<br />
・ 迅 速 かつ 適 切 な 意 思 決 定<br />
・ 関 係 部 門 との 経 営 上 の 綿 密 な 調 整<br />
ベンダ 経 営 層<br />
俊 敏 な 開 発 の 実 績 を 武 器 に 受 注 を 狙 う 海 外 勢 等 に 対 抗 するためには,<br />
自 ら 俊 敏 な 開 発 を 実 施 できる 体 制 作 りに 取 り 組 むと 共 に,その 結 果 を<br />
顧 客 に 売 り 込 む 必 要 がある.<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 28
参 考<br />
海 外 勢 との 競 争 (1/2)<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
2011 年 04 月 07 日<br />
マイクロソフトコーポレーション<br />
トヨタ 自 動 車 株 式 会 社<br />
マイクロソフトとトヨタ、 次 世 代 テレマティクスのプラットフォーム 構 築 に 向 けた<br />
戦 略 的 提 携 について 基 本 合 意<br />
マイクロソフト コーポレーション( 以 下 、マイクロソフト、 本 社 : 米 国 ワシントン 州 レドモンド 市 、 最 高 経 営 責 任 者 :スティーブ・バ<br />
ルマー)とトヨタ 自 動 車 株 式 会 社 ( 以 下 、トヨタ、 本 社 : 愛 知 県 豊 田 市 、 代 表 取 締 役 社 長 : 豊 田 章 男 )は、マイクロソフトのクラ<br />
ウドプラットフォーム「Windows Azure TM 」をベースとしたトヨタの 次 世 代 テレマティクス 向 けグローバルクラウドプラットフォーム<br />
の 構 築 に 向 けた 戦 略 的 提 携 について 基 本 合 意 した。<br />
2011 年 05 月 23 日<br />
株 式 会 社 セールスフォース・ドットコム<br />
トヨタ 自 動 車 株 式 会 社<br />
セールスフォース・ドットコムとトヨタ、クルマ 向 けソーシャルネットワーク<br />
「トヨタフレンド」の 構 築 に 向 けた 戦 略 的 提 携 に 基 本 合 意<br />
セールスフォースのクラウドサービスをベースに 構 築<br />
米 国 セールスフォース・ドットコム(NYSE:CRM、 以 下 、セールスフォース、 本 社 : 米 国 カリフォルニア 州 サンフランシスコ 市 、 最<br />
高 経 営 責 任 者 :マーク・ベニオフ)とトヨタ 自 動 車 株 式 会 社 ( 以 下 、トヨタ、 本 社 : 愛 知 県 豊 田 市 、 代 表 取 締 役 社 長 : 豊 田 章<br />
男 )は、セールスフォースの 企 業 向 けソーシャルネットワークサービスである「Chatter(チャター)」をベースに、クルマ 向 けソー<br />
シャルネットワーク「トヨタフレンド」の 構 築 に 向 け 提 携 することで 基 本 合 意 した。<br />
「トヨタフレンド」は2012 年 市 販 予 定 のEV 及 びPHVでのサービス 開 始 を 予 定 している。<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
出 典 :トヨタ 自 動 車 株 式 会 社 ホームページ<br />
Software Engineering Center 29
参 考<br />
海 外 勢 との 競 争 (2/2)<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
2011 年 11 月 10 日<br />
トヨタ 自 動 車 、インテル 社 と 次 世 代 車 載 情 報 通 信 システムに 関 する 技<br />
術 の 共 同 研 究 についてMOUを 締 結<br />
トヨタ 自 動 車 ( 株 )は、11 月 10 日 、インテル コーポレーション( 以 下 、インテル 最 高 経 営 責 任 者 :ポール・オッテリーニ<br />
本 社 : 米 国 カリフォルニア 州 サンタクララ 市 )と、 現 在 のナビゲーション 等 に 代 わる、 次 世 代 の 車 載 情 報 通 信 システムに<br />
関 する 技 術 の 共 同 研 究 についてMOUを 締 結 した。<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
出 典 :トヨタ 自 動 車 株 式 会 社 ホームページ<br />
Software Engineering Center 30
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
人 材 の 育 成 と 適 正 配 置<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 31
ユーザ 側 ・ベンダ 側 に 求 められるスキル<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
アジャイル 開 発 におけるユーザ 側 に 求 められること:<br />
( 全 ての 機 能 の 仕 様 を 洗 い 出 す 能 力 よりも)コアとなる 機 能 を 見 定 め<br />
, 優 先 度 を 図 りながら 開 発 プロジェクトの 運 営 を 指 揮 していく 能 力<br />
明 確 な 仕 様 を 決 めなくても 良 いとはいうものの, 定 期 的 なサイクル<br />
で 実 物 を 見 てフィードバックのポイントを 増 やすことにより, 実 際 のシ<br />
ステムを 目 で 確 認 しながら, 積 み 上 げるように 仕 様 を 決 定 していく<br />
アジャイル 開 発 のベンダ 開 発 者 にとって 重 要 なスキル:<br />
1 プロジェクトのアウトプットに 関 わる 判 断 ではなく,アジャイル 開 発 の<br />
進 め 方 を 踏 襲 させるためのファシリテーションスキル<br />
2 反 復 活 動 の 中 で, 実 際 に 動 くものを 作 りながら, 小 規 模 に,かつト<br />
ータルにプロジェクトのアウトプットを 積 み 重 ねていくスキル<br />
3 設 計 ,コーディング,テストを 一 貫 して 実 施 出 来 るスキル<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 32
人 材 の 育 成 と 配 置<br />
•アジャイル 開 発 の 価 値 ( 及 び 原 則 )の 理 解 が 重 要<br />
•プラクティスの 全 てを 完 全 に 身 につけるより, 価 値 に<br />
従 って 行 動 する 習 慣 を 確 実 に 身 につけることが 重 要<br />
• 様 々な 方 法 論 ・ 数 あるプラクティスから,プロジェクト<br />
や 組 織 に 適 したものを 取 捨 選 択 し,カスタマイズする<br />
ことが 必 要 →このようなスキルの 醸 成<br />
• 自 社 用 のシステム 開 発 から,アジャイル 開 発 研 修 ,<br />
個 人 /チーム・プラクティス<br />
•とはいっても,<br />
アジャイル 開 発 に 向 いている 技 術 者 と,<br />
ウォーターフォール 型 開 発 に 向 いている 技 術 者 と,<br />
人 材 の 見 極 めと 適 切 な 配 置 が 必 要<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
価 値<br />
原 則<br />
手 法<br />
Software Engineering Center 33
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
アジャイル 開 発 の 適 用 領 域<br />
[ 注 ] 適 用 領 域 も 変 化 する<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 34
アジャイル 開 発 の 適 用 領 域 ・ 試 行 領 域<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
アジャイル 開 発 は、<br />
•「 顧 客 の 参 画 の 度 合 いが 強 い」<br />
•「 動 くソフトウェアを 成 長 させながら 作 る」<br />
•「 反 復 ・ 漸 進 型 である」<br />
•「 人 と 人 のコミュニケーション、コラボレーションを 重 視 する」<br />
•「 開 発 前 の、 要 求 の 固 定 を 前 提 としない」<br />
という 特 徴 を 持 つ。<br />
全 てのソフトウェア 開 発 に、これらの 特 徴 を 有 するアジャイル 開 発<br />
手 法 を 適 用 できる、あるいはすべきだ、という 立 場 ではない。<br />
ビジネスや 市 場 、その 他 の 開 発 の 文 脈 によって、ウォーターフォー<br />
ル 型 の 開 発 が 適 している 場 面 もあれば、アジャイル 型 の 開 発 が 適<br />
している 場 面 もある。<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 35
アジャイル 開 発 の 適 用 領 域<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
アジャイル 開 発 が 得 意 とし、 現 在 、その 適 用 により 効 果 を 挙 げて<br />
いる 領 域 :<br />
1ビジネス 要 求 が 変 化 する 領 域<br />
・ 要 求 の 変 化 が 激 しく,あらかじめ 要 求 が 固 定 できない 領 域 。<br />
2リスクの 高 い 領 域<br />
・ 不 確 実 な 市 場 を 対 象 としたビジネス 領 域 ( 市 場 リスク)<br />
・ 技 術 的 な 難 易 度 が 高 い 開 発 領 域 ( 技 術 リスク)<br />
3 市 場 競 争 領 域<br />
・ 他 社 に 先 駆 けた 製 品 ・サービス 市 場 投 入 が 命 題 であり,TTM(Time to<br />
Market)の 短 縮 が 優 先 となる 領 域 (Webのサービス,パッケージ 開 発 ,<br />
新 製 品 開 発 ).<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 36
アジャイル 開 発 の 試 行 領 域<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
アジャイル 開 発 による 経 験 が 十 分 には 蓄 積 されておらず、 現 在 、<br />
チャレンジと 創 意 工 夫 が 求 められている 領 域 :<br />
1 大 規 模 開 発<br />
・ 開 発 者 10 人 程 度 を 超 えると、システム 分 割 、チーム 分 割 が 必 要 。その 分<br />
割 方 法 、 及 び、 分 割 されたチーム 間 のコミュニケーションが 課 題 。<br />
2 分 散 拠 点 (オフショア 含 む) 開 発<br />
・ 開 発 拠 点 が 分 散 し、さらに 時 差 によって 分 断 される 場 合 のコミュニケーショ<br />
ン 手 法 、また、それをサポートするツールが 必 要 。<br />
3 組 織 ( 会 社 ) 間 をまたぐ 開 発 チームによる 開 発<br />
・ 共 通 のビジネスゴールを 持 ったチームを 組 むことが 難 しい。<br />
4 組 込 みシステム 開 発<br />
・リリース 後 のソフトウェア 修 正 が 極 めて 困 難 であり、 採 用 には 工 夫 要 。<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 37
目 次<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
1. アジャイル 型 開 発 に 注 目 される 背 景<br />
2. アジャイル 型 開 発 の 特 徴<br />
3. アジャイル 型 開 発 活 用 に 向 けた 課 題<br />
4. 中 ・ 大 規 模 開 発 への 適 用 事 例<br />
5. 適 切 な 開 発 手 法 の 選 択<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 38
参 考<br />
H21 年 度 調 査 事 例 一 覧 (1/2)<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
No.<br />
事 例 概 要<br />
1 小 売 業 における 業 務 システム 開 発 事 例 事 例 調 査 結 果 1<br />
2 ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)システム 開 発 事 例<br />
3 サプライチェーンマネジメントシステム 開 発 事 例<br />
4 研 修 運 営 システム 開 発 事 例<br />
5 開 発 案 件 管 理 Webアプリケーション 開 発 事 例<br />
6 製 造 業 向 けプロトタイプシステム 開 発 事 例<br />
7 携 帯 ソーシャルゲーム 開 発 事 例 事 例 調 査 結 果 2<br />
8 携 帯 端 末 向 けブログシステム 開 発 事 例<br />
9 パッケージソフトウェア 開 発 事 例<br />
10 共 通 認 証 システム 開 発 事 例<br />
11 プロジェクト 管 理 システム 開 発 事 例<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 39
参 考<br />
H21 年 度 調 査 事 例 一 覧 (2/2)<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
No.<br />
事 例 概 要<br />
12 アプリケーションプラットフォーム 開 発 事 例<br />
13 教 務 Webシステム 開 発 事 例<br />
14 教 育 機 関 向 け 統 合 業 務 パッケージ 開 発 事 例<br />
15 検 索 エンジン 開 発 事 例<br />
16 システム 管 理 ミドルウェア 開 発 事 例<br />
17 株 式 取 引 のためのWebアプリケーション 開 発 事 例 事 例 調 査 結 果 3<br />
18 プラント 監 視 制 御 用 計 算 機 システム 開 発 事 例<br />
19 生 産 管 理 システム 開 発 事 例<br />
20 Webメディア 開 発 事 例<br />
21 アジャイル 型 開 発 の 支 援 環 境 開 発 事 例<br />
22 業 界 共 通 電 子 データ 交 換 基 盤 構 築 事 例 事 例 調 査 結 果 4<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 40
参 考<br />
事 例 :アジャイル 型 開 発 プロジェクトの 規 模<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
チ<br />
ー<br />
ム<br />
の<br />
人<br />
数<br />
(<br />
人<br />
12<br />
10<br />
8<br />
6<br />
4<br />
) 2<br />
2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22 24<br />
開 発 期 間 ( 月 )<br />
⇒チームの 人 数 は8 割 が10 人 以 下<br />
⇒ 開 発 期 間 は2~4ヶ 月 が45%、1 年 超 が35%<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 41
参 考<br />
事 例 :イテレーション(スプリント)の 期 間<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
7<br />
6<br />
事 5<br />
例<br />
の4<br />
数<br />
3<br />
(<br />
件 2<br />
)<br />
1<br />
0<br />
その 他 :1~2 週 間 2 件<br />
1~4 週 間 1 件<br />
1 2 3 4 5 6 7 8<br />
イテレーション(スプリント) 期 間 ( 週 )<br />
⇒1~2 週 間 が 中 心<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 42
中 ・ 大 規 模 開 発 事 例 調 査 の 背 景<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
アジャイルソフトウェア 開 発 宣 言 [※]<br />
1プロセスやツールよりも, 個 人 と 対 話 を<br />
2 包 括 的 なドキュメントよりも, 動 くソフトウェアを<br />
3 契 約 交 渉 よりも, 顧 客 との 協 調 を<br />
4 計 画 に 従 うことよりも, 変 化 への 対 応 を<br />
アジャイル 開 発 のスイートスポット<br />
• システム 規 模 0..12..300 ( 開 発 メンバー 数 )<br />
• 深 刻 度 シンプル、 経 済 被 害 、... 人 身 事 故<br />
• システムの 成 熟 度 新 規 開 発 、レガシー 保 守<br />
• 要 件 の 変 化 率 低 、 中 、 高<br />
• ビジネスモデル 自 社 開 発 、オープンソース、...<br />
• アーキテクチャ 安 定 、 変 化 した、 新 しい<br />
• チームの 分 散 一 か 所 、..、オフショア、 外 部 委 託<br />
• 統 制 単 純 なルール、...、SOX、...<br />
(Philippe Kruchten, 2009, “Is Agility a New Passing Fad?”)<br />
協 調 とコミュニケーションを<br />
重 視 して 動 くソフトウェアを<br />
成 長 させながら 変 化 に 対 応 する<br />
スウィートスポットは<br />
大 規 模 開 発 ではない<br />
海 外 では 大 規 模 事 例 も<br />
紹 介 されつつある<br />
平 成 21 年 度 事 例 調 査<br />
中 大 規 模 (30 名 〜)の 事 例 はなかった<br />
近 年 、 国 内 での<br />
大 規 模 事 例 が 増 えてきた。<br />
※:http://agilemanifesto.org/iso/ja/<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 43
中 ・ 大 規 模 開 発 事 例 の 調 査 事 例 一 覧<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
No.<br />
規<br />
模<br />
部 分<br />
適 用<br />
採 用 手 法 対 象 システム 種 別 契 約<br />
1 大 独 自 B2Cサービス (SNS) 無 ( 自 社 内 )<br />
2 大 Scrum B2Cサービス (ソーシャルゲーム) 無 ( 自 社 内 )<br />
3 大 ○ Scrum ゲームソフト 受 託 ( 未 公 開 )<br />
4 大 ○ Scrum+ 独 自 基 幹 システム 受 託 ( 準 委 任 )<br />
5 中 Scrum B2Cサービス ( 会 員 サービス) 無 ( 自 社 内 )<br />
6 中 Scrum+XP B2Cサービス ( 医 療 ・ 健 康 ) 無 ( 自 社 内 )+オフショア*<br />
7 中 Scrum+XP B2Cサービス (エンタテインメント) 無 ( 自 社 内 )+オフショア*<br />
8 中 XP B2Cサービス ( 会 員 サービス) 受 託 ( 請 負 )<br />
9 中 ○ XP B2Cサービス (ECサイト) 受 託 ( 請 負 )<br />
10 中 ○ XP B2Cサービス ( 会 員 サービス) 受 託 ( 準 委 任 )<br />
中 規 模 :30~100 名 , 大 規 模 :100 名 以 上<br />
独 自 : 特 に 手 法 を 決 めず 自 ら 定 義 ,Scrum+XP: 両 手 法 を 組 み 合 わせて 実 践<br />
*: 準 委 任<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 44
適 用 にあたっての 主 な 工 夫 (1/3) ( 一 覧 )<br />
中 ・ 大 規 模 開 発 特 有 の 工 夫<br />
• 組 織 体 制<br />
• チーム 間 ローテーション<br />
•コミュニケーション<br />
• 段 階 的 朝 会<br />
•チーム 跨 ぎのふりかえり<br />
• 展 開<br />
• 漸 進 的 な 人 数 増 加<br />
• 漸 進 的 な 展 開<br />
• 社 内 勉 強 会<br />
• 分 散 拠 点 開 発<br />
• 同 一 拠 点 から 分 散 へ<br />
•TV 会 議<br />
•アーキテクチャ<br />
• 組 織 の 共 通 基 盤 アーキテク<br />
チャの 利 用<br />
• アーキテクチャについての 教 育<br />
•システム 分 割 /インテグレーション<br />
• 同 じリズム<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
• 品 質<br />
• 第 三 者 テスト<br />
• 部 分 適 用<br />
• 必 要 な 部 分 のみ 適 用<br />
• 疎 結 合 なチーム<br />
• 工 程 の 見 える 化<br />
小 規 模 開 発 とは 逆 の<br />
アプローチをとる 工 夫<br />
•アーキテクチャ<br />
• 最 初 のアーキテクチャ 構 築<br />
• アーキテクチャ 専 門 チーム<br />
• 運 用 保 守 チーム<br />
• 品 質<br />
• テスト・フェーズ<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
小 規 模 開 発 と 同 様 だが<br />
特 に 注 意 して 実 施 する 工 夫<br />
•コミュニケーション<br />
• 完 全 透 明 性<br />
• 展 開<br />
•パイロット 導 入<br />
• 認 定 研 修 ・コンサルタントの 利 用<br />
• 分 散 拠 点 開 発<br />
• チケットシステム<br />
• リアルタイムチャット<br />
•アーキテクチャ<br />
•アーキテクチャの 改 善<br />
•システム 分 割 /インテグレーション<br />
• 疎 結 合 で 分 割<br />
• 早 期 からのインテグレーション<br />
• 継 続 的 インテグレーション<br />
• 品 質<br />
• 重 視 するビジネス 価 値<br />
•ビジネス 価 値 の 変 化<br />
•タイムボックス 優 先 の 品 質<br />
• 自 動 単 体 テスト<br />
Software Engineering Center 45
適 用 にあたっての 主 な 工 夫 (2/3)<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
工 夫 例 (1/2)<br />
チーム 間 ローテーション<br />
チーム 間 の 知 識 伝 播 促 進 のため,メンバのローテーションを 行 う. 一 時 的 に<br />
速 度 は 落 ちるが, 各 チームの 知 識 を 効 率 よく 伝 播 でき 多 能 工 化 が 高 まる.<br />
段 階 的 朝 会<br />
複 数 チーム 間 は 朝 会 を 段 階 的 に 実 施 .チーム→ 全 体 (→チーム).<br />
漸 進 的 な 展 開<br />
一 度 にすべてのチームに 広 げるのではなく,まずは 導 入 障 壁 の 低 いところ,<br />
最 も 必 要 なところから 順 次 導 入 し, 少 しづつ 展 開 .ふりかえりで, 次 はどこ<br />
に 広 げていけばいいかを 考 える.<br />
コミュニケーション・ツールの 活 用<br />
TV 会 議 システム, 雑 記 帳 システム(SNS,Blog 等 )<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 46
適 用 にあたっての 主 な 工 夫 (3/3)<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
工 夫 例 (2/2)<br />
アーキテクチャの 重 視<br />
プロジェクト 前 半 にアーキテクチャを 構 築 する 事 例 が 多 く,アーキテクチャ 専<br />
門 チームを 編 成 して 構 築 .<br />
構 築 されたアーキテクチャを 組 織 の 共 通 基 盤 とし, 再 利 用 できるようにして<br />
いる 事 例 あり.<br />
疎 結 合 な 機 能 分 割<br />
疎 結 合 な 機 能 でサブシステム 分 割 を 行 う.<br />
7 割 のチームがCI( 継 続 的 インテグレーション)を 実 施 .<br />
テスト 専 用 フェーズ<br />
プロジェクト 後 半 で 専 用 のテストフェーズを 実 施 .プログラム 開 発 の 反 復 を<br />
停 止 する 事 例 と,テストのみの 反 復 期 間 を 設 ける 事 例 あり.<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 47
浮 かび 上 がった 問 題 点<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
主 な 問 題 点<br />
全 体 計 画 の 把 握 困 難<br />
要 求 の 変 化 や 開 発 状 況 に 応 じて 着 手 する 順 番 や 範 囲 を 決 めるため,<br />
プロジェクト 開 始 時 にプロジェクト 全 体 の 把 握 が 困 難 な 事 例 あり.<br />
ビジネス 企 画 側 にボトルネック 発 生<br />
スクラム 導 入 の 結 果 ,ビジネス 企 画 者 の 決 定 待 ち 等 のボトルネック<br />
が 発 生 した 事 例 が 多 い. 中 には 開 発 者 の 信 頼 をなくした 事 例 もあり.<br />
反 復 リズムとの 不 適 合 状 態 の 発 生<br />
セキュリティ 監 査 や 外 部 テスト 業 者 , 発 注 者 の 外 部 組 織 や 関 連 組 織<br />
との 関 係 において, 反 復 リズムと 適 合 せずに 問 題 が 発 生 している 事<br />
例 あり.<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 48
目 次<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
1. アジャイル 型 開 発 に 注 目 される 背 景<br />
2. アジャイル 型 開 発 の 特 徴<br />
3. アジャイル 型 開 発 活 用 に 向 けた 課 題<br />
4. 中 ・ 大 規 模 開 発 への 適 用 事 例<br />
5. 適 切 な 開 発 手 法 の 選 択<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 49
適 切 なシステム/ソフトウェア 開 発 手 法 の 選 択<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
計 画 性 ・ 確 実 性 ・ 安 定 性<br />
ウォーターフォール 型<br />
変 化 への 適 応 性 ・ 迅 速 性<br />
アジャイル 型<br />
( 非 ウォーターフォール 型 )<br />
開 発 対 象 の 性 質<br />
・ビジネス 上 の 段 階<br />
・システムの 深 刻 度<br />
・ 要 件 の 固 まり 具 合 、 変 化 の 度 合 い<br />
・ 開 発 対 象 の 成 熟 度<br />
- 新 規 開 発 、 改 造 、 再 構 築 、 保 守<br />
・アーキテクチャの 成 熟 度<br />
・ 規 模 の 大 小<br />
開 発 組 織 の<br />
環 境 条 件<br />
・ 手 法 に 対 する 組 織 の 経 験 、 成 熟 度<br />
・ 手 法 に 対 するメンバの 慣 れ、 成 熟 度<br />
・ 組 織 の 制 度 、 統 制<br />
・ 組 織 の 地 理 的 分 散<br />
・ 組 織 の 風 土<br />
- 新 しい 試 みに 対 する 挑 戦 の 空 気<br />
- 経 営 /マネジメント 層 の 理 解 と 支 援<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 50
参 考<br />
アジャイル 型 開 発 のスイートスポット( 例 )<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
• システム 規 模 ・ 0..12..300 ( 開 発 メンバー 数 )<br />
• 深 刻 度<br />
・ シンプル、 経 済 被 害 、... 人 身 事 故<br />
• システムの 成 熟 度 ・ 新 規 開 発 、レガシー 保 守<br />
• 要 件 の 変 化 率 ・ 低 、 中 、 高<br />
• ビジネスモデル ・ 自 社 開 発 、オープンソース、...<br />
• アーキテクチャ ・ 安 定 、 変 化 した、 新 しい<br />
• チームの 分 散 ・ 一 か 所 、..、オフショア、 外 部 委 託<br />
• 統 制<br />
・ 単 純 なルール、...、SOX、...<br />
フィリップ・クルーシュテン (Philippe Kruchten) の 講 演 (2009.12)より<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 51
参 考<br />
アジャイル 型 開 発 手 法 の 導 入 拡 大 の 障 壁 ( 海 外 )<br />
50%<br />
45%<br />
40%<br />
35%<br />
30%<br />
25%<br />
20%<br />
15%<br />
10%<br />
5%<br />
0%<br />
45% 44%<br />
変 組<br />
化 織<br />
能 文<br />
力 化<br />
の<br />
一 変<br />
般 化<br />
的 へ<br />
の<br />
な<br />
抵<br />
抗<br />
42%<br />
経 ア<br />
験<br />
ジ<br />
ャ<br />
者 イ<br />
不 ル<br />
足<br />
32%<br />
支 マ<br />
ネ<br />
援 ジ<br />
メ<br />
ン<br />
ト<br />
の<br />
1. 組 織 文 化 の 変 化 能 力<br />
2. 変 化 への 一 般 的 な 抵 抗<br />
3.アジャイル 経 験 者 不 足<br />
23%<br />
複 プ<br />
雑 ロ<br />
ジ<br />
さ ェ<br />
ク<br />
ト<br />
模 の<br />
・ 規<br />
22%<br />
顧<br />
客<br />
の<br />
協<br />
力<br />
17%<br />
対 規<br />
応 模<br />
の 拡<br />
自 大<br />
信 へ<br />
の<br />
14%<br />
許 移<br />
さ 行<br />
れ ま<br />
る で<br />
時 に<br />
間<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
10%<br />
予<br />
算<br />
の<br />
制<br />
約<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
(VersionOne 社 アジャイル 開 発 の 現 状 調 査 第 3 回 2008より)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 52
参 考<br />
アジャイル 型 開 発 プロジェクトの 失 敗 理 由 ( 海 外 )<br />
25%<br />
20%<br />
23%<br />
21%<br />
1. 企 業 哲 学 ・ 文 化 との 相 性<br />
2. 手 法 への 不 慣 れ<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
15%<br />
10%<br />
5%<br />
13%<br />
12%<br />
11%<br />
8%<br />
7%<br />
5%<br />
0%<br />
文 企<br />
化 業<br />
と 哲<br />
の 学<br />
相 又<br />
性 は<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
手<br />
法<br />
へ<br />
の<br />
不<br />
慣<br />
れ<br />
そ<br />
の<br />
他<br />
へ 従<br />
の 来<br />
外 型<br />
部 開<br />
圧 発<br />
力 採<br />
用<br />
反 チ<br />
発 ー<br />
ム<br />
内<br />
で<br />
の<br />
欠 文<br />
如 化<br />
的<br />
な<br />
移<br />
行<br />
の<br />
支 マ<br />
ネ<br />
援 ジ<br />
の メ<br />
欠 ン<br />
如 ト<br />
の<br />
ト 不<br />
レ 十<br />
ー 分<br />
ニ な<br />
ン<br />
グ<br />
(VersionOne 社 アジャイル 開 発 の 現 状 調 査 第 3 回 2008より)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 53
H23 年 度 版 報 告 書 の 公 開 中<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
http://www.ipa.go.jp/about/press/20120328.html<br />
http://sec.ipa.go.jp/reports/20120326.html<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 54
海 外 におけるアジャイル 開 発 の 普 及 要 因 調 査<br />
欧 米 の 競 争 力 になっているアジャイル 開 発 の 普 及 要 因 を 調 査 し,<br />
日 本 における 普 及 や 定 着 を 促 進 する 施 策 のヒントとする.<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
各 調 査 対 象 国 における 普 及 要 因 を 明 らかにするため, 次 の3 項 目 を 調 査<br />
普 及 要 因<br />
調 査 項 目<br />
調 査 範 囲<br />
調 査 対 象 国<br />
駆 動 要 因<br />
土 壌<br />
駆 動 要 因<br />
ビジネス 的 背 景 , 産 業 構 造 等<br />
土 壌<br />
人 材 , 社 会 的 環 境 等<br />
1 ソフトウェア 開 発<br />
プロジェクトの 比 較<br />
( 例 :プロジェクト 種 別 ,<br />
ユーザの 関 与 等 )<br />
2 IT 人 材 の 状 況<br />
( 例 :IT 技 術 者 の 就 労 状 況 や<br />
人 材 の 流 動 性 等 )<br />
3 IT 人 材 育 成<br />
( 教 育 カリキュラム)の 比 較<br />
米 国<br />
英 国<br />
中 国<br />
ブラジル<br />
デンマーク<br />
日 本<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 55
ご 質 問 ・ 意 見 の 宛 先<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
●ご 質 問 、ご 意 見 は、<strong>SEC</strong>ホームページからお 願 い 致 します。<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 56
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
ご 清 聴 ,ありがとう<br />
ございました<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong>ホームページ:<br />
http://sec.ipa.go.jp/index.html<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 57
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
付 録<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 58
ITシステムへの 依 存 と,システム 環 境 の 変 化<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
安<br />
心<br />
← 変<br />
化<br />
の<br />
俊<br />
敏<br />
な<br />
反<br />
映<br />
↙<br />
安<br />
全<br />
← 高<br />
信<br />
頼<br />
化<br />
< 依 存 >の 拡 大 傾 向<br />
‣ 時 間 的 : 常 時 化<br />
‣ 量 的 : 広 範 囲 化<br />
‣ 質 的 :クリティカル 域<br />
国 民 生 活<br />
社 会 経 済 活 動<br />
依 存<br />
ITサービス<br />
ITシステム<br />
情 報 技 術<br />
変 化<br />
( 要 求 の 変 化 )<br />
反 映<br />
変 化<br />
• 価 値 観<br />
• ライフスタイル<br />
• 法 制 度<br />
• 社 会 情 勢<br />
• ビジネストレンド<br />
• …<br />
< 変 化 >の 拡 大 傾 向<br />
‣ 時 間 的 : 頻 繁 に<br />
‣ 量 的 : 広 範 囲 な 影 響<br />
‣ 質 的 : 複 雑 化<br />
• 技 術 動 向<br />
• 新 技 術<br />
• コスト<br />
• …<br />
⇒このような 傾 向 を 考 慮 した,ITシステムの 開 発 ・ 運 用<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 59
参 考<br />
俊 敏 な 開 発 がビジネスに 影 響 を 与 える 事 例<br />
携 帯 電 話 の「 学 割 サービス」(2010 年 春 )における 各 社 の 状 況<br />
ポイント<br />
・ 業 務 を 現 場 に 展 開 するスピード(スピード 開 発 )<br />
・プロジェクトの 粒 度 に 対 する 考 え 方<br />
A 社<br />
2010 年 1 月 2010 年 2 月<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 1 2 3 4 5 6 7 8 9<br />
サービス 発 表<br />
⇒ 柔 軟 性<br />
• システム・アーキテクチャ<br />
• 開 発 体 制<br />
サービス 開 始<br />
B 社<br />
対 抗 サービス 発 表<br />
サービス 開 始<br />
C 社<br />
対 抗 サービス 発 表<br />
サービス 開 始<br />
< 出 典 ><br />
古 川 昌 幸 :「Gen-Y」 世 代 が 主 力 ユーザーとなる 時 のIT, 知 的 資 産 創 造 ,2011 年 3 月 号 , 野 村 総 研 ,pp. 32-45.<br />
http://www.nri.co.jp/opinion/chitekishisan/2011/pdf/cs20110305.pdf<br />
谷 川 史 郎 ( 野 村 総 研 ): 岐 路 に 立 つ 情 報 システム 部 門 ,ソフトウェア 開 発 環 境 展 特 別 講 演 SD-S,2012 年 5 月 11 日 .<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 60
ビジネス 環 境 の 変 化 とITシステムの 対 応<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
環<br />
境<br />
短 縮 が 必 要<br />
最 近 の<br />
変 化 の 状 況<br />
変 化 が 進 んで<br />
しまっている<br />
予<br />
測<br />
可<br />
能<br />
な<br />
環<br />
境<br />
変<br />
化<br />
量<br />
変 化 対 応 のシステム 開 発 期 間<br />
★システム<br />
完 成<br />
時 間 →<br />
これまでの<br />
変 化 の 状 況<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 61
Faultsの 混 入 , 発 見 , 除 去<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 62
参 考<br />
プロセスとプラクティス<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
タ<br />
ス<br />
ク<br />
アクティビティ<br />
XP<br />
・システムのメタファ<br />
・シンプルデザイン<br />
・テスト 駆 動 開 発<br />
・ 頻 繁 なリファクタリング<br />
・ペアプログラミング<br />
<br />
What-to-do ( 何 をするか)を 表 す.<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
全 く 異 なる 観 点<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Scrum ・スプリントバックロググラフの 作 成<br />
・ 自 律 的 な 組 織 化 チーム<br />
・スクラムミーティング<br />
・1 日 以 内 の 障 害 除 去<br />
・ 共 通 の 部 屋<br />
・ 日 次 ビルド<br />
・スプリントレビ<br />
<br />
How-to-do (どのようにするか)を 表 す.<br />
Software Engineering Center 63
参 考<br />
従 来 型 とアジャイル 型 との 主 な 違 い(1/2)<br />
プロジェクト 要 素 従 来 型 開 発 アジャイル 型 開 発<br />
管 理 「プロセス」 重 視 「 人 」 重 視<br />
マネジメントスタイル 指 揮 統 制 型 リーダーシップ・ 協 力 型<br />
知 識 の 管 理 明 示 暗 示<br />
役 割<br />
個 人<br />
→ 専 門 化 を 好 む<br />
自 己 組 織 チーム<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
→ 役 割 の 相 互 入 れ 替 えを 推 奨<br />
コミュニケーション フォーマルで、 必 要 な 時 のみ インフォーマルで、 継 続 的<br />
顧 客 の 関 与<br />
重 要 だが、 通 常 はプロジェクトの 分<br />
析 段 階 においてのみ<br />
必 須 で、 継 続 的<br />
プロジェクトサイクル 業 務 や 活 動 主 導 製 品 特 性 主 導<br />
文 化 が<br />
異 なる<br />
…<br />
「プロセス」 重 視<br />
「 人 」 重 視<br />
出 典 Kieran Conboy, Sharon Coyle, Xiaofeng Wang, Minna Pikkarainen:<br />
”People Over Process: Key People Challenges in Agile Development”, IEEE Software, July 2010.<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 64
参 考<br />
従 来 型 とアジャイル 型 との 主 な 違 い(2/2)<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
プロジェクト 要 素 従 来 型 開 発 アジャイル 型 開 発<br />
開 発 モデル<br />
ライフサイクルモデル<br />
進 化 型 成 果 モデル<br />
(ウォーターフォール、スパイラル、ま<br />
たはこれらのバリエーション)<br />
望 まれる 組 織 形 態 / 構<br />
造<br />
機 械 的 ( 官 僚 的 で、 形 式 重 視 ) 有 機 的 ( 柔 軟 性 、 参 加 性 に 富 み、<br />
協 力 しあう 社 会 的 活 動 を 推 奨 )<br />
テクノロジー 制 約 なし 目 標 指 向 のテクノロジーが 好 まれる<br />
チーム 配 置 分 散 型 主 体 連 動 型 主 体<br />
チームサイズ 多 くの 場 合 で 10 人 を 超 える 通 常 は 10 人 以 下<br />
継 続 ラーニング あまり 推 奨 されない 積 極 的 に 採 用 される<br />
マネジメント 文 化 指 揮 統 制 型 対 応 型<br />
チーム 参 加 必 須 でない 必 須<br />
プロジェクト・プラニング 管 理 職 主 導<br />
継 続 的<br />
フィードバックの 仕 組 み 獲 得 困 難 通 常 数 多 く 存 在<br />
文 書 化 相 当 量 最 小 限<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 65
参 考<br />
アジャイル 開 発 に 関 する 国 際 (ISO) 標 準 (1/2)<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
< 得 られた 知 見 ><br />
・アジャイル 開 発 が 何 を 意 味 するかに 関 しては,さまざまな 解 釈 がある.<br />
・アジャイル 手 法 , 技 法 , 実 践 規 則 の 採 用 は, 増 加 し, 既 に 広 く 普 及 している.しかし, 採 用<br />
における 初 期 の 試 みは,ごく 一 部 でしか 成 功 していない.<br />
・アジャイル 手 法 は,「どのように(how)」ソフトウェア・システムエンジニアリング・アクティビ<br />
ティを 実 施 すべきか,に 焦 点 を 当 てているが, 関 連 するSC7ソフトウェア・システムエンジニ<br />
アリング 標 準 は,「 何 を(what)」 実 施 すべきか, 実 施 すべきプロセス(アクティビティ)の 目 的 ,<br />
意 図 されている 効 果 (outcomes),プロセス 及 び 形 成 / 改 変 されたプロダクト 計 量 法 に 焦<br />
点 を 当 てている.<br />
・アジャイル 手 法 は, 主 要 な 関 連 ソフトウェア・システムエンジニアリング 標 準 とは 抵 触 しない.<br />
・アジャイル 手 法 を 採 用 するかどうかは, 多 くの 場 合 ,テクニカルな 専 門 職 によって 決 定 され,<br />
ビジネス 責 任 者 は,その 成 功 のためにビジネスが 関 わらなければならない 水 準 (business<br />
engagement level)を 理 解 していない.<br />
・アジャイル 手 法 を 利 用 して 開 発 した 場 合 , 会 計 システムに 対 する 第 3 者 認 定 が, 認 定 者 が<br />
必 要 とする 文 書 欠 落 のため, 受 けられない 可 能 性 がある.<br />
・アジャイル 手 法 の 適 用 には,ビジネスや 組 織 の 文 化 等 に 関 する 適 合 すべき 状 況 がある.<br />
・アジャイル 手 法 の 適 用 が 成 功 するためには,その 基 礎 とする 価 値 及 び 原 則 の 適 用 や 開 発<br />
メンバのスキル 等 の 因 子 で 成 功 する 必 要 がある.<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 66
参 考<br />
アジャイル 開 発 に 関 する 国 際 (ISO) 標 準 (2/2)<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
<br />
・ 現 時 点 では,アジャイル 手 法 , 技 法 及 び 実 践 規 則 に 限 定 して 対 処 しているSC7 標 準 は 存<br />
在 しない.<br />
・ISO/IEC12207やISO/IEC15288 のライフサイクルモデルが 適 用 されているあるいは 適<br />
用 が 要 求 されている 組 織 において,アジャイル 手 法 が 利 用 されることを 妨 げるものではな<br />
い.<br />
・ISO/IEC15504(プロセス 評 価 )やISO/IEC15939( 計 量 プロセス)がアジャイル 開 発 にお<br />
いて 使 われることは 差 し 支 えない.<br />
・SC7 標 準 に 精 通 していて,アジャイル 手 法 及 び 技 法 を 採 用 しようとしている 組 織 は,<br />
ISO/IEC12207という 裏 付 け(context)の 中 で,ガイダンス( 現 時 点 では, 存 在 しない)に<br />
従 って,それを 適 用 することが 望 ましい.<br />
・SC7 標 準 に 精 通 していて,アジャイル 手 法 及 び 技 法 を 採 用 しようとしている 組 織 は,<br />
ISO9001という 裏 付 けの 中 で,( 可 能 であれば,ISO/IEC9003で 使 われているのと 似 た<br />
やり 方 を 使 って,)ガイダンスに 従 ってそれらを 適 用 することが 望 ましい.<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
出 典 :アジャイル 開 発 に 関 するISO 標 準 またはガイダンス 策 定 の 必 要 性 ( 松 本 吉 弘 訳 )<br />
Study Group Report on the possibility of new standards or guidance in<br />
the area of Agile Development (ISO/IEC /JTC 1/SC 7/N4289, 2009-04-19)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 67
参 考<br />
国 際 標 準 化 : 最 近 の 動 き(1/2)<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
ISO/IEC 29110: Software Engineering — Lifecycle Profiles<br />
for Very Small Entities (VSEs)<br />
小 規 模 企 業 向 けのソフトウェアライフサイクル<br />
• 国 際 的 にみて,ソフトウェア 開 発 のかなりの 部 分 が 多 数 の 中 小 零 細 企 業 によって 担 わ<br />
れている<br />
• 中 小 零 細 ソフトウェア 企 業 にとり, 既 存 のソフトウェアエンジニアリング 規 格 総 体 への<br />
アクセス 及 び 社 内 採 用 は 高 負 荷 であるものの, 一 定 の 水 準 確 保 はやはり 必 要 である<br />
• 中 小 零 細 ソフトウェア 企 業 の 良 い 特 性 ( 特 定 のコンピタンシーやコミュニケーションが 密<br />
といった 点 )に 配 慮 する 視 点 も 必 要 である<br />
• 小 規 模 企 業 のソフトウェアプロセスの 現 実 的 な 必 要 事 項 を 明 確 化 する<br />
• 小 規 模 企 業 のさまざまな 規 模 , 特 性 を 表 現 するために「プロファイル」とい<br />
う 特 性 区 分 を 設 け,それぞれのプロファイルごとに 必 要 事 項 を 整 理 する<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 68
参 考<br />
国 際 標 準 化 : 最 近 の 動 き(2/2)<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
• 例 :アジャイル 開 発 への 適 用 : WG24 ガイザースバーグ 会 議 議 事<br />
録 から<br />
• “Prepare the work plan and finish the work for the agile<br />
implementation project.”<br />
DoD プロジェクトでもアジャイル 開 発 の 利 用 例 が 増<br />
えている(*)といったことが 提 案 理 由 となっている<br />
(*)<br />
Defense Procurement Goes Agile by Jesse Fewell on October 2, 2009<br />
http://www.jessefewell.com/2009/10/02/defense-procurement-goes-agile/<br />
出 典 :<br />
伏 見 諭 ( 情 報 規 格 調 査 会 SC7/WG24 主 査 ):<br />
ISO/IEC 29110の 背 景 とJIS 化 への 取 り 組 み<br />
- 規 模 ソフトウェア 開 発 組 織 のソフトウェアプロセス 規 格 –<br />
( 第 1 回 VSEセンターフォーラム,2011.6.15)<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
プロファイル 例 (Part2から)<br />
Entry Profile<br />
Basic Profile<br />
Intermediate Profile<br />
Advanced Profile<br />
作 成 中<br />
成 立<br />
作 成 中<br />
未 定<br />
Software Engineering Center 69
参 考<br />
各 種 知 識 体 系 等 におけるアジャイル 開 発 の 取 込 み<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
•CMMIバージョン1.3へのアジャイル 開 発 の 反 映<br />
アジャイルに 関 する 導 入 ガイドラインと 導 入 における 注 意 、どのようにアジャイル・<br />
プラクティスを 解 釈 すべきかを 含 む.また,ユーザーストーリー,プロダクトバックロ<br />
グ,ストーリーカード,ペアプログラミング, 日 次 ( 頻 繁 な)ビルド,ふりかえり, 等 の<br />
プラクティスにも 言 及 .<br />
• 米 国 PMI(PMBOK 発 行 )の 中 に,Agile Community of Practiceを 設 立 (2009 年 )<br />
•PMI Agile Certified Practitioner(PMI-ACP) SM の 開 始 (2011 年 第 3 四 半 期 )を 発 表<br />
http://www.pmi.org/en/Certification/New-PMI-Agile-Certification.aspx<br />
プロジェクトマネジメント(PM)におけるアジャイル 開 発 のマネジメントは 日 々 重 要 さを<br />
増 しており, 多 くのPM 専 門 家 が 仕 事 に 使 えるアジャイル 技 術 を 習 得 したいと 熱 望 .<br />
プロジェクト 経 営 環 境 におけるこのような 変 化 への 対 応 のため,PMIが 導 入 を 決 定 .<br />
•IIBAがBABOKアジャイル 拡 張 版 を 発 表 (2010 年 )<br />
ビジネスアナリシスの 中 核 的 活 動 である,「エンタープライズアナリシス」,「 要 求 ア<br />
ナリシス」,「リューションのアセスメントと 妥 当 性 確 認 」を 含 めた 知 識 エリア 全 体 に<br />
アジャイル 開 発 の 考 えを 反 映 .<br />
•BABOK Version3.0に 知 識 エリアの 全 体 構 造 の 再 構 想 を 含 めたアジャル 開 発 への<br />
対 応 を 計 画 (2011 年 4 月 以 降 )<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 70
経 営 層 への 可 視 化 (1/3)<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
付 録<br />
D 社<br />
アジャイル<br />
型 開 発 の<br />
採 用<br />
ライバル 社 は,まもなくサービスを<br />
開 始 すると 発 表 した.<br />
わが 社 も, 早 期 にサービスを 提 供<br />
しないと,シェアを 奪 われてしまう.<br />
サービス<br />
システム/ソフトウェア<br />
仕 様<br />
実 装<br />
メニュー1 機 能 1 コード 群 1<br />
優<br />
先<br />
順<br />
位<br />
メニュー2 機 能 2 コード 群 2<br />
メニュー3 機 能 3 コード 群 3<br />
メニュー4 機 能 4 コード 群 4<br />
メニュー5 機 能 5 コード 群 5<br />
S 社<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 71
経 営 層 への 可 視 化 (2/3)<br />
<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
付 録<br />
<br />
外<br />
( 経 営 層 )<br />
から<br />
見 ると<br />
← 完<br />
成<br />
度<br />
1<br />
2<br />
3<br />
4<br />
5<br />
← 完<br />
成<br />
度<br />
1 2 3 4 5 か 月 後 1 2 3 4 5 か 月 後<br />
5<br />
4<br />
3<br />
2<br />
1<br />
内<br />
( 開 発 側 )<br />
での<br />
実 際 は<br />
← 進<br />
捗<br />
度<br />
← 進<br />
捗<br />
度<br />
1 2 3 4 5 か 月 後 1 2 3 4 5 か 月 後<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 72
経 営 層 への 可 視 化 (3/3)<br />
段 階 的 に<br />
順 次 リリース<br />
可 能<br />
外<br />
( 経 営 層 )<br />
から<br />
見 ると<br />
内<br />
( 開 発 側 )<br />
での<br />
実 際 は<br />
← 完<br />
成<br />
度<br />
リリース 内 では<br />
進 捗 度 を<br />
報 告 しにくい<br />
← 進<br />
捗<br />
度<br />
<br />
経 営 層 は 理 解 と 覚 悟 が 必 要<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
1<br />
2<br />
3<br />
4<br />
5<br />
← 完<br />
成<br />
度<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
<br />
1 2 3 4 5 か 月 後 1 2 3 4 5 か 月 後<br />
← 進<br />
• 機 能 n 完 成 ,...<br />
•コーディング○% 終 了<br />
捗 •レビュー□% 完 ,...<br />
度<br />
いつでも<br />
計 画 対 応 の<br />
進 捗 度 を<br />
報 告 可<br />
1 2 3 4 5 か 月 後 1 2 3 4 5 か 月 後<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
5<br />
4<br />
3<br />
2<br />
1<br />
付 録<br />
Software Engineering Center 73
参 考<br />
経 営 層 の 判 断 に 基 づくIT 迅 速 導 入 の 動 き<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
2 割 の 企 業 がIT 部 門 を 通 さずにクラウドを 導 入<br />
――おエライさんの 独 断 で 決 定<br />
「IT 部 門 を 通 すと 時 間 がかかりすぎる」との 見 方 が 背 景 に<br />
【Kelton Research 調 査 ( 米 国 )】<br />
Chiefレベルの 役 員 やビジネス 部 門 長 など573 人 の 経 営 幹 部 が 回 答<br />
•これらの 回 答 者 のうち61%が、クラウド・サービスは 容 易 に 導 入 できた<br />
と 答 えており、50%が、IT 部 門 を 通 すと 時 間 がかかりすぎると 答 えてい<br />
る。<br />
• 企 業 は 社 員 を 対 象 にクラウド・プラットフォームに 関 する 研 修 を 行 ってお<br />
り、64%が 新 入 社 員 と 既 存 社 員 の 両 方 の 研 修 に 投 資 していると 答 えて<br />
いる。<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
2011 年 6 月 2 日 Computerworld.jp (IDG Japan)<br />
http://www.computerworld.jp/topics/cloud/191782.html<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 74
人 材 育 成 の 事 例 -スケジュール<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
ス<br />
キ<br />
ル<br />
診<br />
断<br />
開 発 メンバ 育 成<br />
開 発 技 術 ( 基 礎 知 識 )<br />
・ 開 発 できるレベル<br />
まで 育 てる<br />
・ 構 成 管 理 / その 他 ツール<br />
・テスト 駆 動 開 発<br />
・オブジェクト 指 向 プログラム<br />
/ 設 計<br />
・Java 言 語 / Eclipse<br />
卒<br />
業<br />
検<br />
定<br />
プロジェクト 立 上 げ<br />
キ プ<br />
ッ ロ<br />
ク ジ<br />
オ ェ<br />
フ ク<br />
ト<br />
・<br />
ア<br />
・<br />
行<br />
・<br />
プ<br />
ジ 動 ロ<br />
ャ 指 ジ<br />
イ<br />
針 ェ<br />
ル ク<br />
概 ト<br />
要 憲<br />
章<br />
セ ル<br />
ミ ー<br />
ナ キ<br />
ー ー<br />
ズ<br />
・<br />
ア<br />
・<br />
開<br />
・<br />
フ<br />
・<br />
業<br />
ジ 発 レ 務<br />
ャ 標 ー 知<br />
イ<br />
準 ム<br />
ル ワ<br />
識<br />
基 ー<br />
礎 ク<br />
知<br />
識<br />
開 発 チーム 育 成<br />
模<br />
擬 OJT<br />
開<br />
発<br />
・<br />
開<br />
・<br />
チ<br />
・<br />
自<br />
発 ー 己<br />
環 ム 紹<br />
境 ビ 介<br />
知<br />
ル<br />
ド<br />
識<br />
獲<br />
得<br />
・ 開 発 者 向 け<br />
・ストーリーオーナー<br />
向 けも 別 途 行 う<br />
・サブチーム 単 位 に 行 う<br />
・ 作 ったものは 捨 てる<br />
育<br />
成<br />
開<br />
始<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
標 準 1ヶ 月 ( 習 熟 度 により 前 後 )<br />
組<br />
閣<br />
参 画 ・プロパー<br />
・プロダクトオーナー<br />
・パートナー<br />
1 日 2~3 日 5 日<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
開<br />
発<br />
開<br />
始<br />
Software Engineering Center 75
人 材 育 成 の 事 例 - 対 象 別 育 成 カリキュラム 例<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
開 発 チー<br />
ム<br />
スクラム<br />
マスター<br />
顧 客 /プ<br />
ロダクト<br />
オーナー<br />
先 行 チー<br />
ム<br />
リーダー PM 経 営 者 層<br />
/ 購 買 担<br />
当 など<br />
アジャイル 概 要 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○<br />
アジャイル 基 礎 知 識 ○ ○ ○ ○ ○ ○<br />
アジャイル 擬 似 体 験 ○ ○ ○<br />
業 務 知 識 ○ * ○<br />
開 発 環 境 ○ *<br />
基 本 アーキテクチャ ○ *<br />
業 務 分 析 /モデリング △ △<br />
開 発 技 術 △ *<br />
ファシリテーション 概 要 ○ ○ ○ ○ ○ ○<br />
ファシリテーション 演 習 ○ ○ ○<br />
アジャイル 開 発 を<br />
初 めて 行 う 組 織 を 対 象<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
○: 立 上 げ 前 後 の 必 須 教 育 の 領 域<br />
△: 事 前 に 準 備 が 困 難 でOJTが 必 要 な 領 域<br />
*: 内 容 を 組 織 内 で 個 別 に 検 討 する 必 要 がある 領 域<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 76
人 材 育 成 の 事 例 -カリキュラム 概 要<br />
名 称<br />
アジャイル 概 要<br />
アジャイル 基 礎 知 識<br />
アジャイル 擬 似 体 験<br />
概 要<br />
アジャイル 開 発 に 携 わる 方 向 けの 基 礎 知 識<br />
一 般 的 なプラクティスについての 紹 介<br />
アジャイル 開 発 のプロセスを 体 験 を 通 して 理 解 する<br />
チームビルディング 的 な 狙 いもある<br />
業 務 知 識 開 発 対 象 の 業 務 を 理 解 する( 内 容 は 先 行 チームと 検 討 )<br />
開 発 環 境<br />
基 本 アーキテクチャ<br />
業 務 分 析 /モデリング<br />
開 発 技 術<br />
ファシリテーション 概 要<br />
ファシリテーション 演 習<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
開 発 に 使 用 するツールなどを 理 解 する( 内 容 は 先 行 チームと<br />
検 討 )<br />
開 発 対 象 のシステム 構 成 や、 利 用 するフレームワークなどを<br />
理 解 する( 内 容 は 先 行 チームと 検 討 )<br />
業 務 を 整 理 し、 開 発 側 に 伝 えるための 手 法 を 理 解 する<br />
開 発 に 必 要 な 技 術 を 身 につける( 必 要 に 応 じて)<br />
ファシリテーションに 関 する 知 識 を 理 解 する<br />
ファシリテーションに 関 する 知 識 を 体 験 を 通 して 理 解 する<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 77
参 考<br />
PMI Agile Certified Practitioner(PMI-ACP) SM<br />
PMIが, 新 しいアジャイル 認 証<br />
PMI Agile Certified Practitioner(PMI-ACP) SM<br />
の 開 始 (2011 年 第 3 四 半 期 )を 発 表<br />
http://www.pmi.org/en/Certification/New-PMI-Agile-Certification.aspx<br />
<br />
Communications<br />
Planning, monitoring and adapting<br />
Agile estimation<br />
Agile analysis and design<br />
Product quality<br />
Soft skills negotiation<br />
Value-based prioritization<br />
Risk management<br />
Metrics<br />
Value stream analysis<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
<br />
I. Value-Driven Delivery<br />
II. Stakeholder<br />
Engagement<br />
III. Boosting Team<br />
Performance Practices<br />
IV. Adaptive Planning<br />
V. Problem Detection and<br />
Resolution<br />
VI. Continuous<br />
Improvement (Product,<br />
Process, People)<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 78
動 かぬIT 人 材<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
「IT 人 材 白 書 2012<br />
~ 行 動 こそが 未 来 を 拓 く 進 むクラウド、 動 かぬIT 人 材 ~」 の 概 要 から<br />
田 中 理 事 は<br />
「( 求 められている 人 材 は) 今 回 の 調 査 からも、これまでIT 技 術 者 の 最 も<br />
多 かった 受 託 開 発 業 務 ではないという 傾 向 が 明 らかになっている。それ<br />
もアジャイル 開 発 で、 自 分 で 仕 様 書 を 書 けるにとどまらず、 自 ら 企 画 して<br />
手 が 動 く 人 材 が 求 められている。クラウドなどにも 積 極 的 に 取 り 組 み、<br />
SaaSのサービスのインプリメントを 積 極 的 に 行 うといった 変 化 を 遂 げれば、<br />
日 本 のIT 技 術 者 の 将 来 は 決 して 暗 いものではない」<br />
と、 旬 な 技 術 にいち 早 く 取 り 組 む 姿 勢 の 重 要 性 をあらためて 強 調 した。<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
< 出 典 ><br />
ITの 変 化 に 技 術 者 の 対 応 が 遅 れている--<strong>IPA</strong>のIT 人 材 白 書 2012<br />
(ZDNet Japan, 2012 年 05 月 14 日 )<br />
http://japan.zdnet.com/development/analysis/35016977/<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 79
事 例 調 査 結 果 1(1/2)<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
• 小 売 業 における 業 務 システム 開 発 事 例<br />
• 小 売 業 を 営 む 顧 客 のマーチャンダイジングシステム 開 発 を 出 発 点 に、<br />
これまでに260メニュー、80 万 ステップの 開 発<br />
項 目<br />
優 先 したIT 戦 略<br />
ライフサイクルモデル<br />
チーム 編 成<br />
プロジェクト 期 間<br />
プロジェクト 初 期 におけ<br />
る 要 件 の 確 定 度 合 い<br />
契 約 形 態<br />
内 容<br />
開 発 当 初 の 目 的 は、 既 存 システムの 完 全 リプレイス<br />
ユーザヒアリング<br />
→ データ 設 計 およびサンプルプログラム 開 発<br />
→ 構 築 (イテレーション 期 間 )<br />
ベテラン 開 発 者 1 名 + 新 人 5 名<br />
顧 客 側 にも 同 数 程 度 のプロジェクトメンバを 配 置<br />
6ヶ 月<br />
外 部 仕 様 レベルでの 基 本 要 件 は 固 まっていた<br />
要 求 の 確 認 は、ユーザとの 会 話 と 実 際 に 動 作 するプログ<br />
ラムで 行 う<br />
請 負 契 約 ではなく、 顧 客 の 開 発 業 務 を 支 援 する 形 態<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 80
事 例 調 査 結 果 1(2/2)<br />
• 特 性 レーダーチャート<br />
開 発 人 数 の 多 さ<br />
チームにおける、「 平 均 レ<br />
ベル 以 下 の、 経 験 は 少 な<br />
いが、 勤 勉 な 開 発 者 」の<br />
割 合<br />
5<br />
4<br />
チームにおける、「 非 ウォータ<br />
フォールまたはウォータフォール<br />
型 開 発 のプロジェクトをマネジメ<br />
ントできる 人 」の 割 合<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
新 規 性 ( 技 術 ( )の 豊 かさ<br />
新 規 性 (ビジネス)の 豊 かさ<br />
3<br />
2<br />
1<br />
0<br />
Time-to-marketの<br />
時 間 的 制 約 の 厳 しさ<br />
組 織 文 化<br />
プロジェクト 初 期 における 要 件<br />
の 確 定 度 合 いの 低 さ<br />
プロジェクト 期 間 の 短 さ<br />
アプリケーションシステムの<br />
重 要 度 の 高 さ<br />
要 求 された 稼 働 率 の 高 さ<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 81
事 例 調 査 結 果 2(1/2)<br />
• 携 帯 ソーシャルゲーム 開 発 事 例<br />
•これまで 多 くのWebサービスをアジャイル 型 で 開 発 してきた 企 業 によるもの<br />
項 目<br />
優 先 したIT 戦 略<br />
内 容<br />
スピード、 要 求 の 変 化 への 対 応 、 利 用 率 を 優 先<br />
ライフサイクルモデル α 版 開 発 (1.5ヶ 月 ) →α 版 改 修 (0.5ヶ 月 )<br />
→β 版 開 発 ~クローズドβ 公 開 (0.5ヶ 月 )<br />
→ β 版 改 修 ~ 全 展 開 (0.5ヶ 月 )<br />
イテレーション 期 間 :1~2 週 間<br />
サービスイン 後 もDay~Week 単 位 で 改 版 継 続<br />
チーム 編 成<br />
プロジェクト 期 間<br />
プロジェクト 初 期 における<br />
要 件 の 確 定 度 合 い<br />
契 約 形 態<br />
企 画 1 名 、エンジニア1 名<br />
後 半 、 業 務 系 開 発 にベンダ1 名 追 加<br />
3ヶ 月 ~ 継 続 中<br />
ゼロベースからの 検 討 を 要 した<br />
社 内 開 発 であるため、 契 約 関 係 はない。<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 82
事 例 調 査 結 果 2(2/2)<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
• 特 性 レーダーチャート<br />
新 規 性 ( 技 術 )の<br />
豊 かさ<br />
Time-to-marketの<br />
時 間 的 制 約 の 厳 しさ<br />
新 規 性 (ビジネス)の<br />
豊 かさ<br />
プロジェクト 初 期 における<br />
要 件 の 確 定 度 合 いの 低 さ<br />
アプリケーションシステムの<br />
重 要 度 の 高 さ<br />
プロジェクト 期 間<br />
の 短 さ<br />
要 求 された<br />
稼 働 率 の 高 さ<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 83
事 例 調 査 結 果 3(1/2)<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
• 株 取 引 のためのWebアプリケーション 開 発 事 例<br />
• “セル”と 称 する 小 集 団 の 枠 組 みにより 開 発<br />
項 目<br />
内 容<br />
優 先 したIT 戦 略 投 資 回 収 を 早 めるため 早 期 ビジネス 化 。<br />
システム 利 用 者 の 反 応 を 見 ながら 構 築 。<br />
情 報 システム 部 門 の 負 荷 軽 減 、 数 年 間 は 利 用 。<br />
品 質 要 求 は 保 守 性 を 最 優 先 ・ 使 いやすさと 応 答 の 即 応 性<br />
ライフサイクルモデル<br />
セル 開 発 、 収 益 性 の 高 い 機 能 から 開 発<br />
イテレーションは2 週 間<br />
チーム 編 成<br />
プロジェクト 期 間<br />
プロジェクト 初 期 における<br />
要 件 の 確 定 度 合 い<br />
契 約 形 態<br />
小 集 団 (セル)の 枠 組 み<br />
顧 客 と2 週 間 に1 回 、 受 け 入 れ 検 収 を 実 施<br />
23ヶ 月<br />
非 常 に 低 い<br />
請 負 。 対 象 となるシステムのスコープや 品 質 基 準 とイテレーショ<br />
ン 回 数 と 各 イテレーションで 平 行 稼 動 させるセル 数 を 基 準<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 84
事 例 調 査 結 果 3(2/2)<br />
• 特 株 性 取 レーダーチャート<br />
引 のためのWebアプリケーション 開 発 事 例<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
プロジェクト 初 期 における<br />
要 件 の 確 定 度 合 いの 低 さ<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 85
事 例 調 査 結 果 4(1/2)<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
• 業 界 共 通 電 子 データ 交 換 基 盤 構 築 事 例<br />
• 要 件 提 供 者 が 多 数 存 在 するため、システム 構 成 をモジュール 化 し、<br />
要 件 の 固 まったモジュールから 順 に 開 発<br />
項 目<br />
内 容<br />
優 先 したIT 戦 略 業 界 標 準 、 共 通 画 面 ・ 共 通 操 作 が 可 能 、 企 業 間 システム 連 携 、<br />
基 本 機 能 は 無 償 、 中 小 企 業 用 の 標 準 システムの 構 築<br />
短 期 開 発 を 可 能 にするためのシステムのモジュール 構 造 化<br />
ライフサイクルモデル<br />
初 期 プロトタイプの 開 発 後 、ユーザレビュー・ 機 能 拡 張 を 継 続<br />
EDI 基 盤 のコアの 部 分 をはじめに 固 め、サブを 順 次 追 加<br />
2 週 間 単 位 のイテレーション<br />
チーム 編 成 15 名 (リーダ:1、 仕 様 担 当 :5、 設 計 担 当 3、 開 発 担 当 :6)<br />
プロジェクト 期 間<br />
プロジェクト 初 期 におけ<br />
る 要 件 の 確 定 度 合 い<br />
契 約 形 態<br />
初 期 プロトタイプの 開 発 に3ヶ 月<br />
多 業 種 にわたるシステムであるため、 開 発 当 初 は 仕 様 が 全 く<br />
分 からない、かつ 固 められない 状 態<br />
準 委 任 契 約<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 86
事 例 調 査 結 果 4(2/2)<br />
• 特 性 レーダーチャート<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
チームにおける、「 平 均 レベ<br />
ル 以 下 の、 経 験 は 少 ないが、<br />
勤 勉 な 開 発 者 」の 割 合<br />
5<br />
チームにおける「 非 ウォータフォール<br />
開 発 人 数 の 多 さ<br />
またはウォータフォール 型 開 発 のプロ<br />
4<br />
ジェクトをマネジメントできる 人 」の 割 合<br />
新 規 性 ( 技 術 )の<br />
豊 かさ<br />
3<br />
2<br />
1<br />
Time-to-Marketの 時 間 的<br />
制 約 の 厳 しさ<br />
新 規 性 (ビジネス)の<br />
豊 かさ<br />
0<br />
組 織 文 化<br />
プロジェクト 初 期 における<br />
要 件 の 確 定 度 合 いの 低 さ<br />
アプリケーションシステムの<br />
重 要 度 の 高 さ<br />
プロジェクト 期 間 の 短 さ<br />
要 求 された 稼 働 率 の 高 さ<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 87
参 考<br />
事 例 : 活 用 されているプラクティス<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
反 復 型 計 画<br />
21<br />
チーム 全 体 が 一 つに 15<br />
71.4%<br />
100%<br />
頻 繁 なふりかえり<br />
11<br />
52.4%<br />
計 画 ゲーム<br />
10<br />
47.6%<br />
日 次 のスタンドアップミーティング<br />
10<br />
47.6%<br />
( 朝 会 )<br />
継 続 的 インテグレーション<br />
9<br />
42.9%<br />
ペアプログラミング<br />
バーンダウンチャート<br />
8<br />
8<br />
38.1%<br />
38.1%<br />
リファクタリング<br />
6<br />
28.6%<br />
テスト 駆 動 開 発<br />
5<br />
23.8%<br />
コードの 共 同 所 有<br />
かんばん<br />
自 動 化 された 回 帰 テスト<br />
ニコニコカレンダー<br />
顧 客 プロキシ<br />
タスクカード<br />
ポストイット<br />
タイムボックス<br />
4<br />
4<br />
4<br />
3<br />
3<br />
3<br />
3<br />
3<br />
19%<br />
19%<br />
19%<br />
14.3%<br />
14.3%<br />
14.3%<br />
14.3%<br />
14.3%<br />
頻 繁 なリリース<br />
コーディング 規 約<br />
2<br />
2<br />
9.5%<br />
9.5%<br />
ストーリーカード<br />
スクラムのスプリント<br />
2<br />
2<br />
9.5%<br />
9.5%<br />
単 体 テストの 自 動 化<br />
スプリントバックログ<br />
2<br />
2<br />
9.5%<br />
9.5%<br />
件 数<br />
※1 事 例 は 活 用 プラクティス 不 明<br />
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 88
中 ・ 大 規 模 開 発 事 例 概 要 (1/4)<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
A 社 大 規 模 (103 名 ) インターネット 上 のB2Cサービス 開 発 (SNS)<br />
•サービスを 小 さく 作 って 大 きく 育 てる 自 然 な 成 長 を 伴 う 大 規 模 適 用<br />
•アジャイル/スクラムをあまり 意 識 していない<br />
• 人 数 の 多 いデザイナー/イラストレーターと、 開 発 の 間 を 疎 結 合 にしておくことで 人 数 増 に 対 応<br />
B 社 大 規 模 (100 名 ) インターネット 上 のB2Cサービス 開 発 (ソーシャルゲーム)<br />
• 段 階 的 朝 会 により 複 数 チームが 連 携<br />
•ビジネスのミッション (ビジネスタスク) によってチームを 分 割<br />
• 企 画 ・ 開 発 ・デザイナが 一 体 となりチームを 構 成 、スクラムで 定 義 されているプロダクトオー<br />
ナー・スクラムマスター・ 開 発 者 というロールを 超 えて 活 動<br />
C 社 大 規 模 (100 名 ) ゲームソフト 開 発<br />
• 開 発 者 が 現 場 からボトムアップで 徐 々に 導 入<br />
• 開 発 者 ・ 企 画 者 ・サウンド 担 当 者 ・デザイナの 一 部 がスクラムを 実 施 ( 部 分 適 用 )<br />
• 発 注 者 にはスクラムであることは 言 わずに 内 部 的 に 実 施 、 発 注 者 との 連 携 ( 進 捗 報 告 等 ) は<br />
窓 口 となる 担 当 者 を 設 置 することにより 解 消<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 89
中 ・ 大 規 模 開 発 事 例 概 要 (2/4)<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
D 社<br />
大 規 模<br />
(100 名 以 上 )<br />
基 幹 システム 再 構 築<br />
• 要 求 が 変 わりやすいフロントの 部 分 を 中 心 にアジャイルを 適 用 、 要 件 が 固 まっているバックエン<br />
ドの 部 分 はウォーターフォール 型 開 発 ( 部 分 適 用 )<br />
E 社 中 規 模 (40 名 ) インターネット 上 のB2Cサービス 開 発 ( 会 員 サービス)<br />
• 開 発 部 門 の 事 業 責 任 者 が 開 発 全 体 を 取 り 仕 切 ってスクラムを 導 入 、チーム 全 員 の 進 捗 を<br />
チェックするなど 強 力 なリーダーシップを 発 揮<br />
• 職 能 横 断 チーム[※1]ではなく、 職 能 別 チーム[※2]となっており、 五 月 雨 式 にタスクを 流 してい<br />
る<br />
F 社 -1 中 規 模 (40 名 ) インターネット 上 のB2Cサービス 開 発 ( 医 学 ・ 健 康 )<br />
• 会 社 のトップ ( 執 行 役 員 ) がトップダウンでスクラム 導 入 を 推 進<br />
• 手 はじめにIT 部 門 と 企 画 部 門 を 統 合 する 社 内 改 革 を 実 施 、その 後 、2つのプロジェクトで 成 功<br />
事 例 を 作 って、 全 社 展 開 (この 事 例 はそのうちの1つ)<br />
• 中 国 へのオフショアを 積 極 活 用 ( 分 散 拠 点 開 発 )<br />
※1: 企 画 、 開 発 、デザイナのような 異 なる 職 能 をもった 人 々を 集 めて 構 成 されたチーム<br />
※2: 単 一 の 職 能 を 持 った 人 々を 集 めて 構 成 されたチーム<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 90
中 ・ 大 規 模 開 発 事 例 概 要 (3/4)<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
F 社 -2 中 規 模 (50 名 ) インターネット 上 のB2Cサービス 開 発 (エンターテイメント)<br />
•F 社 -1の 成 功 をうけて 全 社 展 開 が 決 まったことに 伴 い、F 社 -1の 事 例 を 後 追 いする 形 で 導 入<br />
• 中 国 へのオフショアを 積 極 活 用 ( 分 散 拠 点 開 発 )<br />
G 社 中 規 模 (50 名 ) インターネット 上 のB2Cサービス 開 発 ( 実 証 実 験 )<br />
• 顧 客 と 開 発 との 間 の 透 明 性 を 最 大 限 に 実 現 し 信 頼 関 係 を 構 築<br />
•チーム 間 でメンバーローテーションを 実 施 して 知 識 を 伝 播<br />
• 最 新 技 術 、ツールを 使 いこなしての 高 速 開 発 のため 脱 落 者 も 出 る<br />
• 国 内 数 拠 点 での 分 散 拠 点 開 発<br />
H 社 中 規 模 (50 名 ) インターネット 上 のB2Cサービス 開 発 (ECサイト)<br />
• 特 定 のサブシステムのみアジャイル 開 発 を 適 用 、 他 はウォーターフォールで 開 発 したという 部 分<br />
適 用 事 例<br />
• 開 発 会 社 がアジャイル 開 発 を 提 案<br />
• 国 内 数 拠 点 での 分 散 拠 点 開 発<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 91
中 ・ 大 規 模 開 発 事 例 概 要 (4/4)<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
I 社 中 規 模 (50 名 ) インターネット 上 のB2Cサービス 再 構 築 ( 会 員 サービス)<br />
• 部 分 適 用 、 国 内 数 拠 点 での 分 散 拠 点 開 発<br />
•スコープの 見 直 しに 柔 軟 に 対 応 するためにアジャイルを 適 用<br />
• 一 気 に 人 数 を 増 やすのではなく、チームを 徐 々に 拡 大<br />
• 顧 客 プロキシを 設 けることで 顧 客 側 のボトルネックを 解 消<br />
J 社 組 織 展 開 インターネット 上 のB2Cサービス 開 発 ( 会 員 サービス)<br />
•アジャイル 開 発 の 要 素 を 取 り 入 れた 標 準 プロセスをつくって 全 社 に 展 開<br />
• 規 模 が30〜40 人 になると、ウォーターフォール 型 開 発 の 要 素 を 取 り 入 れたカスタマイズ ( 仕 様<br />
変 更 のコントロールのやり 方 を 変 える、テスト 項 目 やドキュメントのボリュームを 増 やす) を 行 って<br />
対 応<br />
K 社 組 織 展 開 インターネット 上 のB2Cサービス 開 発 (SNS)<br />
•アジャイル 導 入 を 推 進 する 横 断 組 織 が 存 在 、コーチ 役 を 果 たす<br />
•この 企 業 の 文 化 ・ 風 土 がアジャイルなやり 方 との 親 和 性 が 高 い<br />
•Ad-Hocなやり 方 (できたものから、 都 度 リリースしていくようなやり 方 ) からスクラムに 移 行<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 92
課 題 ( 一 覧 )と 目 指 すべきゴール<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
法<br />
・<br />
環<br />
境<br />
プ<br />
ロ<br />
ジ<br />
ェ<br />
ク<br />
ト<br />
人<br />
材<br />
組<br />
織<br />
リ<br />
フ<br />
ァ<br />
レ<br />
ン<br />
ス<br />
課 題<br />
事 業 者 と 開 発 者 のあいだに 契 約<br />
やセキュリティ 基 準 の 壁 や 物 理 的<br />
な 距 離 による 壁 がある<br />
事 業 者 のソフトウェア 開 発 への 理<br />
解 とコミットメントが 乏 しいため、<br />
中 大 規 模 開 発 に 最 適 な 開 発 手 法<br />
の 選 択 やプロジェクトの 進 め 方 で<br />
きていない<br />
非 ウォーターフォール 型 開 発 ができ<br />
るスキルを 持 った 開 発 者 を 一 定 人<br />
数 以 上 、 集 めることが 難 しい<br />
中 大 規 模 開 発 では 組 織 を 含 めた<br />
改 革 が 必 要 とされることがあるが、<br />
成 功 へ 導 く 組 織 構 造 と、 変 革 のプ<br />
ロセスが 明 確 ではない<br />
中 大 規 模 開 発 に 関 して、 日 本 の<br />
産 業 構 造 や 文 化 にあった 開 発 手<br />
法 がまとめられていない<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
提 言<br />
• 複 数 企 業 、 多 国 籍 、 多 重 構 造 中 大 規 模 に 適 した 契 約<br />
テンプレート、コンプライアンスやセキュリティ 基 準 、 監<br />
査 基 準 の 整 備 と 提 示 する<br />
• 参 加 型 意 思 決 定 手 法 の 紹 介 ・ 導 入 支 援<br />
• 事 業 者 と 開 発 者 の 関 わり 方 やプライオリティ 付 けの<br />
手 法 を 学 び、 実 践 できるようにする<br />
• 大 規 模 開 発 であっても、 一 気 に 大 きくせずに 漸 進 的<br />
な 展 開 方 法 を 提 示 する<br />
• 非 ウォーターフォール 型 開 発 実 践 者 の 育 成 と 人 材 確 保<br />
• 認 定 研 修 ・コンサルタント 活 用 ・ 社 内 外 の 勉 強 会 への<br />
助 成 と 人 材 プールを 構 築 する<br />
• 「 開 発 手 法 を 変 える」ではなく「 組 織 文 化 を 変 える」 視<br />
点 へ 移 行 する<br />
• 組 織 評 価 とデザイン 手 法 を 立 ち 上 げる<br />
• 非 ウォーターフォール 型 開 発 リファレンス 作 成<br />
• 中 大 規 模 開 発 の 幅 広 く 事 例 を 収 集 し、 工 夫 や 指 針<br />
の 提 示 が 必 要<br />
• ビジネス、 文 化 や 組 織 構 造 の 調 査 と 設 計 手 法 の 策<br />
定<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
目 指 すべき<br />
ゴール<br />
日 本 のソフトウェ<br />
ア 産 業 の 実 態 に<br />
適 したソフトウェ<br />
アの 作 り 方 を 提<br />
案 する<br />
日 本 のソフトウェ<br />
ア 産 業 の 競 争 力<br />
を 高 める<br />
エンジニアが 生<br />
き 生 きと 働 ける<br />
環 境 を 作 る<br />
Software Engineering Center 93
開 発 手 法 の 選 択 であるが...<br />
• 自 分 たちの 開 発 対 象 は、どんな 性 質 か?<br />
• 自 分 たちの 置 かれた 環 境 はどうか?<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
• 自 分 たちの 状 況 に 最 も 合 うのは、どの 開 発 手 法 か?<br />
開 発 対 象 の 性 質<br />
開 発 組 織 の<br />
環 境 条 件<br />
状 況 に 適 した 開 発 手 法<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
変 化 する<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 94
開 発 対 象 の 性 質 : 境 界 線 の 変 化 傾 向<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
計 画 性 ・ 確 実 性 ・ 安 定 性<br />
ウォーターフォール 型<br />
変 化 への 適 応 性 ・ 迅 速 性<br />
アジャイル 型<br />
( 非 ウォーターフォール 型 )<br />
変 化<br />
今 後 の 境 界 線<br />
開 発 対 象 の 性 質<br />
従 来 の 境 界 線<br />
・ビジネス 上 の 段 階<br />
・システムの 深 刻 度<br />
・ 要 件 の 固 まり 具 合 、 変 化 の 度 合 い<br />
・ 開 発 対 象 の 成 熟 度<br />
- 新 規 開 発 、 改 造 、 再 構 築 、 保 守<br />
・アーキテクチャの 成 熟 度<br />
・ 規 模 の 大 小<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 95
開 発 組 織 の 環 境 条 件 : 求 められる“ 変 化 ”<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
開 発 組 織 の<br />
環 境 条 件<br />
・ 手 法 に 対 する 組 織 の 経 験 、 成 熟 度<br />
・ 手 法 に 対 するメンバの 慣 れ、 成 熟 度<br />
・ 組 織 の 制 度 、 統 制<br />
・ 組 織 の 地 理 的 分 散<br />
・ 組 織 の 風 土<br />
- 新 しい 試 みに 対 する 挑 戦 の 空 気<br />
- 経 営 /マネジメント 層 の 理 解 と 支 援<br />
ユーザ 経 営 層 の 意 識<br />
ベンダ 経 営 層 の 意 識<br />
人 材 の 育 成 と 適 正 配 置<br />
契 約 形 態<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 96
参 考<br />
アジャイル 型 開 発 のスイートスポット(2)<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
• 通 常 は,JavaまたはC#の 環 境 で, 組 込 みではなくウェブアプリケーショ<br />
ンを, 最 終 的 なエンドユーザや 実 際 の 顧 客 とかなり 近 い 環 境 で 開 発 する<br />
ところ.<br />
• チームの 大 きさはふつう,かなり 小 さく,すべてで12 人 にも 満 たない.し<br />
かし, 大 きなチームでの 経 験 も 蓄 積 され 続 けている.チームの 中 には 他<br />
の 場 所 にいるメンバもいるかもしれないが,チームの 中 核 はエンドユー<br />
ザのかなり 近 くで 仕 事 をする.<br />
• まだ 開 発 が 始 まっていないプロジェクトよりも, 既 存 のシステムの 方 が 簡<br />
単 にアジャイル 型 開 発 を 適 用 できる. 重 要 なのは, 新 しいプロジェクトで<br />
も 既 存 のシステムでもアジャイル 型 で 開 発 するための 十 分 な 経 験 が 蓄<br />
積 されているということ.<br />
• アジャイル 型 開 発 のスイートスポットには 好 循 環 が 存 在 し, 多 くの 経 験<br />
が 多 くの 成 功 をもたらし,その 成 功 がまた 経 験 を 得 る 機 会 を 生 み 出 す.<br />
出 典 「アジャイルの 限 界 」( 作 者 :Alan Kelly, 翻 訳 者 : 徳 武 聡 , 投 稿 日 ;2010 年 8 月 17 日 )<br />
http://www.infoq.com/jp/articles/limits-of-agile<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 97
組 合 せモデルの 例<br />
要 件 定 義<br />
コア 開 発<br />
要<br />
求<br />
開<br />
発<br />
テ<br />
ス<br />
ト<br />
要<br />
求<br />
開<br />
発<br />
テ<br />
ス<br />
ト<br />
要<br />
求<br />
開<br />
発<br />
テ<br />
ス<br />
ト<br />
要<br />
求<br />
開<br />
発<br />
第 一 反 復 第 二 反 復 第 三 反 復 第 四 反 復<br />
イテレーション<br />
テ<br />
ス<br />
ト<br />
システム<br />
運 用<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
仕 様 や 設 計 の ( 場 合 によっては 大 幅 な) 変 更 が 当 然 あるものという 前<br />
提 で、 最 初 から 厳 密 な 仕 様 を 抽 出 しようとせず、 大 まかな 仕 様 だけで 細<br />
かいイテレーション ( 反 復 ) 開 発 を 始 め、すぐに 実 装 ・テストを 行 って 仕 様<br />
や 設 計 の 妥 当 性 を 検 証 するというアプローチを 採 る<br />
<strong>IPA</strong>グローバルシンポジウム2010 児 島 プレス 兼 子 邦 彦 氏 講 演 より<br />
アイルランドやフィンランドにおける 中 小 ソフトウェア 企 業 (SMEs) が、 車<br />
載 ソフト 開 発 を 開 発 するとき、 旧 来 の 計 画 駆 動 型 (plan-driven<br />
software development) とアジャイル 型 開 発 手 法 とを 組 み 合 せた 手 法 を<br />
用 いている(この 論 文 は、そのプロセス 評 価 の 方 法 について 述 べたもの)<br />
“AHAA-Agile, Hybrid Assessment Method for Automotive,<br />
Safety Critical SMEs (Small-to-medium sized enterprises)”,ICSE’08<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 98
参 考<br />
ビジネス・ステージと 開 発 手 法 (1/3)<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
ソフトウェア<br />
製 品 の<br />
ライフサイクル・<br />
モデル<br />
Figure 1. A financial model of software product development.<br />
< 出 典 > Ram Chillarege: The Marriage of Business Dynamics and Software Engineering,<br />
IEEE SOFTWARE, November/December 2002.<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 99
参 考<br />
ビジネス・ステージと 開 発 手 法 (2/3)<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
ビジネスステージに<br />
応 じて 変 化 する,<br />
ビジネス 価 値 の 要 因<br />
Figure 2. Innovation<br />
and predictability<br />
shift in importance<br />
over a product’s life<br />
cycle. The x axis<br />
isn’t to scale, and<br />
the growth stage can<br />
be much longer than<br />
it appears here.<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 100
参 考<br />
ビジネス・ステージと 開 発 手 法 (3/3)<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
ビジネス 価 値 要 因 (ビジネスステージに 応 じ 変 化 )に 整 合 した 開 発 手 法 を<br />
< 出 典 > Ram Chillarege: The Marriage of Business Dynamics and Software Engineering,<br />
IEEE SOFTWARE, November/December 2002.<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 101
参 考<br />
最 適 にリスクを 取 るマネジメントの 考 え 方<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
( 変 化 の 激 しい)ビジネス・ニーズに 応 えるためにリスクを 取 る<br />
↓<br />
どこで( 誰 が)リスクを 取 るか?<br />
↓<br />
顧 客 経 営 層 -システム 部 門 間 , 顧 客 -ベンダ 間 の 緊 密 な 協 力 ,<br />
円 滑 なコミュニケーションのもとで, 最 適 な 分 担 でリスクを 取 る<br />
SamsungのKee Sup Kim 氏 による「Best-in-Class Mobile SoC」と 題 する 講 演 より:<br />
消 費 電 力 ・ 性 能 と 生 産 性 のトレードオフは, 設 計 マージンによって 決 まる。ここで, 設 計 マー<br />
ジンとは,プロセス・バラつき, 温 度 , 電 圧 変 動 ,HCI(hot carrier injection),TDDB(time<br />
dependent dielectric breakdown),NBTI(negative bias temperature instability)など<br />
の 信 頼 性 に 関 連 した 各 種 の 指 標 を 指 す。<br />
プロセスのトレンドを 考 えれば, 信 頼 性 は 高 まる 傾 向 にあるものの,すべての 設 計 マージン<br />
を 満 たすことはビジネス 的 にはありえず,どこかでリスクを 取 らざるを 得 ない。それには, 製<br />
造 サイドと 設 計 者 の 協 力 が 不 可 欠 である。 両 者 のコミュニケーションを 円 滑 にすることで,<br />
37.5%の 消 費 電 力 削 減 と17.8%のチップ 面 積 削 減 が 可 能 になった 例 があるという。<br />
出 典 :【DAC 2011】「 設 計 者 のやる 気 を 引 き 出 せるマネジメント」, 経 営 層 / 管 理 職 向 けの 講 演 に 涙 する<br />
( 日 経 BP 社 EDA Online,2011/06/10)<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 102
参 考<br />
明 確 な「 行 動 規 準 」に 基 づく 判 断 による 行 動<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
震 度 5 強 の 揺 れは、...7 万 人 の 来 園 者 ( 同 社 ではゲストと 呼 ぶ)たちは、 前 代 未 聞 の 体<br />
験 に 当 然 パニック 状 態 になる。しかし 揺 れから40 秒 後 には、 地 震 発 生 を 伝 える 園 内 アナ<br />
ウンスが 流 れた。...そしてキャストたちはパニックを 起 こさなかった。 彼 らは 持 ち 場 のゲ<br />
ストに 対 して、すぐさま 冷 静 かつはっきりとした 声 で、 分 かりやすい 指 示 を 出 した。<br />
「( 店 舗 で 販 売 用 に 置 いていたぬいぐるみの)ダッフィーを 持 ち 出 して、お 客 様 に“これで 頭<br />
を 守 ってください”と 言 ってお 渡 ししました」。 彼 女 は 会 社 から、お 客 様 の 安 全 確 保 のため<br />
には、 園 内 の 使 えるものは 何 でも 使 ってよいと 聞 いていた。そこで、ぬいぐるみを 防 災 ずき<br />
ん 代 わりにしようと 考 えたという。<br />
同 じくキャストのIさんは、 店 舗 で 販 売 していたクッキーやチョコレートを 無 料 で 配 り 始 めた。<br />
幹 部 は 開 園 以 来 28 年 間 守 ってきた“ 禁 ”を 破 る 決 断 をした。バックヤードという 従 業 員 だ<br />
けが 利 用 する 通 路 にゲストを 通 して、より 短 距 離 で 安 全 にシーに 誘 導 することにしたのだ。<br />
TDRはキャストが 自 ら 判 断 し、 行 動 できる 前 提 を 用 意 している。「 会 社 とし<br />
て 大 切 にするべきことと 優 先 順 位 」= 行 動 規 準 を 明 確 に 示 し、 十 分 な 研<br />
修 を 実 施 して、 一 人 ひとりが 判 断 し 行 動 することを 推 進 している。<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
引 用 : 武 田 斉 紀 「3.11もブレなかった 東 京 ディズニーランドの 優 先 順 位 」<br />
( 日 経 ビジネス オンライン,2011 年 5 月 16 日 )<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 103
参 考<br />
適 用 に 向 けた 工 夫 に 関 する 参 考 文 献 等<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
・ 長 沢 智 治 (マイクロソフト), 玉 川 憲 ( 日 本 IBM): マイクロソフトもIBMも<br />
やっている! アジャイル 開 発 の 実 践 事 例<br />
(IBM Rational Software Conference 2009)<br />
http://download.microsoft.com/download/A/6/2/A62E3B55-E07D-4B82-819B-<br />
82C639718187/rsc09_c3.pdf<br />
・Dean Leffingwell: Scaling Software Agility<br />
(Agile 2009, Chicago, IL, August 26, 2009)<br />
http://agile2009.agilealliance.org/files/session_pdfs/Scaling%20Software%20Agilit<br />
y%20Overview%20Agile%202009.pdf<br />
邦 訳 : 「アジャイル 開 発 の 本 質 とスケールアップ」( 翔 泳 社 )<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 104
ソフトウェアエンジニアリング 上 の 主 な 課 題 (1/3)<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
1 機 能 視 点 で 開 発 を 順 次 進 めるため、システムのアーキテクチャ<br />
の 確 立 に 不 安 がある。<br />
アジャイル 型 開 発 では、アーキテクチャは「 創 発 」すると 捉 えられており、こ<br />
れは、ウォーターフォール 型 開 発 においてアーキテクチャに 大 きな 事 前 コスト<br />
をかけすぎたことの 反 省 から 来 ている。しかし、イテレーション 毎 の 局 所 視<br />
点 とリファクタリングによる 創 発 性 のみにアーキテクチャを 任 せることができ<br />
るか、また、「 十 分 な」アーキテクチャとは 何 か、という 議 論 は 今 後 必 要 であ<br />
ろう。<br />
2 機 能 間 に 依 存 性 が 強 い 場 合 、イテレーションに 入 力 する 機 能<br />
の 順 序 に 制 約 ができるケースがある。<br />
アジャイル 型 開 発 では、 依 存 性 をなるべくなくし、 細 分 化 して 機 能 分 割 す<br />
ることが 求 められる。また、その 場 合 でも、リファクタリングの 負 荷 が 大 きく<br />
なる 場 合 がある。<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 105
ソフトウェアエンジニアリング 上 の 主 な 課 題 (2/3)<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
3 大 規 模 システムへの 適 用 経 験 に 学 ぶ(「プロセス」より「 人 」)。<br />
a.スキル 欠 如 が 透 明 化 できないことに 起 因 する 開 発 者 の 危 惧 (fear)<br />
b. 開 発 者 全 員 が,すべてのやりとり(trades)に 熟 達 する(master) 必 要 性<br />
c. 社 会 性 スキル(social skills)への 依 存 性 増 大<br />
d. 開 発 者 におけるビジネス 知 識 の 欠 如<br />
e.アジャイル・プラクティスではなく,アジャイルの 価 値 と 原 理 (principle)を<br />
学 ぶ 必 要<br />
f. アジャイル 手 法 の 利 用 に 対 する 開 発 者 のモチベーションの 欠 如<br />
g. 意 思 決 定 の 譲 渡 (devolve)が 行 きつくところ<br />
h. 行 動 が,アジャイル 性 に 適 合 しているかどうかを 評 価 する 必 要 性<br />
i. アジャイルに 特 化 した 採 用 および 適 切 に 訓 練 されたITコース 卒 業 生 獲<br />
得 に 対 する 戦 略 欠 如<br />
People Over Process: Key People Challenges in Agile Development, IEEE Software,<br />
March/April (2011).<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 106
ソフトウェアエンジニアリング 上 の 主 な 課 題 (3/3)<br />
4 大 規 模 システムへの 適 用 経 験 に 学 ぶ(エントロピー 増 加 )。<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
i. 大 規 模 システムの 進 化 に 対 して,アジャイル 手 法 を 適 用 して 保 守 ・ 改 善<br />
を 続 けた 結 果 ,ソフトウェア・エントロピが 増 大 (aging 老 化 )し, 構 造 が<br />
輻 輳 化 し, 管 理 できなくなり,アジャイル 開 発 を 続 けられなくなる 危 険 性<br />
に 直 面 した.<br />
ii. 対 策 として,NDepend ツールを 使 って,イテレーションの 度 に, 構 造 の<br />
整 列 を 行 い,リファクタリングを 行 った.<br />
iii. スプリント 期 間 中 に, 構 造 整 列 ,リファクタリング,Working Softwareの<br />
顧 客 レビュー・ 承 認 , 実 装 を 行 おうとしたが, 当 初 決 めたスプリント 期 間<br />
はとても 守 れなかった.<br />
iv. リファクタリングは, 業 界 で 説 明 されているほど, 簡 単 な 作 業 ではない.<br />
ごく 限 られたリファクタリング 手 法 を 選 定 して,これを 自 動 化 するツール<br />
を 開 発 し,これを 利 用 しながら 行 った.<br />
Hanssen, G. K., et al., Software entropy in agile product evolution, Proceedings of the 43rd<br />
Hawaii International Conference on System Sciences (2010).<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved. Software Engineering Center 107<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
日 本 におけるアジャイル 型 開 発 にふさわしい<br />
契 約 モデルの 提 案<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 108
参 考<br />
調 査 事 例 : 契 約 形 態 の 集 計 (H21 年 度 )<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
契 約 の 種 類 件 数 比 率<br />
請 負 契 約 6 33.3%<br />
請 負 契 約 ( 月 毎 ) 1 5.6%<br />
請 負 契 約 + 準 委 任 契 約 1 5.6%<br />
準 委 任 契 約 7 38.9%<br />
労 働 者 派 遣 契 約 1 5.6%<br />
不 明 2 11.1%<br />
合 計 18 100 %<br />
( 社 内 開 発 : 契 約 無 し) (4) ー<br />
⇒ 海 外 では、 直 接 雇 用 やTime&Materialの 準 委 任 型 契 約 が 中 心 だが、<br />
日 本 では、アジャイル 型 開 発 とはなじみにくい 請 負 契 約 の 割 合 も 高 い。<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 109
WF 型 開 発 と 比 較 したアジャイル 開 発 の 特 徴<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
• ユーザとベンダの 緊 密 な 協 力 体 制 が 必 須<br />
- 相 手 方 の 問 合 せへの 迅 速 な 応 答<br />
- 担 当 作 業 の 迅 速 な 実 施<br />
- ユーザ/ベンダ 間 の 責 任 分 担 が 不 明 確 になりがち<br />
• ユーザ 要 求 の 詳 細 が 契 約 時 点 では 未 確 定<br />
- 何 を 作 るか 決 まっていない( 成 果 物 未 定 )<br />
- 性 能 ・ 品 質 等 が 不 明 確<br />
- 工 数 見 積 りが 困 難 (コスト 未 定 )<br />
• 開 発 途 中 でのユーザ 要 求 の 変 化 を 柔 軟 に 受 け 入 れる 必 要<br />
- 決 定 した 事 項 も 変 更 されることがある<br />
契 約<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 110
アジャイル 開 発 と 契 約 の 対 立<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
• 契 約<br />
合 意 内 容 を 固 定 して、 当 事 者 を 法 的 に 拘 束 する<br />
•アジャイル 開 発<br />
変 化 に 対 応 すべく、 合 意 内 容 の 変 更 を 柔 軟 に 認 め、<br />
当 事 者 をなるべく 拘 束 しない<br />
⇒アジャイル 開 発 にはふさわしい 契 約 とは?<br />
契 約<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 111
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
アジャイル 開 発 には、どんな 契 約 がふさわしいのか?<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
• 開 発 内 容 が 決 まっていない 段 階 で、 開 発 プロジェクト 全 体 に<br />
つき、 一 つの 請 負 契 約 を 結 ぶのは 適 切 ではない( 何 をいくら<br />
で 完 成 させるか 不 明 )。<br />
• 他 方 、 開 発 プロジェクト 全 体 を 準 委 任 契 約 にすることは、ベ<br />
ンダが 完 成 義 務 を 負 わない 点 で、ユーザ 側 に 不 安 がある(た<br />
とえ 成 果 物 が 完 成 しなくても、ユーザは 対 価 を 支 払 う 必 要 ) 。<br />
• また、アジャイル 開 発 の 特 徴 であるユーザとベンダの 協 働 関<br />
係 を、 契 約 に 取 り 入 れる 必 要 がある。<br />
契 約<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 112
契 約 問 題 PTで 検 討 された 契 約 モデル 案<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
• 基 本 / 個 別 契 約 モデル:<br />
プロジェクト 全 体 に 共 通 する 事 項 につき、 基 本 契 約 を 締 結 し、<br />
小 さな 機 能 単 位 ごとに、 開 発 対 象 と 費 用 がある 程 度 確 定 し<br />
たタイミングで 個 別 契 約 ( 請 負 / 準 委 任 )を 順 次 締 結 する。<br />
• 組 合 モデル:<br />
ユーザとベンダが 共 同 でジョイント・ベンチャーとしての 組 合 を<br />
組 成 し、 協 力 してシステム 開 発 ( 収 益 性 のあるもの)を 企 画 ・<br />
製 作 する( 開 発 された 成 果 から 得 られた 収 益 は、ベンダと<br />
ユーザに 分 配 される)。<br />
契 約<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 113
基 本 / 個 別 契 約 モデルの 概 要<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
システム 運 用<br />
企 画<br />
要<br />
開<br />
テ<br />
求<br />
発<br />
ス<br />
ト<br />
・・・<br />
要<br />
開<br />
テ<br />
求<br />
発<br />
ス<br />
ト<br />
要<br />
開<br />
テ<br />
求<br />
発<br />
ス<br />
ト<br />
・・・<br />
要<br />
開<br />
テ<br />
求<br />
発<br />
ス<br />
ト<br />
要<br />
開<br />
テ<br />
求<br />
発<br />
ス<br />
ト<br />
・・・<br />
要<br />
開<br />
テ<br />
求<br />
発<br />
ス<br />
ト<br />
第 1 反 復<br />
第 n 反 復<br />
第 1 反 復<br />
第 n 反 復<br />
第 1 反 復<br />
第 n 反 復<br />
• n=1のケースもあり。<br />
第 1リリース<br />
第 2リリース<br />
基 本 契 約<br />
基 本 契 約<br />
第 mリリース<br />
個 別 契 約<br />
個 別 契 約<br />
個 別 契 約<br />
個 別 契 約<br />
個 別 契 約<br />
個 別 契 約<br />
契 約<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 114
組 合 モデルの 概 要<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
( 本 例 では, 管 理 分 のみ)<br />
ベンダ<br />
製 作 に 関 わる 労 務 出 資<br />
組 合<br />
ベンダ<br />
業 務 執 行 組 合 員<br />
ユーザ<br />
業 務 執 行 組 合 員<br />
投 資 家<br />
組 合 員<br />
(<br />
本<br />
例<br />
で<br />
は<br />
同<br />
一<br />
主<br />
体<br />
)<br />
( 実 際 の 開 発 分 について)<br />
組 合 -ベンダ 間 の 開 発 契 約<br />
は<br />
基 本 / 個 別 契 約 モデルの<br />
個 別 契 約 を 利 用 する。<br />
ベンダ<br />
ユーザ<br />
製 作 に 関 わる 資 本 出 資<br />
投 資 家<br />
製 作 に 関 わる 資 本 出 資<br />
契 約<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
組 合 契 約<br />
( 製 作 管 理 と 成 果 管 理 を 規 定 する)<br />
成 果 物 の 企 画<br />
スケジュール・ 予 算 管 理<br />
知 的 財 産 管 理<br />
成 果 物 の 収 益 分 配<br />
利 害 関 係 者 との 権 利 調 整<br />
組 合 員 の 倒 産 、 脱 退<br />
清 算<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
イテレーション 単 位 で<br />
成 果 物 を 納 品<br />
Software Engineering Center 115
参 考<br />
日 本 の 調 達 モデル<br />
ユーザ (CIO)<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
( 大 手 )システムインテグレータ(PMO)<br />
ハード<br />
ウエア<br />
データ<br />
ベース<br />
パッケージ<br />
システム<br />
開 発<br />
経 営<br />
システム<br />
外 部 設 計<br />
ハードウエア<br />
ベンダ<br />
パッケージ<br />
ベンダ<br />
経 営 システム<br />
コンサル<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
データベース・<br />
ベンダ<br />
システム 開 発<br />
ベンダ<br />
<strong>IPA</strong>グローバルシンポジウム2010 一 色 浩 一 郎 教 授 講 演 より<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 116
参 考<br />
米 国 の 調 達 モデル<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
ユーザ (CIO,PMO)<br />
ハード<br />
ウエア<br />
データ<br />
ベース<br />
パッケージ<br />
システム<br />
開 発<br />
経 営<br />
システム<br />
外 部 設 計<br />
ハードウエア<br />
ベンダ<br />
パッケージ<br />
ベンダ<br />
経 営 システム<br />
コンサル<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
データベース・<br />
ベンダ<br />
システム 開 発<br />
ベンダ<br />
<strong>IPA</strong>グローバルシンポジウム2010 一 色 浩 一 郎 教 授 講 演 より<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 117
参 考<br />
米 国 におけるアジャイル 開 発 の 例<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
<strong>IPA</strong>グローバルシンポジウム2010 一 色 浩 一 郎 教 授 講 演 より<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 118
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
各 種 調 査 データ<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 119
参 考<br />
日 本 ではまだアジャイル 手 法 の 利 用 は 少 ない(1)<br />
反 復 型<br />
2.4%<br />
その 他<br />
1.1%<br />
2012 年 秋<br />
刊 行 予 定<br />
反 復 型<br />
2.7%<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
その 他<br />
1.2%<br />
ウォーターフォール 型<br />
96.5%<br />
ウォーターフォール 型<br />
96.1%<br />
N=2957<br />
ソフトウェア 開 発 データ 白 書 2012-2013<br />
N=2451<br />
ソフトウェア 開 発 データ 白 書 2010-2011<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 120
参 考<br />
日 本 ではまだアジャイル 手 法 の 利 用 は 少 ない(2)<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
出 典 : 平 成 22 年 度 ソフトウェア 開 発 管 理 基 準 に 関 する 調 査 報 告 書 (ソフトウェアメトリックス 調 査 ) ( 経 済 産 業 省 )<br />
http://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/joho/softwaremetrics/2010/index.html<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 121
参 考<br />
日 本 ではまだアジャイル 手 法 の 利 用 は 少 ない(2’)<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
出 典 : 平 成 23 年 度 ソフトウェア 開 発 管 理 基 準 に 関 する 調 査 報 告 書 (ソフトウェアメトリックス 調 査 ) ( 経 済 産 業 省 )<br />
http://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/joho/softwaremetrics/2011/index.html<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 122
使 われている 開 発 モデルの 調 査 例 (3)<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
出 典 : 第 17 回 企 業 IT 動 向 調 査 2011(10 年 度 調 査 ) (2011.5.17, 社 団 法 人 日 本 情 報 システム・ユーザー 協 会 )<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 123
使 われている 開 発 モデルの 調 査 例 (4)<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
出 典 : 第 17 回 企 業 IT 動 向 調 査 2011(10 年 度 調 査 ) (2011.5.17, 社 団 法 人 日 本 情 報 システム・ユーザー 協 会 )<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 124
参 考<br />
米 国 におけるアジャイル 開 発 の 採 用 状 況<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
• 2010 年 に 発 表 された, 米 国 調 査 会 社 フォレスター・リサーチ<br />
社 のレポートによる, 米 国 のアジャイル 開 発 利 用 率<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 125
参 考<br />
アジャイル 開 発 におけるコミュニケーション(1/5)<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
アジャイル 開 発 チームの 大 きさ<br />
N=82<br />
出 典 : Ambysoft<br />
Agile Teams Mini-Survey Results:<br />
April/May 2011<br />
平 均 17 人<br />
100 人 以 上 を 除 くと<br />
平 均 10.1 人<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 126
参 考<br />
アジャイル 開 発 におけるコミュニケーション(2/5)<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
アジャイル 開 発 チームメンバ 間 の 距 離<br />
同 室<br />
同 フロア<br />
同 建 物<br />
N=82<br />
47% were co-located,<br />
3 時 間 以 内<br />
何 人 かは3 時 間 以 上<br />
23% near located, and<br />
30% far-located.<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 127
参 考<br />
アジャイル 開 発 におけるコミュニケーション(3/5)<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
ステークホルダ( 顧 客 側 )との 距 離<br />
同 室<br />
同 フロア<br />
同 建 物<br />
N=82<br />
9% were co-located,<br />
56% near located,<br />
3 時 間 以 内<br />
何 人 かは3 時 間 以 上<br />
and 35% far located.<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 128
参 考<br />
アジャイル 開 発 におけるコミュニケーション(4/5)<br />
顧 客 側 とのコミュニケーション 頻 度<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
N=82<br />
数 回 / 週<br />
毎 日<br />
1 回 / 週<br />
終 日<br />
58% indicated at least daily<br />
communication and an<br />
additional 36% indicated at<br />
least weekly<br />
communication.<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 129
参 考<br />
アジャイル 開 発 におけるコミュニケーション(5/5)<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
顧 客 側 とのコミュニケーション 手 段<br />
50% 以 上<br />
• 電 子 メール<br />
•Face-To-Face<br />
• 反 復 終 了 後 のデモ<br />
•リポジトリ<br />
•ホワイトボード<br />
•ドキュメンテーション<br />
•オンライン・チャット<br />
•プレゼンテーション<br />
N=82<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 130
参 考<br />
最 重 点 テーマは「リアルタイム 経 営 」(1/2)<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
出 典 :<br />
企 業 IT 動 向 調 査 2011<br />
(JUAS)<br />
Software Engineering Center 131
参 考<br />
最 重 点 テーマは「リアルタイム 経 営 」(2/2)<br />
サプライチェーンマネジメント(SCM)における「リアルタイム 経 営 」<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
時 間 間 隔 を 短 縮 し, 状 況<br />
の 観 測 ( 計 測 )と 判 断 行 動<br />
( 制 御 )とを 同 時 並 行 で 実<br />
行 すること<br />
↓<br />
限 りなく 連 続 のリアルタイ<br />
ムのSCMは,そうでない 場<br />
合 に 比 べ, 過 剰 在 庫 と 機<br />
会 損 失 を 大 幅 に 削 減 可 能 .<br />
IT 戦 略 に 適 用 すると<br />
出 典 :サプライチェーンの 可 能 性 を 求 めて,<br />
http://www.bizdyn.jp/report/scm01/scm01_029.html<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
アジャイル 開 発<br />
Software Engineering Center 132
参 考<br />
ビジネス・ステージと 開 発 手 法<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
ソフトウェア<br />
製 品 の<br />
ライフサイクル・<br />
モデル 例<br />
と<br />
開 発 手 法<br />
アジャイル<br />
ウォーターフォール<br />
Figure 1. A financial model of software product development.<br />
< 出 典 > Ram Chillarege: The Marriage of Business Dynamics and Software Engineering,<br />
IEEE SOFTWARE, November/December 2002.<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 133
参 考<br />
対 象 に 応 じてアジャイル 手 法 を( 部 分 ) 適 用<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
プロジェクト 管 理 に<br />
アジャイルのプラクティスを 使 う 程 度<br />
選 択 的 に<br />
広 範 囲 に<br />
無 し<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Source: PM NETWORK,<br />
September 2011, Vol. 25, No. 9<br />
Software Engineering Center 134
参 考<br />
ハイブリッド 型 の 適 用 が 進 む(1)<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
・スクラム 系 が 多 い<br />
・カスタム・ハイブリッド<br />
も 伸 びている<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Source: VERSIONONE: State of Agile Survey 2011<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 135
参 考<br />
ハイブリッド 型 の 適 用 が 進 む(2)<br />
28 percent of 450 software professionals<br />
said they use a hybrid approach.<br />
Another 12 percent use lean software development,<br />
which includes agile processes.<br />
Source: 2011 Agile ALM and Testing Survey,<br />
SearchSoftwareQuality.com<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
Of 4,770 respondents from 91 countries,<br />
90 percent said they use some form of agile.<br />
Only 27 percent of respondents solely use one type of agile,<br />
while 35 percent mix agile with waterfall,<br />
and 39 percent mix agile with Scrum.<br />
Source: Analysis.Net and VersionOne<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Source: PM NETWORK,<br />
January 2012, Vol. 26, No. 1<br />
Software Engineering Center 136
参 考<br />
リスクを 軽 減 するアジャイル 手 法 (1/3)<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
出 典 :<br />
CHAOS MANIFESTO 2011<br />
プロジェクトの 結 果 ( 成 功 / 失 敗 )に 関 する 調 査 例<br />
当 初 QCD 目 標 通 り 完 了<br />
プロジェクト 途 中 でキャンセル<br />
目 標 QCDの 全 ては 満 たせず<br />
• Successful: delivered on time, on budget, with required features and functions<br />
• Challenged : late, over budget, and/or with less than the required features and<br />
functions<br />
• Failed: cancelled prior to completion or delivered and never used<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 137
参 考<br />
リスクを 軽 減 するアジャイル 手 法 (2/3)<br />
開 発 手 法 によるプロジェクト 成 功 / 失 敗 の 比 較<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
アジャイル 手 法 をうまく 使 い,リスクを 軽 減 している<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 138
事 例<br />
リスクを 軽 減 するアジャイル 手 法 (3/3)<br />
事 例 分 析 :Total Attorneysの 弁 護 士 紹 介 システム<br />
最 初 はウォーター<br />
フォール 型 で 開 発<br />
をスタートしたが,<br />
途 中 でアジャイル<br />
型 (スクラム)に 切<br />
り 替 え, 成 功 した.<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
1. Used an iterative process<br />
2. Used steppingstones and small, concerted deliverables<br />
3. Used short time boxes<br />
4. Used a flexible process<br />
5. Had constant user interaction<br />
6. Used the right agile style for their organization<br />
7. Had rapid feedback<br />
8. Had end-of-iteration retrospectives<br />
9. Performed constant refactoring<br />
10. Used a feature pipeline<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
出 典 :<br />
CHAOS MANIFESTO 2011<br />
Software Engineering Center 139
中 大 規 模 開 発 調 査<br />
適 用 分 野<br />
• 大 半 (80% 以 上 ) がインターネット 上 のB2Cサービス 開 発 に 適 用<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
• 半 数 以 上 が 自 社 組 織 内 に 開 発 部 隊 を 抱 える 形 態 ( 事 業 者 と 開 発 者<br />
の 間 に 契 約 関 係 がない 形 態 ) を 採 用<br />
システム 種 別<br />
契 約 関 係<br />
基 幹 システム, 8%<br />
市 販 ゲーム<br />
ソフト,<br />
9%<br />
受 託 開 発<br />
( 請 負 ),<br />
17%<br />
受 託 開 発<br />
( 非 公 開 ),<br />
8%<br />
自 社 開 発 ,<br />
41%<br />
B2Cサービス, 83%<br />
受 託 開 発<br />
( 準 委 任 ),<br />
17%<br />
自 社 開 発<br />
( 一 部 オフショ<br />
ア),<br />
17%<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 140
中 大 規 模 開 発 調 査<br />
非 ウォーターフォール 型 開 発 の 採 用 理 由<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
ウォーターフォール 型 開 発 で<br />
プロジェクトが 失 敗 した<br />
理 由 No.3<br />
市 場 や 社 会 の<br />
変 化 に 対 応 したい<br />
理 由 No.1<br />
要 件 が 固 められない<br />
実 際 のサービスや 製 品 を 見 ないと<br />
ビジネス 価 値 を 評 価 できない<br />
理 由 No.2<br />
管 理 コストを 下 げたい<br />
効 果 は…<br />
1. 動 くモノを 見 ながら 開 発 できた<br />
2. 管 理 コスト 削 減<br />
3. 迅 速 なサービスの 提 供<br />
でした<br />
非 ウォーターフォール 型 開 発 の 選 択<br />
成 功 度<br />
うまくいった<br />
部 分 もある<br />
が、<br />
うまくいってい<br />
ない 面 もあ…<br />
うまくいった<br />
25%<br />
かなりの 部 分<br />
でうまくいった<br />
12%<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 141
海 外 普 及 要 因 調 査<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
Scrum Master 等 の 推 移 から 見 るアジャイル 開 発 の 普 及 状 況<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
• アジャイル 型 開 発 方 法 論 で 最 も 有 名 なScrumに 関 する 資 格 者 が、2005 年 以 降 急 増<br />
• 米 国 の 取 得 者 が 群 を 抜 いて 多 く、ついで 英 国 が 多 い。 日 本 は 極 めて 少 ない<br />
Scrum Master 等 の 人 数 の 経 年 変 化<br />
2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 TOTAL<br />
CSM 5 344 907 2,647 6,841 12,857 22,514 26,886 34,601 43,028 150,630<br />
CSPO 83 503 1,891 3,514 5,325 8,629 19,945<br />
CSP 1 2 14 26 38 116 264 366 534 501 1,862<br />
TOTAL 6 346 921 2,673 6,962 13,476 24,669 30,766 40,460 52,158 172,437<br />
各 国 の 現 在 のScrum Master 等 人 数 (2012 年 3 月 )<br />
Scrum Master 等 人 数 の 経 年 変 化<br />
単 位 ( 人 )<br />
米 国 英 国 中 国 デンマーク ブラジル 日 本 TOTAL<br />
CSM 67,000 11,800 3,800 3,700 4,600 350 91,250<br />
CSPO 8,000 1,800 400 750 900 120 11,970<br />
CSP 1,100 0 30 30 60 6 1,226<br />
TOTAL 76,100 13,600 4,230 4,480 5,560 476 104,446<br />
単 位 ( 人 )<br />
出 典 :<br />
Scrum Allianceによる 協 力<br />
略<br />
称 •CSM (Certified Scrum Master)<br />
説 ‣ 開 発 チーム 側 の 運 営 者<br />
明 •CSPO(Certified Scrum Product Owner)<br />
‣ユーザ 側 のプロダクト 責 任 者<br />
•CSP(Certified Scrum Professional)<br />
‣CSM、CSPOを 育 成<br />
各 国 の 現 在 のScrum Master 等 人 数 (2012 年 3 月 )<br />
単 位 ( 人 )<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 142
異 文 化 の 協 働 によるプロセス・イノベーション<br />
パ<br />
フ<br />
ォ<br />
ー<br />
マ<br />
ン<br />
ス<br />
プロセス・イノベーション<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
ウォーターフォールとアジャイルとの 協 働 により,<br />
プロセス・イノベーションを!<br />
プロセス 改 善<br />
プロセス 改 善<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
ウォーターフォール アジャイル<br />
アクティビティ<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 143
プロセス・イノベーションに 向 けて<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
イ ノベーションの 意 味 は, 仕 組 みや 社 会 制 度 の 革 新 も 含 まれる.<br />
全 く 新 しい 技 術 や 考 え 方 を 取 り 入 れて 新 たな 価 値 を 生 み 出 し,<br />
社 会 的 に 大 きな 変 化 を 起 こすことである.<br />
(1911 年 , 経 済 学 者 ・シュンペーター)<br />
イノベーションは, 複 数 の 文 化 が 交 わるところに 生 まれる.<br />
それぞれの 文 化 において 強 固 な 基 盤 が 必 要 であり,<br />
各 文 化 のフロンティアにおけるコミュニケーションと 協 働 により<br />
イノベーションがもたらされる.<br />
< 参 考 ( 意 訳 )><br />
Innovate America: ( 通 称 “Palmisano Report”)<br />
チャレンジとチェンジの 世 界 における 繁 栄 - 全 米 イノベー ションイニシアチブ 報 告 書<br />
http://homepage1.nifty.com/bicycletour/sci-rep.priv.InnovateAmerica.htm<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 144
参 考<br />
異 文 化 コラボレーションの 事 例<br />
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
•NTTデータ: 分 散 開 発 環 境 に 対 するアジャイル 開 発 の 適 用<br />
事 例 (イノベーションスプリント2011)<br />
•TDD 研 究 会 :ウォーターフォール 型 テストケースへの 整 合 の<br />
ためのテスト 駆 動 開 発 (TDD)の 拡 張 提 案 (ソフトウェアテス<br />
トシンポジウム2011)<br />
•ソニーEMCS:XDDPとScrumとの 組 合 せ( 派 生 開 発 カンファ<br />
レンス2011)<br />
まず,アジャイル 開 発 のプラクティスのいくつかを,ウォーター<br />
フォール 型 開 発 に 導 入 してみることから 始 めるのも 一 つの 手 ?<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 145
<strong>SEC</strong><br />
Software Engineering<br />
for Mo・No・Zu・Ku・Ri<br />
日 本 のソフトウェア 産 業 を<br />
もっと 元 気 にしよう<br />
<strong>IPA</strong>/<strong>SEC</strong> Special Seminar (2012-05-23)<br />
Copyright © 2009-2012 <strong>IPA</strong>, All Rights Reserved.<br />
Software Engineering Center 146