Tone Tattoo - 日本エレクトロ・ハーモニックス
Tone Tattoo - 日本エレクトロ・ハーモニックス
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コーラス:シンプルなコントロールで 幅 広 い 効 果<br />
続 いては、<strong>Tone</strong> <strong>Tattoo</strong> 中 央 部 のコーラス・<br />
セクションをチェックしてみた。ここには、Neo<br />
Clone( 写 真 左 )の 回 路 が 入 っているとのことだ。<br />
ツマミもレイトとデプス・スイッチの2つと、 機 能<br />
もサウンドもそのままNeo Cloneを 移 植 したよう<br />
な 形 になっている。<br />
レイトはモジュレーション( 揺 れ)のスピードを<br />
調 整 するツマミで、デプスはコーラスの 掛 かり 具<br />
合 を 選 ぶスイッチだ。デプスをオフにするとコー<br />
ラスが 浅 くかかり、 品 のあるコーラスを 得 ること<br />
ができた。また、このオフの 状 態 でレイト・ツマ<br />
ミを 上 げていくと 適 度 にウェーヴがかかり、フル<br />
にするとトレモロのような 効 果 を 楽 しむことがで<br />
きる。<br />
いっぽうデプスをオンにすると、 透 明 感 があり<br />
ながら 深 みもあるコーラス・サウンドになった。<br />
このデプス・オンでレイトを 9 時 あたりにセットす<br />
ると、アルペジオなどに 適 した 広 がりのあるサウ<br />
ンドが 実 現 可 能 だ。さらにレイトを 上 げていけ<br />
ば、3 時 くらいでヴィブラート 的 な 効 果 になり、<br />
フルにすれば、かなりワイルドな 音 を 作 ることが<br />
できた。<br />
ツマミはシンプルだがコーラス 効 果 は 多 彩 。そ<br />
して、クリーン・トーンにも 歪 ませたサウンドに<br />
も、 自 然 になじんでくれるあたたかいコーラス・<br />
サウンドはアナログならではと 言 えるだろう。こ<br />
のコーラス・セクションにも、エレハモのモデル<br />
らしいクオリティを 感 じることができた。<br />
➡<br />
的 楽 器 試 奏 会<br />
コーラス 部 はレイト・ツマミとデプスのオン/オフ・ス<br />
イッチのみとシンプルだ。デプス・スイッチをオンにすると、<br />
LEDが 赤 から 緑 に 変 わる。<br />
ディストーション:<br />
エッジの 効 いた、 存 在 感 のある 歪 みが 魅 力<br />
本 体 右 端 は 歪 みセクションである。 搭 載 され<br />
ているのは、ディストーションの Metal Muff( 写<br />
真 上 )だ 。<br />
基 本 的 な 歪 みは、そのMetal Muffと 同 じエッ<br />
ジの 効 いたディストーションが 特 徴 となってい<br />
る。スピーディなピッキングに 対 して、 弦 に 絡 ん<br />
でくるような 粒 立 ちのいいドライヴ・サウンドが<br />
持 ち 味 だ。<br />
ドライヴ・ツマミは9 時 くらいからかなり 歪 む<br />
ようになっており、その 後 はフルまで 緩 やかに 歪<br />
みが 増 えていくような 感 じだが、フルにしても 暴<br />
れるような 音 にはならず、あくまで“ 使 える 音 ”に<br />
チューニングされている。トーンのトレブルとベー<br />
スの 効 き 具 合 もかなりいいので、シャープなドラ<br />
イヴ・トーンからウォームな 歪 みまで 幅 広 い 音 作<br />
りができた。<br />
注 目 したいのは、Metal Muffにはなかったオ<br />
リジナルの 機 能 であるスクープ・スイッチだ。こ<br />
の <strong>Tone</strong> <strong>Tattoo</strong> にはミドルを 調 整 するツマミがな<br />
い 代 わりに、 中 域 を 削 ることができるスクープ・<br />
スイッチが 搭 載 されているのだ。 軽 めのドンシャ<br />
リ・サウンドを 作 りたい 時 にはこのスイッチをLO<br />
側 に、 強 めにしたい 時 はHI 側 にセッティングす<br />
ればOK。これが 効 果 抜 群 で、トレブルとベース<br />
をともに3 時 より 右 側 に 回 してスクープをHI にす<br />
ると、 深 みのあるハイ・ゲイン・サウンドを 作 る<br />
ことができる。<br />
さらにノイズ・ゲートが 付 いているのも 大 きな<br />
特 徴 で、ゲインを 上 げた 時 のハム・ノイズを 減 ら<br />
すことが 可 能 だ。ただ、スレッショルドのツマミ<br />
を 右 に 回 しすぎると、 音 が 途 切 れ 途 切 れになる<br />
ので、 加 減 が 必 要 だ。<br />
Metal Muff にはなかったのが、このスクープ・スイッチ。<br />
LO 側 にすると1.2kHzあたりの 音 量 を7.5dB、HI 側 にする<br />
と11dB 削 ることができる。<br />
➡<br />
ゲインを 上 げた 時 のハム・ノイズを 減 らせるのが、この<br />
GATEスイッチ。Metal MuffとMemory Toyを 同 時 に 使 った<br />
時 に、ディレイをよりハッキリさせるという 効 果 もある。<br />
➡<br />
スレッショルド・ツマミで、ノイズ・ゲートの 効 き 幅 を 調<br />
整 する。 右 に 回 していくとかかりが 強 くなり、ノイズを 消 す<br />
ことができる。<br />
➡<br />
総 評 :エレハモならではの、こだわりのアナログ・サウンドを 求 めるギタリストへ<br />
ディストーションとコーラス、ディレイと 各 エ また、 同 社 が 発 売 しているような 高 品 質 なア<br />
フェクトそれぞれが 完 全 に 独 立 して、 直 列 に 並 ナログ・エフェクターで、 基 本 的 な 歪 み 系 と 空 間<br />
べられた 形 の<strong>Tone</strong> <strong>Tattoo</strong>。<br />
系 、 揺 らし 系 を 足 下 にセットすると、か なりスペー<br />
ディストーション 部 にMetal Muffが 入 ってい スをとってしまうが、この<strong>Tone</strong> <strong>Tattoo</strong>ならそん<br />
るということで、ターゲットはメタル 系 ギタリス な 悩 みもな い 。 そして、エフェクター 間 の パッチ・<br />
トになるとは 思 うが、これが1 台 あればヘヴィな ケーブルも 不 要 なので、ノイズやトラブルもグッ<br />
曲 はもちろん、バラードやブルージーな 曲 なども と 軽 減 できる。さらに 言 えば、 当 然 だろうが、<br />
余 裕 でプレイすることができるだろう。そして、 Metal MuffとNeo Clone、Memory Toyを3 台<br />
このディストーション、コーラス、ディレイとも、 購 入 するよりも、かなり 安 い。ただ、デジタル・<br />
アナログならではのあたたかみのあるサウンド マルチ・エフェクターとは 違 ってプログラミング<br />
が 特 徴 となっており、その3つのサウンドをブレ はできないので、お 気 に 入 りのサウンドをいくつ<br />
ンドしやすいのが 魅 力 だ。しかも、ノイズ・ゲー か 作 ってプリセットしたりできないのは、ぜいた<br />
トも 搭 載 しているので、 余 計 なノイズの 心 配 が くな 悩 みだろうか。<br />
ないというのもポイントだ。<br />
アナログ・エフェクターにこだわり、さらに 低<br />
ノイズ、かつ 省 スペースを 求 めるギタリストにオ<br />
ススメのペダルである。<br />
エレハモの3 台 のエフェクターが 片 手 に 乗 るサイズに<br />
まとめられているというのは、じつはすごいことかも!<br />
➡<br />
■ 問 い 合 わせ: 日 本 エレクトロ・ハーモニックス㈱(http://www.electroharmonix.co.jp)<br />
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