JAEA-Evaluation-2010-005-CD.pdf:6.17MB - 日本原子力研究開発機構
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・研究課題:核スピン偏極を用いた中性子過剰核の構造研究<br />
(KEK、阪大、理研、筑波大、高知工科大、新潟大、京大、H18〜H21)<br />
成果:8Li ビームによる核スピン偏極に成功した。In 等の重い原子核への適用試験を<br />
継続中。<br />
・研究課題:高強度重イオンパルスビームによる宇宙での元素合成過程の研究<br />
(KEK、H21)<br />
成果:新手法として2ギャップ構造のコンパクトなバンチャーで、2~4 MHz のビーム<br />
パルス化に成功した。バンチャー上流にチョッパーを設置することで、S/N 比<br />
10 5 のパルスビームを実現した。<br />
3)国際協力<br />
・「日米科学技術協定に基づく核物理研究協力」(米国・ANL, BNL, ORNL)<br />
成果: 257 Rf の励起構造を明らかにした。分子動力学を用いた理論計算により、クォ<br />
ーク物質の熱力学的特性に関する理解が進展する。ゲルマニウム同位体に対す<br />
る中性子入射反応断面積の評価済み核データファイルを作成した。質量数 70<br />
領域での低励起準位の変形状態に関する新たな知見を得た。<br />
・「超重元素合成に関する実験協力」(ドイツ・重イオン研究所)<br />
成果:新同位体 264 Sg、 268 Hs、112 番元素の合成、 252 No の K アイソマーを発見した。<br />
・「重イオン反応機構の理論的研究」(ロシア・フレロフ研究所)<br />
成果:重イオン反応の融合・核分裂過程における原子核の変形効果の解明。<br />
・「 sd-pf 殻領域不安定核のエキゾチックな核構造」(アメリカ・ミシガン州立大学)<br />
成果:実験と理論との共同研究により中性子数 28 領域の不安定核構造の理解が進展<br />
する。<br />
・ 「高密度物質の状態方程式」(イタリア・INFN-Catania)<br />
成果:ハドロンークォーク混合相の構造と状態方程式を調べ、中性子星の構造に与え<br />
る影響を明らかにした。また、新たな現象であるハイペロン抑制機構を明らか<br />
にした。<br />
7. 波及効果・アウトカム<br />
・重イオン核子移行反応を利用したγ線核分光法の手法は、超ウラン元素のみでなく、他<br />
の領域の原子核に対しても有効であるため、タングステンや銀の原子核領域においても、<br />
この手法を用いた核構造研究が、国内外の研究者らによっても展開されるようになった【論<br />
文 27,55,67,117】。<br />
・上記手法を代理反応として利用することにより、アクチノイド領域の広範囲な原子核に<br />
対して、重イオンビームによる中性子反応断面積の導出可能性を示したことで、先端基礎<br />
研究センターの次期研究テーマへと発展した。