27.01.2015 Views

Tone Tattoo - 日本エレクトロ・ハーモニックス

Tone Tattoo - 日本エレクトロ・ハーモニックス

Tone Tattoo - 日本エレクトロ・ハーモニックス

SHOW MORE
SHOW LESS

You also want an ePaper? Increase the reach of your titles

YUMPU automatically turns print PDFs into web optimized ePapers that Google loves.

歪 みとコーラス、ディレイの3 種 類 を 搭 載<br />

エレハモの 名 機 を<br />

3 台 も 内 蔵 したマルチ・エフェクター!<br />

〜<strong>Tone</strong> <strong>Tattoo</strong>〜<br />

続 いては、 同 じくエレクトロ・ハーモニックスから 発 表 された“<strong>Tone</strong> <strong>Tattoo</strong>”に 注<br />

目 したい 。このモデルは 、3 台 のアナログ・エフェクターを 内 蔵 したマルチ・エフェク<br />

ターだが 、さすがにエレハモが 作 るだけあって 、ユニークな 仕 上 がりとなっている 。<br />

さっそく、そのサウンドをチェックしていこう!<br />

エレクトロ・ハーモニックスから 登 場 した<strong>Tone</strong><br />

<strong>Tattoo</strong>。 外 見 は、 同 社 のおなじみのエフェクター<br />

のデザインを 踏 襲 しており、そのツマミの 多 さか<br />

らデラックス・メモリー・マンのような 多 機 能 ディ<br />

レイなどかと 思 いきや……じつは 歪 み 系 とコーラ<br />

ス、ディレイを 搭 載 したマルチ・エフェクターな<br />

のだ。 内 蔵 されているのは、どれも 名 機 と 呼 ば<br />

れる 同 社 のモデルで、いわばその3 種 類 のエフェ<br />

クターを1つの 筐 体 に 凝 縮 した 形 となっている。<br />

また、アナログならではのウォームなサウンド、<br />

シンプルな 使 い 勝 手 は、 一 般 的 にイメージされ<br />

るデジタル・マルチ・エフェクターとは 対 極 に 位<br />

置 するものだろう。もちろん、それぞれ 単 体 で<br />

使 うこともでき、そのクオリティの 高 さは 折 り 紙<br />

付 き。<br />

まずは、3 種 類 それぞれのサウンドをチェック<br />

してみた。マルチになっても、エレハモならでは<br />

のマニアックさはまったく 失 われていないぞ!<br />

内 蔵 されているのは、この3 台 !<br />

+<br />

+<br />

=<br />

ディレイ<br />

Memory Toy<br />

コーラス<br />

Neo Clone<br />

ディストーション<br />

Metal Muff<br />

electro-harmonix<br />

TONE TATTOO ¥36,750<br />

●コントロール:〈Memory Toy /ディレイ 部 〉=ディレイ、フィードバック、<br />

ブレンド、ゲイン 〈Neo Clone /コーラス 部 〉=レイト、デプス・ボタン<br />

〈Metal Muff /ディストーション 部 〉=トレブル、ベース、ヴォリューム、<br />

ドライヴ、スクープ・スイッチ(ハイ/ロー/オフ)、ゲイト・ボタン、スレッショ<br />

ルド ● 入 出 力 端 子 :インプット、アウトプット ● 外 形 寸 法 : 1 4 4( 幅 )<br />

× 6 0( 高 さ ) × 1 1 9( 奥 行 き ● )( 重 m 量 m :650g )<br />

ディレ イ:エレ ハ モ 伝 統 の ウォ ーム な サ ウ ンド<br />

し ロ し<br />

て ー て デ<br />

、 ル ィ<br />

音 を レ<br />

量 装 イ<br />

は 備 部<br />

徐 。 は<br />

々 右 、<br />

に 上 デ<br />

大 の は ィ<br />

き フ な レ<br />

く ィ か イ<br />

な ー っ と<br />

る ド た フ<br />

。 バ ゲ ィ<br />

ッ イ ー<br />

ク<br />

ン<br />

ド<br />

を バ<br />

右<br />

と<br />

ッ<br />

に<br />

い<br />

ク<br />

回 う 、<br />

し 4 ブ<br />

き つ レ<br />

る の ン<br />

と コ ド<br />

発 ン 、<br />

振 ト そ<br />

Memory Toyに<br />

➡<br />

まずは、<strong>Tone</strong> <strong>Tattoo</strong> 本 体 左 端 に 装 備 された<br />

( 信 号 の 流 れで 言 えば 最 後 になる)ディレイ 部 を<br />

チェックしみよう。<br />

このディレイ 部 に 入 っているエフェクターは<br />

Memory Toy( 写 真 左 上 )。 第 一 印 象 としては、<br />

ウォームなアナログ・ディレイ・サウンドが 特 徴<br />

的 で、Memory Manをはじめとするエレクトロ・<br />

ハーモニックス 社 の 伝 統 を 引 き 継 いだサウンドと<br />

言 えるだろう。もとのモデルであるMemory Toy<br />

と 比 べると、コーラス 効 果 を 加 えられるMODス<br />

イッチが 省 かれ、ドライ 音 とディレイ 音 の 両 方 の<br />

音 量 をコントロールするゲイン・ツマミが 加 えら<br />

れている(その 他 は、ディレイ・タイムを 調 整 す<br />

るディレイ、ディレイの 繰 り 返 し 回 数 を 調 整 する<br />

フィードバック、ディレイ 音 とドライ 音 のバランス<br />

を 調 整 するブレンド)。なお、ディレイ・タイムは<br />

30ms 〜 550msで 設 定 可 能 だ。<br />

オススメの 例 だが、ショート・ディレイにして、<br />

ゲインを12 時 ぐらいにセットすると、サウンドに<br />

キレを 与 えることができ、すべてのツマミを10 時<br />

くらいにセッティングして 弾 くと、ギター・ソロに<br />

適 したような 広 がりと 小 気 味 よさのある 効 果 が<br />

実 現 できる。そのいっぽうでDELAYとBLEND<br />

を 上 げていくと 深 みのある 音 も 作 れるなど、ディ<br />

レイの 掛 かりはじつにスムーズで、FEEDBACK<br />

をフルにすると 発 振 させることもできる。また、<br />

その 発 振 したサウンドはディレイ・ツマミで 音 程<br />

を 変 えられる。<br />

68<br />

試 奏 :Jun Kawai


コーラス:シンプルなコントロールで 幅 広 い 効 果<br />

続 いては、<strong>Tone</strong> <strong>Tattoo</strong> 中 央 部 のコーラス・<br />

セクションをチェックしてみた。ここには、Neo<br />

Clone( 写 真 左 )の 回 路 が 入 っているとのことだ。<br />

ツマミもレイトとデプス・スイッチの2つと、 機 能<br />

もサウンドもそのままNeo Cloneを 移 植 したよう<br />

な 形 になっている。<br />

レイトはモジュレーション( 揺 れ)のスピードを<br />

調 整 するツマミで、デプスはコーラスの 掛 かり 具<br />

合 を 選 ぶスイッチだ。デプスをオフにするとコー<br />

ラスが 浅 くかかり、 品 のあるコーラスを 得 ること<br />

ができた。また、このオフの 状 態 でレイト・ツマ<br />

ミを 上 げていくと 適 度 にウェーヴがかかり、フル<br />

にするとトレモロのような 効 果 を 楽 しむことがで<br />

きる。<br />

いっぽうデプスをオンにすると、 透 明 感 があり<br />

ながら 深 みもあるコーラス・サウンドになった。<br />

このデプス・オンでレイトを 9 時 あたりにセットす<br />

ると、アルペジオなどに 適 した 広 がりのあるサウ<br />

ンドが 実 現 可 能 だ。さらにレイトを 上 げていけ<br />

ば、3 時 くらいでヴィブラート 的 な 効 果 になり、<br />

フルにすれば、かなりワイルドな 音 を 作 ることが<br />

できた。<br />

ツマミはシンプルだがコーラス 効 果 は 多 彩 。そ<br />

して、クリーン・トーンにも 歪 ませたサウンドに<br />

も、 自 然 になじんでくれるあたたかいコーラス・<br />

サウンドはアナログならではと 言 えるだろう。こ<br />

のコーラス・セクションにも、エレハモのモデル<br />

らしいクオリティを 感 じることができた。<br />

➡<br />

的 楽 器 試 奏 会<br />

コーラス 部 はレイト・ツマミとデプスのオン/オフ・ス<br />

イッチのみとシンプルだ。デプス・スイッチをオンにすると、<br />

LEDが 赤 から 緑 に 変 わる。<br />

ディストーション:<br />

エッジの 効 いた、 存 在 感 のある 歪 みが 魅 力<br />

本 体 右 端 は 歪 みセクションである。 搭 載 され<br />

ているのは、ディストーションの Metal Muff( 写<br />

真 上 )だ 。<br />

基 本 的 な 歪 みは、そのMetal Muffと 同 じエッ<br />

ジの 効 いたディストーションが 特 徴 となってい<br />

る。スピーディなピッキングに 対 して、 弦 に 絡 ん<br />

でくるような 粒 立 ちのいいドライヴ・サウンドが<br />

持 ち 味 だ。<br />

ドライヴ・ツマミは9 時 くらいからかなり 歪 む<br />

ようになっており、その 後 はフルまで 緩 やかに 歪<br />

みが 増 えていくような 感 じだが、フルにしても 暴<br />

れるような 音 にはならず、あくまで“ 使 える 音 ”に<br />

チューニングされている。トーンのトレブルとベー<br />

スの 効 き 具 合 もかなりいいので、シャープなドラ<br />

イヴ・トーンからウォームな 歪 みまで 幅 広 い 音 作<br />

りができた。<br />

注 目 したいのは、Metal Muffにはなかったオ<br />

リジナルの 機 能 であるスクープ・スイッチだ。こ<br />

の <strong>Tone</strong> <strong>Tattoo</strong> にはミドルを 調 整 するツマミがな<br />

い 代 わりに、 中 域 を 削 ることができるスクープ・<br />

スイッチが 搭 載 されているのだ。 軽 めのドンシャ<br />

リ・サウンドを 作 りたい 時 にはこのスイッチをLO<br />

側 に、 強 めにしたい 時 はHI 側 にセッティングす<br />

ればOK。これが 効 果 抜 群 で、トレブルとベース<br />

をともに3 時 より 右 側 に 回 してスクープをHI にす<br />

ると、 深 みのあるハイ・ゲイン・サウンドを 作 る<br />

ことができる。<br />

さらにノイズ・ゲートが 付 いているのも 大 きな<br />

特 徴 で、ゲインを 上 げた 時 のハム・ノイズを 減 ら<br />

すことが 可 能 だ。ただ、スレッショルドのツマミ<br />

を 右 に 回 しすぎると、 音 が 途 切 れ 途 切 れになる<br />

ので、 加 減 が 必 要 だ。<br />

Metal Muff にはなかったのが、このスクープ・スイッチ。<br />

LO 側 にすると1.2kHzあたりの 音 量 を7.5dB、HI 側 にする<br />

と11dB 削 ることができる。<br />

➡<br />

ゲインを 上 げた 時 のハム・ノイズを 減 らせるのが、この<br />

GATEスイッチ。Metal MuffとMemory Toyを 同 時 に 使 った<br />

時 に、ディレイをよりハッキリさせるという 効 果 もある。<br />

➡<br />

スレッショルド・ツマミで、ノイズ・ゲートの 効 き 幅 を 調<br />

整 する。 右 に 回 していくとかかりが 強 くなり、ノイズを 消 す<br />

ことができる。<br />

➡<br />

総 評 :エレハモならではの、こだわりのアナログ・サウンドを 求 めるギタリストへ<br />

ディストーションとコーラス、ディレイと 各 エ また、 同 社 が 発 売 しているような 高 品 質 なア<br />

フェクトそれぞれが 完 全 に 独 立 して、 直 列 に 並 ナログ・エフェクターで、 基 本 的 な 歪 み 系 と 空 間<br />

べられた 形 の<strong>Tone</strong> <strong>Tattoo</strong>。<br />

系 、 揺 らし 系 を 足 下 にセットすると、か なりスペー<br />

ディストーション 部 にMetal Muffが 入 ってい スをとってしまうが、この<strong>Tone</strong> <strong>Tattoo</strong>ならそん<br />

るということで、ターゲットはメタル 系 ギタリス な 悩 みもな い 。 そして、エフェクター 間 の パッチ・<br />

トになるとは 思 うが、これが1 台 あればヘヴィな ケーブルも 不 要 なので、ノイズやトラブルもグッ<br />

曲 はもちろん、バラードやブルージーな 曲 なども と 軽 減 できる。さらに 言 えば、 当 然 だろうが、<br />

余 裕 でプレイすることができるだろう。そして、 Metal MuffとNeo Clone、Memory Toyを3 台<br />

このディストーション、コーラス、ディレイとも、 購 入 するよりも、かなり 安 い。ただ、デジタル・<br />

アナログならではのあたたかみのあるサウンド マルチ・エフェクターとは 違 ってプログラミング<br />

が 特 徴 となっており、その3つのサウンドをブレ はできないので、お 気 に 入 りのサウンドをいくつ<br />

ンドしやすいのが 魅 力 だ。しかも、ノイズ・ゲー か 作 ってプリセットしたりできないのは、ぜいた<br />

トも 搭 載 しているので、 余 計 なノイズの 心 配 が くな 悩 みだろうか。<br />

ないというのもポイントだ。<br />

アナログ・エフェクターにこだわり、さらに 低<br />

ノイズ、かつ 省 スペースを 求 めるギタリストにオ<br />

ススメのペダルである。<br />

エレハモの3 台 のエフェクターが 片 手 に 乗 るサイズに<br />

まとめられているというのは、じつはすごいことかも!<br />

➡<br />

■ 問 い 合 わせ: 日 本 エレクトロ・ハーモニックス㈱(http://www.electroharmonix.co.jp)<br />

69

Hooray! Your file is uploaded and ready to be published.

Saved successfully!

Ooh no, something went wrong!