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2.35. シイタケ 572.35.1 概 要シイタケは⽇ 本 、 中 国 、 韓 国 などで⾷⽤に 栽 培 されるほか、 東 南 アジア の⾼⼭ 帯 やニュージーランド にも 分 布 する。⽇ 本 においては⾷ 卓 に 上 る 機会 も 多 く、 数 あるキノコの 中 でも 知 名 度 、⼈ 気 ともに⾼いもののひとつである。 英 語 でもそのままshiitake で、フランス 語 では le shiitake( 男 性 名 詞 )で 受 け⼊れられている。かつてはマツオウジ 属 genus Lentinus に⼊れられていたが、 菌 ⽷ 構 成 などの 違 いから 分 離 された。なお、 種 ⼩ 名 edodes を「 江 ⼾です」から 採 ったとする 説 がある * [2] が、イギリス⼈ 菌 類 学 者 マイルス・ジョセフ・バークリー による1878 年 の 原 記 載 論⽂には 学 名 の 由 来 は 記 されていない。ギリシア 語で「⾷⽤となる」という 意 味 の 語 は εδωδιμος であり、ラテン⽂ 字 に 置 き 換 えると edodimos となり、これに 由 来 すると 考 えられている。なお、「 江 ⼾」にちなんで 命 名 された 学 名 では yedo と 表 記 される 例 (ソメイヨシノ)がある。 本 菌 の 原 記 載 論 ⽂はチャレンジャー 号 探 検 において1875 年 に⽇ 本で 採 集 された 標 本 に 基 づく。2.35.2 生 態⾃ 然 界 では、 主 にクヌギ やシイ、コナラ、ミズナラ、クリ などの 広 葉 樹 の 枯 れ⽊に 発 ⽣するが、 希にスギ などの 針 葉 樹 にも 発 ⽣する。 短 い 円 柱 形の 柄 の 先 に、 傘 を 開 く。 枯 れ⽊の 側 ⾯に 出 ることも 多 く、その 場 合 には 柄 は⼤きく 曲 がる。 傘 の 表⾯は 茶 褐 ⾊で 綿 ⽑ 状 の 鱗 ⽚があり、 裏 ⾯は⽩⾊で、細 かい 襞 がある。⼦ 実 体 の 発 ⽣ 時 期 は 初 夏 と 秋 で、適 温 は 10〜25℃ と 幅 があり 菌 株 によって 異 なる。⻘⽩く 光 ることで 区 別 がつくが、 古 くなったものは 光 らないこともあるので 注 意 を 要 する。2.35.3 利 用シイタケは⾷⽤とされる。⽇ 本 では「しいたけ 品質 表 ⽰ 基 準 」によって、⾷ 品 としての「しいたけ」を「しいたけ 菌 の⼦ 実 体 であって 全 形 のもの、 柄を 除 去 したもの⼜は 柄 を 除 去 し、 若 しくは 除 去しないでかさを 薄 切 りにしたもの」と 定 義 している * [3]。旨 み 成 分 として、5'-グアニル 酸 やグルタミン 酸を 豊 富 に 含 むので、⾷ 材 としてだけでなく、 出 汁をとるのにも 使 われる。グアニル 酸 は⽣のシイタケでは 総 重 量 に 占 める 割 合 が 少 ないが、 乾 燥 して温 度 が 上 昇 する 過 程 で、リボヌクレアーゼ やホスホモノエステラーゼ などの 酵 素 の 働 きにより 増加 する。また 乾 燥 することで 細 胞 が 破 壊 され、 旨味 成 分 の 抽 出 効 率 が 上 昇 する * [5]。⾵ 味 ・⾷ 感 に癖 があり、ピーマン やニンジン、グリーンピースと 並 び 好 みの 別 れる⾷ 物 の⼀つでもある。また 栄養 価 としては 炭 ⽔ 化 物 、⾷ 物 繊 維 、ミネラル が 主で、 低 カロリー⾷ 品 である。しかし、 含 有 されるミネラル 分 やビタミン 類 の 量 は⽣ 育 環 境 ( 栽 培 条件 )により⼤きく 異 なり * [6] * [7] 栄 養 価 として 公 表されている 数 値 は⽬ 安 に 過 ぎない。そのため 収 穫後 の⼦ 実 体 への 効 果 を 期 待 し 様 々な 成 分 の 添 加 が研 究 されている * [8] * [9] * [10]。生 椎 茸生 椎 茸 (なましいたけ)は 遠 ⽕で 炙 り 焼 き にしたり、 鍋 料 理 、スープ、 茶 碗 蒸 し、うどん、 巻 き 寿司 などに⼊れたり、 炒 め 物 、 天 ぷら などにして⾷べる。 鮮 度 が 落 ちやすい⾷ 材 で、 店 頭 で 大 量 の 汗をかいているもの、 切 り⼝や 傘 の 裏 が 茶 ⾊く 変 ⾊したもの、 開 封 すると 刺 激 臭 のあるものは⾷さないことが 望 ましい。干 し 椎 茸倒 ⽊に 発 ⽣した 野 ⽣シイタケ類 似 の 毒 キノコよく 似 た 条 件 で 発 ⽣し、やや 姿 が 似 た 毒 キノコ としてツキヨタケ がある。これをシイタケと 間 違 えて⾷べて 中 毒 になり、⼊ 院 するまでの 病 状 になる事 が 多 い。 外 観 は 似 ており、 夜 間 や 暗 い 場 所 では干 し 椎 茸 (ほししいたけ・ 乾 椎 茸 とも)は、 椎 茸を 乾 燥 させた⾷ 品 である。 椎 茸 は 乾 燥 によって 旨み・⾹り 成 分 が 化 学 的 に 増 すという 特 徴 がある。出 汁 をとったり、⽔で 戻 してから 煮 物 や 佃 煮 にしたりする。もどし 汁 も 出 汁 として 利 ⽤される。また、 陽 に 当 てて⼲すことによって、ビタミン D 2の 含 有 量 も 増 える。成 ⻑ 程 度 の 違 いから、⾁ 厚 でかさが 開 ききっていない 冬 菇 (どんこ)と、 薄 ⼿でかさが 開 いている香 信 (こうしん。 本 来 は⾹ 蕈 と 書 く)、さらに 両 者の 中 間 的 存 在 の 香 菇 (こうこ)の 区 別 がある。いずれも 中 国 での 呼 び⽅を 取 り⼊れたもので、どんこは 中 国 語 の 発 ⾳「dōnggū」を 模 している。かさの 表 ⾯に⻲ 裂 の 様 な 模 様 がひろがっているものは

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