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1.2. 菌 類 1521 世 紀 初 頭 の 現 在 、 菌 類 の 分 類 体 系 には⼿が⼊り から 無 機 窒 素 化 合 物 などを 吸 収 してその 体 を 作 る続 けている。2007 年 に⾒ 直 された 分 類 体 系 では⼦ ことで、 動 物 は 植 物 遺 体 と 菌 類 を 同 時 に 摂 取 し、嚢 菌 ⾨、 担 ⼦ 菌 ⾨、ツボカビ⾨、コウマクキン ⾨、 それを 餌 として 利 ⽤することが 可 能 になるのであネオカリマスティクス⾨( 以 上 の 三 ⾨が 旧 ツボカ る。ビ⾨)、グロムス 菌 ⾨、 微 胞 ⼦⾍⾨、および⾨としての 分 類 の 難 しい 4 亜 ⾨( 主 に 旧 接 合 菌 ⾨ に 由来 )に 分 類 されている (Hibbett et al. 2007 * [5])。 共 生• ⼆ 核 菌 亜 界 (Dikarya)( 新 菌 )(Neomycota)• 担 ⼦ 菌 ⾨ (Basidiomycota)• ⼦ 嚢 菌 ⾨ (Ascomycota)• ツボカビ⾨(Chytridiomycota)• ネ オ カ リ マ ス ティ ク ス 菌 ⾨(Neocallimastigomycota)• コウマクノウキン⾨(Blastocladiomycota)• 微 胞 ⼦⾍ ⾨(Microsporidia)• グロムス⾨(Glomeromycota)• ケカビ 亜 ⾨(Mucoromycotina)• ハエカビ 亜 ⾨(Entomophthoromycotina)• トリモチカビ 亜 ⾨(Zoopagomycotina)• キックセラ 亜 ⾨(Kickxellomycotina)また、 上 記 7⾨および4 亜 ⾨に 含 まれない⼩ 群 もある(ロゼラ 類 (Rozella)、フクロカビ 類 (Olpidium)、バシディオボルス 類 (Basidiobolus))。また、 菌 界 を広 義 に 捉 えなおし、オピストコンタ 内 の 真 菌 に 近いグループをこれに 含 める 考 えもある。(ヌクレアリア 等 )• ITIS( 統 合 分 類 学 情 報 システム)データベース - Fungi1.2.5 生 態 系 における 菌 類分 解 者 としての 菌 類菌 類 は 栄 養 を 吸 収 するために、 酵 素 によって 他の 動 植 物 を 構 成 する⾼ 分 ⼦ を 分 解 している。 特に、セルロース、リグニン、コラーゲン といった他 の⽣ 物 にとって 分 解 の 難 しい⾼ 分 ⼦を 炭 素 、 窒素 、リン の 低 分 ⼦ 化 合 物 に 分 解 することができるので、それらの 物 質 を⽣ 態 系 のサイクルに 戻 す 分解 者 としての 役 割 を 担 っている。たとえば、 森 林 内 では⽣ 産 者 である 植 物 の 現 存量 は、そのかなりの 部 分 が、 消 費 者 に 回 る 前 に 材や 落 葉 などの 枯 死 (こし) 部 分 として 蓄 積 される。これら 植 物 遺 体 は 主 成 分 がセルロース、リグニンであり、 窒 素 、リンなどの 含 有 量 が 少 ない。そのため 多 くの 動 物 はこれを 直 接 利 ⽤することができない。しかし、これを 菌 類 が 分 解 し、なおかつ 周 囲菌 類 は 他 の⽣ 物 の 病 気 の 原 因 となるが、その⼀⽅、多 くの 菌 類 が 他 の⽣ 物 と 共 ⽣ している。地 ⾐ 類 は 菌 類 と 緑 藻 やシアノバクテリア との 共⽣ 体 である。 維 管 束 植 物 の 根 と 菌 類 との 共 ⽣によって 形 成 される 器 官 は 菌 根 と 呼 ばれる。 菌 根 は植 物 が⽔ 分 や 養 分 を 吸 収 する 上 で 重 要 な 役 割 を 果たすことがあり、 菌 根 の 種 類 によって 植 物 に 対 して 主 としてリン を 供 給 するものや 窒 素 を 供 給 するもの、さらには 有 機 物 を 供 給 するものも 知 られている。また,⼟ 壌 病 原 菌 から 植 物 を 防 御 する 機能 を 持 つ 場 合 もあると 推 測 されている。⼀⽅、 菌類 の 側 は 植 物 から 同 化 産 物 を 供 給 されている。 種⼦ 植 物 ではラン 科 やイチヤクソウ 科 、シダ 植 物 ではマツバラン 科 やハナヤスリ 科 、ヒカゲノカズラ科 の 植 物 は 発 芽 の 初 期 に 特 定 の 菌 類 との 共 ⽣が成 ⽴しないと⽣ 育 できない。 植 物 の 葉 などの 組 織内 に 共 ⽣している 菌 類 は 内 ⽣ 菌 (エンドファイト)と 呼 ばれ、その 機 能 についてはまだよく 分 かっていないが 摂 ⾷ 阻 害 物 質 等 の⽣ 成 に 寄 与 していると考 えられるケースが 知 られている。アーバスキュラー 菌 根 という 型 の 菌 根 は 陸 上 植 物 のひどく 広範 囲 に⾒られるもので、やはり 植 物 にとって 有 ⽤な 栄 養 素 等 の 運 搬 に 与 っているらしい。なお、ラン 科 のムヨウラン やイチヤクソウ 科 のギンリョウソウ など、いくつかの 種 ⼦ 植 物 は 光 合成 ⾊ 素 を 持 たず、 地 下 部 の 菌 根 に 頼 って⽣ 活 している。これを、 腐 ⽣ 植 物 という。 菌 根 であるので、植 物 と 菌 類 の 共 ⽣と⾒ることもあるが、 最 近 ではむしろ、 植 物 が 菌 類 を⼀⽅ 的 に 収 奪 している 寄 ⽣とみなされている。かつてはネナシカズラ などと同 じような⽣ 息 基 質 への 寄 ⽣と⾒て、⼟ 壌 中 の 腐植 質 に 寄 ⽣しているとして 死 物 寄 ⽣という⾔ 葉 もあった。 最 近 の 研 究 では、これらの 植 物 が 依 存 している 菌 類 は 主 として 他 の 植 物 と 共 ⽣している 菌根 菌 や 植 物 病 原 菌 、⼀ 部 は⽊ 材 腐 朽 菌 であり、 腐⽣ 植 物 は 菌 類 を 介 して 他 の⽣きている 植 物 や 枯 死植 物 から、 間 接 的 に 栄 養 分 を 摂 取 していることが明 らかになりつつある。イチヤクソウ 科 の 植 物 は光 合 成 をする 種 であっても 栽 培 困 難 なものが 多 いが、これも 菌 類 を 介 して 周 囲 の 菌 根 形 成 植 物 から栄 養 分 を 収 奪 して⽣ 活 しているためである。そのため、 外 ⽣ 菌 根 を 形 成 した 樹 ⽊とイチヤクソウ 類を⼀ 緒 に 鉢 植 えにすると、⻑ 期 間 の 栽 培 が 可 能 であることが 実 証 されている。昆 ⾍ と 菌 類 との 共 ⽣も 知 られている。アンブロシアビートルと 総 称 されるキクイムシ は 菌 類 を運 搬 するためにマイカンギアと 呼 ばれる 器 官 を 持ち,⾃⾝が 樹 幹 内 に 掘 った 孔 道 の 内 側 に 持 ち 込 んだ 菌 類 を 繁 殖 させ、それを 摂 ⾷している。 菌 類 の

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