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44 CHAPTER 2. 図 鑑2.23.1 関 連 項 目• キノコ2.23.2 外 部 リンク• シモコシ2.24 キショウゲンジ呈 し、しばしば 外 ⾯に 褐 ⾊の⾊ 素 粒 がこびり 着 く)が 柵 状 に 並 んだ 構 造 を 有 する.かさの 表 ⾯の 鱗 ⽚は、 著 しく 膨 れた 細 胞 からなる 太 い 菌 ⽷ 群 で 構 成され、 菌 ⽷の 隔 壁 部 にはかすがい 連 結 を 頻 繁 に 持つ。柄 の 表 ⾯にも、 先 端 が 丸 く 膨 らんだこん 棒 状 のシスチジア( 薄 壁 で、ほぼ 無 ⾊あるいは 鮮 ⻩⾊の 内容 物 を 含 む)が 多 数 存 在 している。2.24.2 生 態キショウゲンジ(⻩ 正 源 寺 、Descolea flavoannulata) ⽇ 本 においては、 初 夏 から 秋 にかけて、 広 葉 樹 林はハラタケ⽬フウセンタケ 科 のキショウゲンジ属 に 分 類 されるキノコ の⼀ 種 である。2.24.1 形 態かさは 半 球 形 からほぼ 平 らに 開 き、しばしば 中 央部 になだらかな 盛 り 上 がりを 残 し、⽼ 成 時 には 浅い⽫ 状 に 窪 むことがあり、 径 3-10 cm 程 度 、ほとんど 粘 性 を⽋き、⻩⾊みの 強 い⻩ 褐 ⾊ないし 橙 褐 ⾊であるが 古 くなれば 暗 灰 褐 ⾊を 帯 び、 放 射 状 に 配列 した 浅 くて 不 規 則 なしわをこうむり、くすんだ⻩⾊を 呈 する 繊 維 状 あるいは 粒 状 の 細 かい 鱗 ⽚が散 在 する。 周 縁 部 は、はじめは 内 側 に 多 少 とも 巻き 込 み、 条 溝 や 条 線 を⽣じない。⾁はかさの 中 央 部 以 外 では 薄 く、もろい⾁ 質 で 壊れやすく、 汚 ⽩⾊ないし 淡 ⻩ 褐 ⾊で 傷 つけても 変⾊せず、 味 やにおいは 温 和 である。ひだは 柄 に 直⽣するが、 次 第 に 柄 から 離 れ、やや 疎 で⽐ 較 的 幅狭 く、 初 めは⻩⾊を 帯 びた 淡 褐 ⾊であるが、 成 熟すれば 淡 い 橙 褐 ⾊(ニッケイ⾊)あるいは 暗 灰 ⾚褐 ⾊を 呈 し、 縁 は⻩⾊く 縁 どられるとともに 粉 状をなす。柄 はほぼ 上 下 同 ⼤あるいは 基 部 に 向 かってやや 太まり、⻑さ 5-10 cm、 最 も 太 い 部 分 の 径 8-15 mm 程度 、 上 部 に「つば」を 備 え、つばより 上 は 淡 ⻩⾊〜 淡 橙 ⻩⾊の 地 に 縦 に⾛る 微 細 な 繊 維 紋 をこうむり、つばより 下 はより 暗 ⾊で 時 にささくれを⽣じ、あるいは 柔 らかい 綿 屑 状 の⼩ 鱗 ⽚をこうむり、 基部 にごく 薄 い 膜 質 の「つぼ」の 名 残 りがへばり 着き、 内 部 は 充 実 するかまたは 柔 らかな 髄 を 有 する。灰 ⻩⾊あるいは 淡 ⾚ 褐 ⾊の 地 に 縦 に⾛る 微 細 な 繊維 紋 をこうむり、つばはよく 発 達 し、よだれかけ状 に 垂 れ 下 がり、⻩ 褐 ⾊〜 橙 褐 ⾊を 呈 し、 上 ⾯に放 射 状 のしわを 有 するとともに、 落 下 した 胞 ⼦でしばしば 褐 ⾊に 汚 れることがある。胞 ⼦ 紋 は⾚さび 褐 ⾊あるいはくすんだ⻩ 褐 ⾊を呈 し、 胞 ⼦ は 広 楕 円 形 〜レモン 形 、 薄 壁 〜やや 厚壁 で⻩ 褐 ⾊を 呈 し、 粗 ⼤ないぼ 状 突 起 を 密 布 し、発 芽 孔 を⽋く。 側 シスチジアはなく、 多 数 の 縁 シスチジア(こん 棒 状 〜 狭 紡 錘 状 などで 薄 壁 、 無 ⾊〜 淡 ⻩ 褐 ⾊を 呈 する)を 備 える。かさの 表 ⽪ 層 は、かさの 表 ⽪はゼラチン 化 せず、⻄ 洋 ナシ 状 ・こん棒 状 ・フラスコ 状 などの 細 胞 ( 内 容 物 は⻩ 褐 ⾊を(ブナ・コナラ・ミズナラ・クリ・クヌギ・シイ など)および 針 葉 樹 (アカマツ・クロマツ・モミ・カラマツ・エゾマツ・トウヒ など)、あるいはこれらの 混 交 林 内 の 地 上 に 孤 ⽣ないし 散 ⽣し、 樹 ⽊の細 根 に 菌 ⽷をまとい 着 かせ、 外 ⽣ 菌 根 を 形 成 して⽣ 活 する * [1]。⽇ 本 においては、シイ 属 ・カシ 属 ・カラマツ 属 およびマツ 属 の 樹 ⽊が 宿 主 となる * [2]。⼀⽅、 韓 国ではカシ 属 が 主 要 な 宿 主 となっているといい、パキスタンにおいては、ヒマラヤモミ(Abies pindrow(Royle ex D.Don) Royle)と 共 ⽣することが 確 認 されている * [3]。2.24.3 分 布極 東 地 ⽅(⽇ 本 ・ 韓 国 ・ 旧 ソビエト 沿 海 州 * [2] および 中 国 * [4])に 分 布 するほか、パキスタン * [3] にも 産 する。⽇ 本 国 内 では、1948 年 9 ⽉ 10 ⽇に 北 海 道 ⽀ 笏 湖畔 で⾒ 出 されたのが 初 記 録 * [5] で、 北 海 道 から 九州 にかけて⽐ 較 的 普 通 にみられる。2.24.4 類 似 種同 じ 属 に 置 か れ る サ サ ク レ キ ショ ウ ゲ ン ジ(Descolea pretiosa Horak)は、 柄 の 下 ⽅に 粗 ⼤なささくれ( 外 被 膜 の 断 ⽚)が 付 着 し、かさの 表 ⾯がややオリーブ⾊を 帯 びる。 後 者 はインドから 記 載された 種 であるが、⽇ 本 にもまれに 産 するといわれている * [6]。なお、キショウゲンジ 属 (Descolea)には、 本 種 およびササクレキショウゲンジを 含 めて 12 種 が 知られているが、 多 くは 南 半 球 のみに 分 布 し、ブナ科 のナンキョクブナ 属 (Nothofagus)あるいはフトモモ 科 のユーカリ 属 (Eucalyptus)およびギョリュウバイ 属 (Leptospermum)に 外 ⽣ 菌 根 を 形 成 しているという * [7] 。ショウゲンジ(Cortinarius caperatus (Pers.) Fr.)は、和 名 は 似 てはいるもののまったく 別 のきのこで、全 体 に⻩⾊みが 少 なく、つばはもっと 貧 弱 で 脱 落しやすい。

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