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2.171. イカタケ 237ワイ 島 * [10] などからの 報 告 がある。マレーシア・ニュージーランド・ベトナム * [9] にも 産 し、インド・スリランカや、⻄アフリカのシェラレオネでも⾒ 出 されている * [13]。オーストラリア・ 南 アメリカ・ニューカレドニアなどからは、 別 の 学 名 で報 告 されてきていたが、 現 在 ではイカタケそのものであるとして 訂 正 されている。なお、タイプ 標本 はラオスで 得 られたものであるという。⽇ 本 国 内 では 宮 城 県 * [14]・⽯ 川 県 * [15] * [16] * [17]富 ⼭ 県 * [18] ・ 愛 知 県 * [8]・ 滋 賀 県 * [15]・ 京 都府 * [1] * [3] * [4]・ 三 重 県 * [7] * [19]・⿃ 取 県 * [8] * [20]・広 島 県 * [1]・ 島 根 県 * [18]・ ⾹ 川 県 * [9]・ ⾼ 知県 * [5] * [21]・ 愛 媛 県 * [22] * [23]・ 熊 本 県 * [18]・⼤ 分県 * [6] * [24] * [25]・ 宮 崎 県 * [9] および 沖 縄 県 * [1] などから⾒ 出 されている。2.171.5 和 名 ・ 学 名 ・ 英 名和 名 は 逆 ⽴ちしたイカを 連 想 して 名 づけられたものである * [14]。かつてクモガタスッポンタケ( 蜘蛛 形 鼈 茸 )の 和 名 ( 種 ⼩ 名 を 意 訳 したものと 思 われる)が 与 えられた * [8] こともあったが、 定 着 していない。属 名 の Aseroe は 古 典 ギリシア 語 の Asē/αση(いとわしい、 嫌 な)と roē/ροη( 液 汁 )とを 結 合 させたものであり、 成 熟 した⼦ 実 体 に 付 着 した 粘 液 状 の胞 ⼦ 塊 が 強 い 悪 臭 を 放 つことに 基 づいている。また 種 ⼩ 名 の arachnoidea もギリシア 語 起 源 で 蜘 蛛に 似 たものを 意 味 し、 成 熟 ・ 伸 ⻑した⼦ 実 体 の 上⾯ 観 が 脚 を⼤きく 広 げたクモ 類 に 似 ている 点 に 由来 している * [31]。英 語 圏 では Starfish stinkhorn( 直 訳 すればヒトデスッポンタケ)と 呼 ばれるが、これは 同 属 のアカイカタケ をも 含 めて⽤いられる 名 である。2.171.4 類 似 種アカイカタケ 属 には 約 30 種 が 知 られており、それらの 中 には、イカタケと 同 様 に⼦ 実 体 全 体 がほぼ⽩⾊を 呈 していても 別 の 学 名 が 与 えられている菌 がいくつかあるが、 分 布 が 熱 帯 から 亜 熱 帯 にかけての 地 域 に 偏 るものが 多 いこと・ 採 集 される 機会 ⾃ 体 が 少 ないこと・タイプ 標 本 が 採 集 されて 以来 の 再 記 録 がほとんどなく、タイプ 標 本 そのものの 所 在 についても 明 らかでない 種 があることなどの 理 由 から、 個 々の 種 に 対 する 詳 細 な 分 類 学 的 検討 (イカタケとの 異 同 を 含 む)はほとんど 進 んでいない * [26]。さらに、この 属 に 置 かれる 菌 が、もともと 形 態 的な 変 異 性 に 富 んでいるのではないかと 推 測 されることもあり、⼤ 半 の 学 名 を 属 のタイプ 種 であるアカイカタケ(Aseroë rubra Labill)の 異 名 として 扱 う意 ⾒もある * [13] * [27]。アカイカタケ 属 のうち、⽇ 本 での 分 布 が 知 られている 種 としては、 本 種 のほかにアカイカタケ およびアカヒトデタケ(Aseroë coccinea Imazeki& Yoshimi ex Kasuya)が 挙 げられるが、 両 者 ともに⼦ 実 体 の 上 端 の 盤 状 部 が 深 ⾚⾊を 呈 することで、イカタケとは 容 易 に 識 別 することができる * [8] * [12] * [4] * [9] * [28]。また、ブラジル 産 の 標本 をもとに 記 載 された Aseroë floriformis Baseia &Calonge * [26] * [29] は、⼦ 実 体 上 端 の 盤 状 部 はやはり 橙 ⾚⾊ないし 桃 ⾊を 呈 し、その 外 周 は 触 ⼿ 状 に分 岐 することはない( 全 体 として⽫ 状 をなす)ことや、 柄 も 桃 ⾊を 帯 びることなどにおいて、イカタケとは 明 らかに 異 なっている。インドからは、⼦ 実 体 上 端 の 盤 状 部 が 鮮 やかな⾚⾊を 呈 するイカタケの 採 集 記 録 がある * [30] が、この 標 本 についてはアカヒトデタケと 同 ⼀ 種 ではないかと 疑 う 意 ⾒がある * [28]。2.171.6 食 ・ 毒 性毒 性 の 有 無 について 明 記 した⽂ 献 は 知 られていないが、 採 集 される 機 会 が 少 ないこと・きのこが 中空 でもろく、ボリュームに 乏 しいこと・ 悪 臭 があることなどを 鑑 みれば、ほとんど⾷⽤ 的 価 値 はないと 考 えられる。2.171.7 培 養 方 法未 熟 で⽩⾊の 卵 状 をなしているものを 選 び、その内 部 組 織 を 無 菌 的 に 取 り 出 して 培 地 に 植 えつければ、⽐ 較 的 簡 単 に 純 粋 培 養 菌 株 を 得 ることができる。⻨ 芽 エキス 寒 天 培 地 上 では、 菌 ⽷は 5-39℃ の温 度 範 囲 で⽣ 存 するが、⽣ 育 の⾄ 適 温 度 は 30-34℃である。培 地 としては、⻨ 芽 エキス 寒 天 培 地 のほか、ジャガイモ=ショ 糖 寒 天 培 地 やフレグラー⽒(Flegler)寒 天 培 地 (ブドウ 糖 1 g、⻨ 芽 エキス 5 g、 硝 酸 アンモニウム 0.5 g、リン 酸 ⼆⽔ 素 カリウム 0.5 g、 硫酸 マグネシウム 七 ⽔ 塩 0.5 g、クエン 酸 鉄 5 mg、チアミン 塩 酸 塩 0.1 mg、 蒸 留 ⽔ 1000 ml) * [32] なども 使 ⽤でき、 適 度 な⽔ 分 を 含 ませたイネわらを⽤いることもできるが、これらの 培 地 上 では⼦ 実 体の 形 成 はみられない。 乾 燥 酵 ⺟を 添 加 した 浜 ⽥ 培地 上 では、ときに⼦ 実 体 形 成 をみることがあるが、確 実 性 には⽋けるという。⼦ 実 体 形 成 を 安 定 して 誘 導 するための 培 養 ⼿ 法 としては、イネわら(またはイネのもみがら)とフレグラー⽒ 培 地 とを 併 ⽤する⽅ 法 * [20] が 考 案 されており、その⼿ 順 は 以 下 の 通 りである:• イネわら 10 g を⻑さ 2-3 cm にカットし、 内 径9 cm・⾼さ 7.5 cm の 腰 ⾼シャーレ に 詰 める。• イネわらを 詰 めた 腰 ⾼シャーレに、200 ml のFlegler ⽒ 培 養 液 を 加 え、120℃ で 30 分 間 の⾼