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30 CHAPTER 2. 図 鑑2.7.2 関 連 項 目2.8 アンズタケアンズタケ( 杏 茸 、 学 名 :Cantharellus cibarius)はヒダナシタケ⽬アンズタケ 科 アンズタケ 属 の⼩ 型 〜中 型 の 菌 根 性 の⾷⽤きのこ。アンズ(アプリコット) の⾹りを 持 つことからアンズタケと 呼 ばれる。この⾹りは 乾 燥 させると 強 くなる。 地 ⽅ 名 にミカンタケなどがある。ただし、この 仲 間 のきのこは⾁ 眼 では⾒ 分 けがつきにくく、 同 属 の 何 種 かがアンズタケと 総 称 されている 場 合 が 多 い。2.8.1 特 徴夏 から 秋 にかけて 各 種 林 内 の 地 上 に 発 ⽣する。 群⽣または 散 ⽣し、しばしば 菌 輪 を 描 く。傘 は 円 形 から 不 正 円 形 で 漏 ⽃ 型 、 傘 径 は 2〜8cmで、 周 囲 は 波 打 つ。 表 ⾯は 鮮 やかな⻩⾊から 橙 ⾊で 粘 性 は 無 く 平 滑 。柄 の⻑さは 3〜10cm で 傘 と 同 ⾊または 傘 よりは淡 い⾊、 中 実 で 下 に 向 かって 細 まる。 根 本 は⽩⾊の 綿 ⽑ 上 菌 ⽷ で 覆 われている。ひだはいわゆるしわひだで 柄 に 垂 ⽣する。しばしば 交 差 、 合 流 、 分 岐 し、 連 絡 脈 も 多 数 ある。⾁は 緻 密 で 縦 に 裂 ける。胞 ⼦ は⽩⾊。2.8.2 利 用⽇ 本 における 知 名 度 は⼀ 般 に 低 いが、 世 界 中 で⾷⽤ 菌 として⾮ 常 に 重 宝 されている。フランスではジロールと 呼 ばれるアンズタケの 亜 種 が 重 要 な⾷菌 として 扱 われている。アンズのような⾹りとコショウ のようなピリッとした 味 で、 鶏 卵 、カレー、 鶏 ⾁、 豚 ⾁、 仔 ⽜⾁ などと 良 く 合 い、ピザ のトッピングやシチュー、マリネ、フライ、クレープ の 具 などに⽤いられる。伝 統 的 には⿅⾁ と 合 わせて⾷べられる。 他 にもアンズタケシャーベット などのデザート にされることも 多 々ある。2.8.3 毒 性優 秀 な⾷ 菌 だが、 猛 毒 のアマトキシン 類 と 胃 腸 系の 毒 性 を 持 つノルカペラチン 酸 がごく 微 量 だが検 出 されている。また、セシウム 137 などの 放 射性 重 ⾦ 属 を 蓄 積 しやすい 性 質 があり、チェルノブイリ 原 発 の 事 故 の 影 響 によって 放 射 能 汚 染 された 輸 ⼊アンズタケが 積 み 戻 し 処 分 になった 事 例 もある。また、 毒 性 とは 無 関 係 だが 消 化 が 悪 いので、⾷べ過 ぎには 注 意 を 要 する。2.8.4 類 似 種• ヒナアンズタケ(Cantharellus minor):アンズタケより⼩ 型 。⾷⽤• トキイロラッパタケ(C. luteocomus): 極 めて⼩ 型 。⾷⽤• ベニウスタケ(C. cinnabarius):アンズタケに似 ているが、より⼩ 型 、⾊は⾚みがかった 橙⾊から 朱 ⾊。• ヒロハアンズタケ(Hygrophoropsis aurantiaca):アンズタケより⼩ 型 。⾊はより 鮮 やか。⾷⽤• シロアンズタケ(Gomphus pallidus):⽩からクリーム⾊。⾷⽤• 和 名 不 明 (Omphalotus olearius): 英 名 ジャック・オー・ランタン。ツキヨタケ と 同 属 の 毒 キノコ。ひだが 分 岐 せず、 傘 は 薄 い。また 暗 所 で発 光 する。2.9 イモタケイモタケ( 芋 茸 、Imaia gigantea (S. Imai) Trappe &Kovács)は、チャワンタケ⽬アミガサタケ 科 イモタケ 属 のきのこ( 地 下 ⽣ 菌 )。かつてはトリュフ とともに 塊 菌 ⽬ Tuberales に 置 かれていた。⼦ 嚢 菌 きのこであり、 形 や 名 前 の 似 ているショウロ やジャガイモタケ(これらは 担 ⼦ 菌 きのこ) とは 全 く 違 うグループに 属 する。 鶏 卵 ⼤から 握 り 拳 ⼤、⼤きなものは⼈ 頭 ⼤の、 不 規 則 な 凹 凸 と 疣 のある 塊 状 のきのこ。⽇ 本 では⼀ 般 的 に⾷⽤ 菌 とは 認 識 されていないが、⻑ 野 県 の⼀ 部 では 醤 油 で 煮 付 けにして⾷べていたという (⼭⽥、2006)。 本 菌 は 従 来 、ヨーロッパやアフリカに 分 布 する Terfezia 属 に 置 かれていたが、2008 年 、 分 ⼦ 系 統 解 析 及 び 形 態 学 的 再 検 討の 結 果 、 本 来 の Terfezia 属 ではないことが 判 明 し、新 たに Imaia 属 が 設 ⽴された( 属 名 である「Imaia」は 本 菌 の 新 種 記 載 を⾏った、 今 井 三 ⼦ 博 ⼠に 対 する 献 名 である)(Kovács et al. 2008)。 本 属 は 1 属 1種 より 成 り、⽇ 本 及 び 北 アメリカのみに 分 布 するとされる。いわゆるトリュフ とは 科 レベルで 異 なる 別 物 で、⾹りや 味 、 調 理 法 も 全 く 異 なる。2.9.1 関 連 項 目• キノコ

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