JAEA-Review-2010-065.pdf:15.99MB - 日本原子力研究開発機構

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Study on High Energy Neutron Dosimetry
Using Solid State Track Detector
T. Kosako a) , T. Iimoto b) , Y. Koike c) , T. Abe a) , M. Hirota d) , M. Mikhail d) , K. Shimada d) ,
C. Alexandre d) , Le Thiem Ngoc d) , Y. Setoguchi d) and K. Tani d)
a) Nuclear Professional School, Graduate School of Engineering, The University of Tokyo,
b) Division for Environment, Health and Safety, The University of Tokyo,
c) Radioisotope Center, The University of Tokyo,
d) Department of Nuclear and Management, School of Engineering, The University of Tokyo
Personal neutron dosimeters using Solid State Track Detector (CR-39) have been developed for use in workplaces of
high-energy accelerator facilities. To improve sensitivity of these detectors for high energy neutrons above 10 MeV, a
personal neutron dosimeter was newly designed using CR-39 covered with polyethylene and iron sheets. In the budget year
of 2009, we examined the sensitivity of our developing personal dosimeter using the quasi-monoenergetic neutron field at the
LC0 beam course of the TIARA cyclotron.
近年、J-PARC をはじめとした大型加速器施設が建設
され、順次運転が開始している。このような施設での
中性子は熱領域から GeV オーダーまでの幅広いエネル
ギースペクトルを持つ。その中でも人体の被ばく線量
に寄与するのは主に 100 MeV 以下の成分である 1) 。 ま
た、現在使用されている積算型中性子個人線量計には、
CR-39 と呼ばれる固体飛跡検出器が用いられている。
CR-39 は、ポリエチレンを陽子ラジエーターとして組
み合わせることにより数 MeV の中性子に対して感度が
増加するが、10 MeV 以上の中性子に対して感度が低下
することが課題となっている。そこで本研究では CR-39
に組み合わせるラジエーターを工夫することにより、
高エネルギー中性子に対する感度の増加を試みている。
今年度は、TIARA サイクロトロンの LC0 ビームコース
における準単色中性子場を用いて実験を行った。50,
68,80 MeV の陽子を Li ターゲットに照射し、ピーク
エネルギーがそれぞれ約 45,65,75 MeV の準単色中性
子を、鉄コリメータを通じて 2 層ラジエーターを装着
した CR-39(Fig. 1)に照射した。CR-39 は水ファントム表
面に設置し、鉄コリメータ正面から 68.5 cm の位置に固
定した。準単色中性子を照射後、CR-39 に化学エッチ
ング処理を施し、光学顕微鏡でエッチピット数を計数
した。準単色中性子場は、Fig. 2 の様に中性子のエネル
ギースペクトルがピーク値だけでなく、ピーク値以下
にも尾を引くように存在している 2) 。45 MeV の中性子
に対する各種ラジエーターの応答を得るために、ピー
ク値以外の中性子の影響を除く補正を行った。Fig. 3 に
45 MeV の中性子に対する 2 層ラジエーターの増感効果
の鉄層の厚さによる変化の実験値と計算値を示す。計
算値は PHITS を用いて 45 MeV 単色中性子を照射した
条件で求めた。Fig. 3 より鉄の厚さが約 3 mm で極大を
持つことがわかった。ポリエチレン層からの反跳陽子
を 3 mm 厚の鉄で効率よく検出することが可能になる
ことを実験と計算の両面から示した。
謝辞 本研究の遂行にあたり、JAEA 原子力基礎工学研
究部門放射線防護 Gr グループリーダー遠藤章博士より
多大な技術的支援をいただいた。ここに記して厚く御
礼を申し上げます。
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Fig. 1 Structure of CR-39 with two layer radiator.
Fig. 2 7 Li (p, n) source spectrum for 50 MeV protons 2) .
Fig. 3 Two-layer radiator effects for 45 MeV neutrons
by changing iron thickness.
References
1) Y. Sakamoto et al., JAERI-Tech. 2001-042 (2001).
2) M. Baba et al., Nucl. Instrum. Meth. Phys. Res. A 428
(1999) 454.