JAEA-Review-2010-065.pdf:15.99MB - 日本原子力研究開発機構
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<strong>JAEA</strong>-<strong>Review</strong> <strong>2010</strong>-065<br />
Development of Neutron Optics Devices<br />
Using Proton Microbeam<br />
T. Sakai a) , R. Yasuda a) , H. Iikura a) , T. Nojima a) , M. Matsubayashi a) , M. Kohka b) ,<br />
T. Sato b) , T. Ohkubo b) and Y. Ishii b)<br />
a) Materials Science Research Division, QuBS, <strong>JAEA</strong>,<br />
b) Department of Advanced Radiation Technology, TARRI, <strong>JAEA</strong><br />
We have developed two fundamental techniques to manufacture neutron optics devices. One is on-line beam targeting<br />
method and another is software for conversion of image data to coordinates data. Line&space test-chart for spatial resolution<br />
measurement on neutron radiography technique was successfully created.<br />
中性子ラジオグラフィ(NRG)法は、学術研究や産<br />
業利用をはじめ、水(水素)分布を可視化する非破壊<br />
分析法として、良く用いられている手法の一つである。<br />
近年、燃料電池自動車の実用化を目指した研究開発が<br />
官民において盛んに行われているが、そのための分析<br />
手法の一つとしても、NRG 法は非常に注目されている。<br />
しかしながら中性子ビームの平行度等の問題により、<br />
現状の NRG の空間分解能は数十 m 程度であり、燃料<br />
電池開発で要求される 10 m 程度の空間分解能は達成<br />
できていない。そこで NRG 法の高度化を目指し、プ<br />
ロトンマイクロビームによる微細加工技術を利用して、<br />
中性子光学用素子の開発に着手した。<br />
試作した素子は、中性子用のコリメーターと空間分<br />
解能を評価するためのテストチャートである。中性子<br />
は透過性が強いため、素子の厚みは極力厚い方が望ま<br />
しい。そこで加工に用いるプロトンビームとしては、<br />
シングルエンド加速器の最大加速電圧である 3 MeVの<br />
ビームを用いた。またコリメーターとするアクリル樹<br />
脂製試料の中心には、位置合わせ用のマーカーを機械<br />
加工により付けてあるため、その位置に正確にビーム<br />
を照射する必要がある。そこで、SB ラインに設置され<br />
ている光学顕微鏡の像を、マイクロ PIXE 測定用のソ<br />
フトウエア 1) 上に表示できるようにし、ビーム照射位<br />
置を顕微鏡下で観察しながら調整できるようにした。<br />
これにより、ビームの照準を正確に行うことが可能に<br />
なった。2009 年度においては、直径 100 m のコリメ<br />
ーター作製に成功し、今後 10 m 径のコリメーターを<br />
製作する予定である。<br />
テストチャートの加工に関しては、空間分解能を評<br />
価するため、サイズの異なるラインペア(Line&Space)<br />
を貫通孔で作製する必要がある。パターンに関しては、<br />
CAD ソフトウエアで作成し、その画像データを座標デ<br />
ータに変換するためのソフトウエアを開発した。この<br />
ソフトでは、JPEG もしくは BITMAP 形式の画像デー<br />
タを読み取り、任意の閾値により二値化、座標データ<br />
に変換することが出来る。Fig. 1 にテストチャートの<br />
画像パターンを示す。このデータを元に、75 m 厚の<br />
アクリルシートにビーム照射を行い、エッチング処理<br />
を施した。その結果を Fig. 2 に示す。<br />
本年度においては、プロトンマイクロビームを用い<br />
て中性子光学素子を作製するための要素技術の開発を<br />
行った。今後、実素子を開発し、中性子を用いて素子<br />
の特性評価試験を行う予定である。<br />
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Fig. 1 Line&space test-chart pattern for evaluation of<br />
neutron radiography spatial resolution.<br />
Fig. 2 Microscopic photograph of a fabricated<br />
test-chart. The line patterns are passed through<br />
the sheet.<br />
Reference<br />
1) T. Sakai et al., Nucl. Instrum. Meth. B 390 (1998)<br />
136-138.